7の記憶喪失
投稿遅くなってすいません。でもこのペースになりそうです
岡崎 千歌 年齢:29 階級:中尉
CRA6(a)「セブンソード・ダンサー」のパイロット。おとなしい性格。趣味はリズムゲーム
《RA説明》
CRA「No.6セブンソード・ダンサー」全長:18.5m 重量:6t ジェネレーター出力:1500000kg 装備:ソードビット×6 ハンドビーム×2 ディスティニーブレード CC
season14
「はぁ、、はぁ。」
広大は仲間を引き連れ合流ポイントを目指す。
「20m先で左に曲がってくださいそこが近道かと思われます。」
機械オタクのリチャードが端末を見ながらナビゲートする。
「くそ、防火扉のせいで行くことが不可能だ。」
「任せて下さい。基地のデータベースに侵入すれば遠隔で扉の操作が可能になります。」
リチャードはタブレットにキーボードを接続してデータベースの侵入を始めた。
「意味は無いかもしれませんが、一応防衛でもしましょうか。」
広大が全員に呼びかける。装備はバラバラだが皆、あの戦場を生き残った筋金入りの軍人だ。
「そうだな」
「賛成だな」
「後方支援は任せて下さい」
全員の意見は賛成にまとまった。
「できれば全員生き残りてぇな。」
士官の一人がため息をつくように言う。
「そうだな、生き残ったら酒でも一杯飲もうぜ。」
(盛大に死亡フラグを建てにいくのかよ)
防衛をすると言ったものの、全然敵が来ない。おそらく逃げる前に誰かがオートタレットやクレイモアを置いたのだろう。
「侵入完了!!これで基地内のドア等がこちらで操作できます。しかしデータのダウンロードがネットワーク内で拒否されてしまいました。」
「まぁ、大丈夫だと思う。グッジョブだ。」
リチャードは再びタブレットを操作し始める。そして開かなかった扉が開く。
「ここを5階まで上がってください。そのあと、長い廊下があるので走り抜けて下さい。」
「了解だ。殿は任せろ。」
士官の一人が胸ポケットからサブマシンガンを取り出す。
「了解、先頭は行かせてもらいます。」
広大はポケットからもう一つのハンドガンを取り出す。正直なところ2丁持ちは苦手だ。でも威嚇射撃にもなるし、1丁持ちよりも連射速度は速くなる。
(まぁ、しょうがないよな)
広大の足が前へ進む。後ろの味方がその後ろをついていく。
「3階、クリア。」
後ろからGOサインがでる。広大は歩を進める。
「4階クリア。」
「5階クリア。」
ドア前で全員が来るのを待つ。
「全員いますね?」
「遠足じゃないんだぞ。」
こういう会話は戦場ではよくあるジョークだ。
「誰か、スモーク持ってませんか?」
殿の士官が良いことを思いついた表情で言う。
「自分が持ってますよ。試作品ですが。」
リチャードが銃のグレネードランチャーに「S」と書かれた弾を込める。
「それを合図で撃ってくれ。着弾地点は任る。」
「了解!」
全員突入隊形を組む。ドアを中心にV字で銃を構える。広大がドアを開ける。
「3、、、。」
全員が固唾を呑む。
「2、、、。」
全員が銃の安全装置(セレフティ―)を外す。
「1、、!」
グレネードランチャーの発砲音とともに全員が廊下を走り抜ける。視界はあまり悪くはなく、前の味方のシルエットがはっきり見える。
「はぁ、はぁ、、、。」
指令室へつながっている廊下の長さは約400m。銃を担いで全力で駆け抜けるのは少ししんどい。
「60m先の非常階段で1階まで降りて下さい!!クリアリングは済んでます!!」
リチャードがドローンを操作しながら言う。その言葉を信じて全員が階段を下りる。
「そのドアを開ければ着くと思われます。」
ヘリコプターのプロペラ音が聞こえてくる。その音から推測すれば撤退の準備が始まっている可能性が高い。
「突入隊形。」
再びドアを中心にV字になる。
「カウント!」
全員が固唾を呑む。
「3」
「2」
「1」
広大がドアを蹴飛ばす。ドアの先は眩しい。
「よく生きて帰ってきた。」
現場責任者のルーク・シモンズがこっちに向かって来る。全員はそれを敬礼で返す。
「いきなりで申し訳ないのだが、一澤君。話があるからついてきてくれ。」
広大はシモンズについていく。周りを見渡すと装甲車や輸送ヘリが並んでいる。恐らく基地を放棄するようだ。シモンズが簡易テントに入っていく。
「入りたまえ。」
「失礼します。」
テントの中には机と弾薬箱が置かれている休憩室的な感じだった。
「君には今から任務を与える。」
唐突過ぎて広大は動揺した。
「内容は?」
一瞬シモンズが唾をのみ持っている参考書を読み上げていく。
「瀬那宗司作戦責任者からのものだ、内容は・・・基地内に存在しているabyssの粒子BOX、及びabyssシステムのデータチップの回収と君のCRAの回収だ。あと生存者の撤退支持と掩護だ」
「ルートは?」
「君の端末に転送済みだ。あとリチャード君がデータベースに侵入してくれたおかげで実験室にはAC1枚で行けるようになった。」
「作戦の説明は以上だ。質問は?」
「特にないです。」
「じゃああそこで銃を選んでくれ、弾薬は弾薬箱でしてくれ。」
広大は指示に従い銃を選ぶ。広大が選んだ銃はサプレッサーのついたマシンガンPJ9とサブにはベレッタだ。
「そういえば隊長たちはどこへ?」
「君の部隊は撤退準備の手伝いをしている。もうじき撤収するだろう。」
しばらくの沈黙が続く。
「準備ができました。」
「幸運を祈る。行ってこい、倒れていった仲間のために。」
広大は出発し、研究所のあるB棟のドアを開ける。ドアの先は長い廊下と2階へ続く階段がある。
「電気がついてないとか気味わりぃな。」
広大はナイトビジョンを起動し索敵をする。誰もい無いようだ。すると廊下の向こうからガラスの割れる音がした。
「おいおいマジかよ。進行方向から物音とか勘弁してくれよ。」
と言いつつ銃を構えながら進む。廊下を突っ切った先にはRA倉庫へ続く階段がある。倉庫の窓の一部が割れている。
「敵の進行が早いな。もうここで銃撃戦があったのか。」
ゆっくりとドアを開ける。倉庫内にはヴェルキリウスと見慣れないRAが格納されていた。
「あれってパイロット!?」
倉庫のど真ん中で女性パイロットがうつ伏せ倒れていた。広大は倒れている人のもとへ走る。
「大丈夫か!!」
反応がない。広大は首元に手をあてる。
「う、、、。ん?」
女性が目を覚ます。目が赤い。
「この指が何本に見える?」
「ここはどこ?あなたは誰?」
「ちょっと待ってくれ。自分の名前わかるか?」
(なんでこの質問したんだよ!!わかってたら超恥ずかしいぞ)
広大の顔が赤くなる。すると女性は頭を抱えて言った。
「わからない。」
(よかった・・・じゃねぇ!)
「ちょっといいか?」
広大が腕に描かれている部隊章を見る。
「何してるの?」
「部隊章から君の名前を見つける。」
広大は端末を取り出し、小隊のマーク別を選択する。
「そういえば私って軍人なの?」
「そうだ。君は電気回路式戦闘兵器、RAのパイロットなんだ。」
「すごいね、私。」
女性がくすくすと笑う。広大はそれを笑顔で返す。
「OK、君の名前とかがわかったぞ。」
広大が読み上げる。
「君の名前は岡崎 千歌。階級は中尉であそこにあるCRA『No.6 セブンソードダンサー』のパイロットだ。」
(CRAとか乗りとかスゲーな俺もだけど。)
「じゃあ私の事、千歌って呼んで」
「おっけ。そういえば自己紹介してなかったな。俺の名前は一澤広大、広大って呼んでくれ。」
「あなたもパイロット?」
「あぁ、そうだ。こっちにあるRA、『ヴェルキリウス』のパイロットだ。」
「へぇ。これからよろしくお願いね。」
千歌は何か思い出したような顔をした。
「申し訳ないけどセブンソードダンサーで後退中の部隊と合流してくれないか?」
「わかったけど操縦できるかな。」
「行けるさきっと、CRAに乗ってるんだ。きっと思い出せる。」
千歌をセブンソードダンサーのコクピットに連れてゆき起動手順を説明する。
「ここのE36ボタンを押してMOAD2を押して、、、。」
すると千歌の手が説明よりも先にボタンへ行くようになり、説明なしで起動することができた。
「ほらな、いけただろ?」
「ありがと。」
「早くいった方がいいぜ見つかったらまずいからな。」
「それじゃ。バイバイ。」
セブンソードダンサーの足が動きだす。そしてシャッターを突き破る。
「千歌、、、か。」
少し懐かしい気がした。
「さてとabyss回収再開するか。」
銃を取り出し再びナイトビジョンを起動する。そして研究所へ向かった。
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