黄4話 王のもとへ
「これからどうするの?」
私は目の前を歩くカイルに訊ねた
カイルが振り向かずに応える
「城へ行く
あの魔物達の事何か知ってるかもしれない」
私はカイルの指さす方を見た
この国は王政で豪華な城が山の上に建っていて、管轄は王にほとんど任されていた
一般人の立ち入りは、基本禁止されている
私は不安になり、口を開いた
「いれてもらえるかな」
「聖剣の継承者って分かればいれない訳にはいかないよ」
そう簡単に行くかしら……
カイルの言葉に若干不安を覚えながら
私は彼の後ろをついていった
城へと続く長い橋が見えてきた
どうやら、このあたりはまだ魔物が来ていないようだ
お城の門番が、暇そうに立っている
「なんだお前たちは、おい、止まれ!」
カイルと私は門番に止められてしまった
「……」
驚いたことにカイルは門番の制止を無視して城門までスタスタと歩いていってしまった
焦ったのは私と門番だった
「おい!お前!私の言葉がわからんのか!止まれ!」
「うるさいなぁ…」
「なんだと、お前!この城が何方のものだと…」
カイルはめんどくさそうにため息を吐いた
「これ見てまだ分かんない?」
カイルが聖剣をめんどくさそうに掲げる
門番の顔色が変わった
「その剣は…まさか…」
「わかったらここ、開けてくれる?」
「お、おお……なんと、聖剣の継承者が」
門番は何かぶつくさ言いながら門を開いてくれた
「失礼、あなたも彼と同じなんですか?」
カイルの後を追っていた私に、門番が話しかけて来た
「私?ええ、私も同じです。聖剣の継承者です」
「そっ、そうなんですか!」
門番は宝物を見つけた子供のように目を輝かせていた
が、次の瞬間、なぜか彼の顔が暗くなった
「そうですか…ではこれから魔物と戦うんですね」
「はい、そうです」
その時、グイッとカイルが私の腕を引っ張った
「早くしてよ 無駄話してないでさ」
「あっ、は、はい!では私はこれで。ご親切にありがとうございます」
私は門番にお礼をした
「はぁ…」
カイルに腕を引かれながら、私は門が閉じて行くのを見た
「神のご加護を!」
城門が完全に閉じられる直前に、彼の言葉が聞こえた気がした
「…礼なんかしなくていいでしょ
あいつら仕事でやってるんだから」
カイルがなぜか不機嫌そうに言った
「でも、彼は私達の心配を…」
「ならなんで僕達を止めないわけ?結局は僕達に魔物倒してもらうことに期待してるんでしょ?
むしろこっちが礼を言われるべきだと思うんだけど?」
「それは…」
「…とっとと行こう。お望み通り、魔物を倒すためにさ」
それきりカイルは黙ってしまった
私たちは無言のまま、王の間へと続く道を進んで行った
カイルに腕を握られたまま