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とある国に伝わるおはなし

聖獣に滅ぼされた国のお話し。

滅ぼされた後新しい国ができ、そこではどうして滅ぼされたかがおとぎ話として語り継がれている。

もう2度と同じようなことをおこなさいように、と。

幼年向きなのでほとんどひらがなです。

むかし むかし、このくにに『げんじゅうのいとしご』と よばれた ひとたちが いました。

げんじゅうの こえを きき、そのちからを かりて さまざまな きせきを おこしました。


ドラゴン(どらごん)の ちからを かり そのほのおで まものを やっつけたり

ユニコーン(ゆにこーん)の ちからを かりて きずついた ひとを いやしたり。

くには へいわで みんなが しあわせな じだいが づついて いました。


しかし あるとき いとしごの ちからを ほかの くにに せんそうを するために つかおう 

とした わるい おうさまが あらわれました。

くにの にんげんも せんそうを するのを とめません。

おうさまは 『げんじゅうのいとしご』たちを

 しろに とじこめ さからわないように けんをむけ ちからを つかうよう めいじます。

しかし いとしごたちは ちからを つかいません。

「この ちからは いいことに つかうもの。 

けして わるいことに つかっては いけない。

さいしょに ちからを つかうとき げんじゅうたちと かわした やくそくだから」

おうさまは おこり いとしごたちを きずつけようと しました。

そのとき そらから ドラゴン(どらごん)たち せいじゅうが あらわれました。


『われらの いとしごたちに なにを しようと している』

『せんそうを するため われらの ちからを つかうだと?』

『こんな おろかな おうとくは ぼろびたほうが いい』

『ひとりじめ しようと していた くにも ほろぼした。つぎは この くにだ』

そういうと げんじゅうたちは あばれはじめました。

ドラゴン(どらごん)は ほのおで

ユニコーン(ゆにこーん)は つので 

ほかの げんしゅうたちも、

まちを はかいし こわしつくします。

きれいで へいわだった くには あっというまに

こげくさい においと がれきの やまが かさなる とちに なりました。


あちこちには けがをした ひとびと。

おうさまや へいたいは なにもできず たちつくすだけ。


それでも げんじゅうの いかりは おさまりません。

『このものも ばっせねば』

『ただばっするだけでは たりない。このものと

おうのいちぞくは みなごろしにして 

たましいも にどと てんせいできぬよう

ひきさかなければ きがすまない』

『とめずに しじをした たみも どうざい』


おうさまと ひとびとは たすけてくれ

にどとしないから みのがしてくれと いいます。


そのとき それまでだまっていた いとしごたちが

ひざをおり いのりを ささげはじめました。

「せいじゅうさま いかりを しずめてください」

いのりつづけると やがて げんじゅうたちは 

いかりを おさめました。

「げんじゅうさま わたしたちは このくにから

さります。

そして ひとがいない ばしょに すみます。

もうにどと くにには つかえません。

わたしたちは わたしたちで いきていきます。

もう わたしたちの せいで げんじゅうさまが

ちからを つかい くにを はかいするところは 

みたくありません。

ほかの くにに つかえている ものたちも

つれて いきます」

おうさまは まってくれ さられたらこまる といい、 ひとびとも いかないでくれと いいますが

『そうするがいい。 われらも いとしごたちが

りようされるのは きぶんが わるい。

にどと くにには つかえるな。 ひとざと はなれた ところで くらせ。

これは けいやくだ。 しんぱいだから 

このまま やままで つれていく』

そういうと ふしぎなひかりで いとしごたちを

つつみこみ  うきあがらせて そのまま

つれていきました。


そうして くには ほろびました。




小さいころからおやから読み聞かされるおときばなし

ということで、全部ひらがなにしました。


お読みいただき、ありがとうございます。

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