2話 現実は優しくも厳しくもある
魔法について軽く考えながら読んでいただけると嬉しいです。
やあ来たよ新世界!!!
いやー空気美味いな、どこだここ、いやこっちの地理とか一ミリも分らんが。
とりあえず自己紹介でもしようか、俺のn...?なぜ最初じゃなく後半に落ちとしてでもなく今なのかって?
まあ?頭、勘がいい人、読み慣れている人は分かっているかもしれないが、
前回俺は記憶の多くを自身の才能値やその他諸々と交換した。
それゆえ若干人となりだって変わることもあるし、何なら名前は失ったばかりだ。
名前がないというのは絶妙に不便なもんだ。しかし名前を考えるのに時間は今使っていられないので響きで選ばせてもらおう、「名無しの権平」から俺の名前は「権」そう名乗ることにする。
さあ今回一番気になるであろう周辺の景色について話そうか。
そう時間を使っていられないといったのは目の前にあるやや快適そうな木造の家、こいつの中であれこれ考えても遅くはない、それに日が落ちていっている、夕方手前というような状況だ。
それ以外には木々が生い茂っている。地面は雑草や芝生のようなものが多くを占め、
湿度は高くも低くもない体感62%ぐらいだろうか、、勘だけど
服装は丈夫そうなローブとブーツ、軽めのポーチ、中には着慣れたシャツを着ている。体格が少し良くなった影響か動きやすさと目線の高さが少し上がった気がする。
(さすがに170㎝はいってるか?てかポーチは鞄判定じゃないのか、基準がわからん)
食事とかはわからん、まあ外にむき出しも困るもんではあるが家の中を見に行こう。
.............お.....邪魔しまぁ~....おお!!思ったよりも広く感じるな!!
浴槽、キッチン、冷蔵庫.....はさすがにないが、ベッドもあるそれに机と、隣にはやや大きく思える収納棚がある、机より高さは低いが横に広く引き出しが多く思える。
とりあえずは食を探さねば2ptといえどかなり1ptには家やこれだけ暑そうなのに快適に着れている服から、かなりの価値、重さがあるはずだ。
扉はないが部屋は分かれているベッドと机のある部屋が最も大きく、あと二部屋は快適に使える程度の広さはあるがまあ俺になんとなく馴染みのあるサイズ感だ。いいねぇ~かなり気に入った。
キッチンは上に収納棚、食器棚が別で三人分ぐらいの皿、箸、スプーン、フォーク、お椀などなど結構なセットが入っている。まな板に包丁、砂糖、塩、コショウ、醤油なんかの調味料セットもある。
シンクは正直どこにつながっているかわからん、そして水が出ない、と言うより蛇口がない。
食事もここにはない、風呂の方を見に行こう
トイレと風呂が別々、しかもトイレは洋式だ、さすがにこっちの水が出ないのはまずいと思ったのかトイレの水は流せる、排泄物は虚空に消えるようだ意味が分からない。
風呂もお湯を入れることができる。シャワーはないがここで出たお湯も排水すると虚空に消えるようだ。
意味が分からない。
しっかし食事がない、考えるためには余裕を持ちたい俺としては飯の所在と仕様を知りたい。
ベッドの方を探そう、
しかし見るところは確定しているに等しい、そう、あの横に広い棚だ。
さあ一番大きいところから確認しようか、縦にも余裕があるここが最も怪しい。
開けてみるとそこで待ってたのは「一皿のカレー」
いや待てさっきの食器セットは何なんだよッ!!ww
腹も減ってるし出しておいてもう少し棚を確認したら食べよう。
こっちの棚には..................ん?なんだこれ、
なんと形容したらよいもんか、黒くはない、何ならうっすら白く光ってる。
おそらくこれが「???」だ。
んー視認できていないのか認識阻害なのか、そっちから見てる人たちはモザイクがかかったうっすら白く光る何かだと思ってくれ。
「んー?...............痛ってッッ!!」とがってる部分があったらしい。痛い。
「ん?...お~~......あ~?....なるほど...............????」
刺さった指先から俺の体内に吸い込まれていった。しかし変化がない。
まぁ外も暗いしカレーを食って落ち着こう。
カレーは思ったより普通の俺が食べなれたカレーだ、牛肉、ジャガイモ、人参が具として入っていて米とルーが半分づつ入っている。どっち
かというとサラサラしていてチーズが欲しくなった。少し後味が辛く感じる。
俺はからいものがやや苦手だが十分食べれるぐらいの辛さだ、普通にうまい、
人によっては少し物足りない辛さだろう。
気づいていなかったがかなりしっかりした照明によって部屋の中は明るかった。照明を消して今日は寝よう。
(明日は探索か、カレーが出てくるならしばらくのんびりしてからでもいい。明日は何しようか....................)Zzz
{次の日}
「ふぐッ!!ぐへッ!!」
寝づらい服で寝たためかややだるい体を文字通りベッドに叩き起こされ家から追い出された。
そして目の前には転移ものでよくある半透明のステータスボード的なものに
「こちらの世界にようこそ!!」
とでかでかと書かれている。
...
遅くない?
しっかしなんだステータスが知れるのは悪くないこれについて調べよう。
これに触れると全身に吸い込まれるような派手な演出と意志による自由な出し入れが可能になった。
いや
これ昨日の「???」だろ、まぁそうだよなステータス画面とか普通ないし、高次の存在からの付与なのは間違いないだろうが、さぼり気味じゃね?なんか
いや、ありがたいよ?けど、、、いや昨日夕方だったし追い出さなかったのは優しさですか?
まあいい、
俺に分かるのはこいつはステータスでもなんでもなく今はただ、「クエスト」というタブと、
「魔法について知ろう」、その下の「???」という項目があることだ。
そしていま気づいた。こいつに強制力はないし今はまだ直接的なことが書かれていない。
言わばこれはおそらくこの世界のチュートリアルで、俺のやりたかったことにリンクしている。
家から追い出されたのは謎だが体裁を保とうとしたのか?(遅いけど)
今は.............入れるようだ。
さぁさぁさあ!やることはハッキリした。
魔法だ、確かに探索するにも何するにしても力に対抗する手段は必要だ。
と、意気込んだはいいが腹は減ってるんだ朝食を食おう、カレーと同じ引き出しでまた出てくるかどうか。
いったん俺は家の中に戻り席に着いた。
よし、開けるぞ、、、、、、おっ、今回は卵蒸しパン一つだ、カレーと違いコンビニに置いているような包装がされている。俺は持ち方を変えさながらポテチの袋を開けるようにつまみ、袋を開ける。
以前まで朝飯を抜いていた俺にはあまりにも贅沢、本当に2ptか?これ。
この口の中で邪魔をしないながらに主張がゼロではないふんわりとした食感、そして咀嚼していくまでもなく感じるほのかな甘み。美味い その一言である、ごちそうさまでした。包装は昨日の皿同様引き出しの中に戻した。
うっし!肝心なのは魔法だ、クエストクリアの詳細な条件はない、「魔法を知る」これしかない。とりあえず家の中で暴発しても嫌だし外に出よう。
・・・・・・外に移動・・・・・・・・
ふー、、ㇲーー空気が美味い以外に気づいたことが一つある。体の内側に何かが通るような、体格が変化した故なのか違和感がある。 少しくすぐったい、、いやかなり気持ち悪い。
家の外で呼吸すればするほど量が増えていく。
何故だ?元居た場所との違いは、空気と身体
体格は確かによくなったが、外での呼吸によって変化するのはあまりにおかしく感じる。
おそらく原因は魔素、或いは魔力だろう、なぜなら明確に俺になかったものだ、変化したものの俺は体の全とっかえはしていない、何より設定画面では 異世界への「転移」の設定 だったからすべて変化し、足りないものが補填され切っているとは断定できない、それに俺は魔力量ではなく体内魔力容量を最大にした。
なぜかというなら一時的な付与を嫌ったからだ、あれはあくまで初期設定、魔力量だと某クラフトの謎めいたリンゴの追加体力のようになっているかもしれない、その可能性を切り捨てたかったからだ。
まあ吸収速度も上げたしすぐ慣れるだろう。てか慣れなきゃ寝れないこれは。
さて諸君、俺のやらかしに気づいただろうか。
俺は
「魔法知識」をとっていない!!.........................................
面倒になるかもしれんが付き合ってくれ。
このクエストの知るの定義は分からんが魔法技能はある初歩的なものは当たり前にできるはずだ
それを探せばいい。
三段階目で何ができるか、、、何が初歩だと思う?俺はねぇ魔力の運用だ、体を巡らせるとかそうゆうの。
魔力は体内に自動蓄積する、おそらく空気中の魔力の素、「魔素」を吸入し肺と同じような位置に体内のエネルギーと紐づけ魔力として体内を巡っている。俺はその管が多分恐ろしく太い。
え?少し考えが浅くないかって?忘れんなよ、俺は元17歳、そっから記憶失ってんだ精神的にはもっと小さくなっても仕方がないし、成績は良かったが勉強など大してしてこなかった俺に豊富な知識などない。
要は納得、俺が今納得できればいい、矛盾が出たならその都度考えを改めればいいもんだ。
俺的には「魔法を放つ」これは、集積、加工 放出 この三つの手順が必要だ最初からマニュアルもないのにこれをやれというのは酷な話だ。
グダグダ話過ぎたな、やるよとりあえず。
見た目から入るか、俺は玄関目の前の芝生の上で瞑想する。
・・・・・・・迷走だったようだ。
体広げていた方がわかりやすいな、幸いまだ違和感があるこれを動かす感覚を探っていこう。
流れる向きに加速させるつもりで・・・うん。無理。
厳しくない?
さいころ振って成功すりゃいいのに、魔法技能で。
趣向を変えよう、体全体に押し流して管だけでなく酸素が如く魔力を全身に行きわたらせる。
おおッ、、うお、、おー行けたわ。
筋肉の補強にしようぜ形変えよ動かせるならやれる。技能あるし。
足に流してーーー走r
「バタッ」
俺はバランスを崩し後ろに倒れた
バランスがッッ取れないッッ!! くぅ~...........!!!!!
いや~面白い両の足にバランスよく強化できなかった、今の俺では無理だ。
クエスト確認しようこれだけやれれば十分だ。
よし、さすがにクリアできて、、、、ない、、うう(泣);;
何が原因だ?魔法ってなんだ、いや「方法」の意味を思うに使い方とかだ、或いは魔のルール、
そうか多分そっちじゃない、俺は今使っただけだ、魔法について知る必要がある。考えないといけない
ん?さっきの処理工程的なのはノーカン?気にしても仕方ないか
俺はいま疑似的に身体強化を使った、方法は魔力の物体化、筋肉の動き方は分からないけど筋繊維に一時的に追加するように考えた。同じ魔力量じゃなかったからかバネの強さが違った、そして転移前を想定してただけに体格の変化もあってこけたわけだ。
魔法とは魔力の加工先であり、出力結果を指している。、、、こんな結論でどうだ??
お、クリアできてる。
はぁーチュートリアルからキビシー。
迷走とかに結構時間かけてな、てか起こされた時間結構昼近かったんだな、少し運用の練習して家に入ろう。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
そろそろ飯食うか。練習だるいわ大事だけど。
さーて今日もつかれたし飯に期待したーい。
何が出るかなーーーㇲッ
は?
なんだこの物体はおこげどころか半分ぐらいが焦げている米!!茶碗一杯すりきりよりやや山になっている。箸をもってこよう。いったん焦げた部分を避けて食べる。
たまにくるこの砂利っとした食感と瞬間広がる食べ物ではない苦味、避けようとしても少しほかのコメについているのは避けれない。
頼む美味い飯であれ、俺は引き出しに半分程度米が残った茶碗をそっとしまって寝た。
さっさと朝飯に期待しよう。
・・・・・・・・・・・朝・・・・・・・・・・・
ねむ、、、けど腹減ったしのども乾いた、まぁ水は風呂の給湯のやつ冷ませば飲めるんだが。おっと忘れていたがここの風呂は風呂内にあるんじゃなくて蛇口みたいなので注ぐタイプだ、日本とか元のものと違って「どこから」が存在しない。危険なんて気にするだけ無駄だ。おれはマグカップに直で注ぎ、
お湯を冷ましつつ引き出しを引く。
俺は一度引き出しをしまい、また引く。
.......
消えていないんだ、、、、、、、、、、、
焦げた米が。orz
食うしかないのかこれを、これがおそらく2ptでも贅沢な飯が食えた理由だ。
食らう、覚悟を決めて俺は鼻をつまんだが、一旦落ち着いて昨日気にしてなかった箸を洗う、、米がこびりついて取れない、適当に皿だしてみずにつけとこう..........
新しい箸でセカンドテイク。鼻をつまみ黒い物体を無心でく............................える訳ないだろ!!!!!
はぁ......
あー語りたくないから食レポはしたくないけど、どうにか食い切ったよ。
茶碗入れて引き出しを引き直してみる。
今度は寿司が十貫。(゜∀゜)キタコレ!!当たり率たけえなおい!!
すぐさま醤油をとってきて食べた、もはや美味過ぎてどんなとか覚えてない、ひたすらにうまい。
朝食うには重いが焦げ飯よりましだ。
俺は洗っていなかった箸を風呂で洗った。
シンクに蛇口がないからね仕方ないね。
今日の本題はこっち、チュートリアルが終わったのか、「サブクエスト」と「メインクエスト」、「デイリークエスト」が謎の画面に増えた。サブクエストはまだ何もなく、デイリーは筋トレ、瞑想、新しい理解のどれかを一定の水準以上行う、一定の水準以上のものを得ることでクリアになるようだ。
今回のクエストは新しく報酬の欄が増えていてデイリーはポイント(用途不明)、
メインクエストには便利機能のアンロックと書かれている、このボードはさすがにクエストだけのものではないらしい。
今回のメインクエストの内容は「水を出せるようになろう」だ
シンクに蛇口がないことから多分こっちじゃ水の少しは作れるのが当たり前なんだろう。
意外と魔法の文化が発展してるんだな。
科学に期待するのはやめた。
さて水、今回は魔力の集積、加工、放出、これができないと無理だろうと思ったが、
基礎レベルなら魔法技能でいけるくね?三段目だぞ基礎値は知らないが誰でもできるレベルなら俺でもできる。きっとね
さあ過程はないと、イメージできないことを実現は無理だ考えよう。
水、水素二つと酸素一つがつながったもの、魔力を同加工したら水になるのか。
納得の世界だから細かいことは省略する予定だが。
昨日おれは魔力の一時的物質化を行った、伸縮性のあるゴムのようなものだ。
ほかにも一時でいいからできることをやってみよう。
今回は体外だ、単純な延べ棒、液体状、気体ーはこれ魔素に分解してるだけか。
案外いろいろやれるもんだ。
グラス〇ッパー的なことをしたくなったが地面に激突しそうな気がしたからやめた。
魔力の状態変化は容易であるがこれを本物に変化させるのは骨が折れそうだ。体内の処理だけだと難しい。
大体詠唱、魔法陣、リアリティが必要だ、変換に必要なものは何だ?
変換じゃなく置換でもいいが。俺が知ってるうちにあるのは
1:文字や言葉はイメージを支えるものであり、本質的にはイメージが最も重要である。
というもの、がしかしいろんな作品を見てるうちに思ったのは、
2:文字そのものが力を持っている。
3:魔法陣はある種の機械、回路であり、動力源を与えることで結果を生みだす。
水一文字に魔力込めて解決できるだろうか、やるか、
俺がやれると思えばやれると信じ、芝生に指で小さく「水」と文字を掘る
そこに目いっぱいに魔力を込める、
今回は思ったより簡単だったな。水を出すことに成功した。
俺はその水を頭から浴びることになった。
書き方が原因か、魔力の込め方かわからんが俺の頭上から水が出力された、量はさほど多くないが顔に滴り、顎から地面に落ちる。
地中に出るよりかはマシか、この量じゃきっと俺は地中に作れても気づかなかっただろう。
さあ便利機能とやらの力を見せてもらおうか!!
良かったところや違和感のあったところ、あなたの魔法に対する考察などよかったらお願いします。
楽しんでいただけたら幸いです。