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空き地

家一軒だけが消えた場所は

真四角く切り取られたかのようで

三方は静かな住居に囲まれている

そしてさらに、後ろは山脈

この沈黙は三方どの面も硬直しているからだ

街灯は影を作れども

この場所にだけは屈折して入ろうとしない

残された一方で面した道路さえも

飛び越えていくかのように側を通過するだけだ


ひと気は忽然と消えて

地面が露わになったその場所は

掘れば化石が出てくるけれど

やはり蟻さえも入ってこない

月明かりの無い夜に

サンダル履きで忍び込んでみた

場所の中央から少し外れた一帯だけ

土が黒く湿っていて

脈打ち蠢いている

手ですくってみるが

ただの土

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