5つの魂、神の契約
遅くなってすいません。次の投稿も結構空きそうです。本当にすいません。
season9
「その魂の一つは我の右腕と契約が済んだのだ。」
ヴェルトロは袖をめくり右腕を見せた。右手には刺青のようなものがあり、ところどころに痣のようなものがあった。
「撃ってみるがよい。」
「じゃあお言葉に甘えて!!」
悠はP90をマガジンが切れるまで撃った。ヴェルトロはピクリとも動かずじっと耐えている。すると60発の弾は右腕の血管を伝って指から落ちていった。
「おぉ!!これこそ我に適した能力か。素晴らしい!!フハハハハハ!!」
「君たちに一つ頼みたいことがある。これを君たちに渡す。それを地面に埋めろ。その石は『スポナー』というものだこれで戦力の『ハンドクス』を生成する。」
「それを地面に埋めれば敵は窒息死するってことか。」
享也は銃を降ろした。
「そもそも半径5m以内に壁があると大型種が生成されない。2m以内に壁があると人型が生成できなくなる。という事だ。まぁ今は封印しているから沸かないが」
「人型?私見たことがないような、、、。」
彩里が首をかしげる。
「今まで生成に失敗して死んでいるからな。スポナーに一時休戦の知らせが挟まっている。」
ヴェルトロは稚奈めがけてスポナーを投げた。そしてポケットからスイッチを取り出した。
「さてと、証拠隠滅をしなければ。」
『警告、非常用自爆システムが起動しました。職員、士官たちは今すぐ対比して下さい。自爆まではあと5分です』
「チェックメイト。」
ヴェルトロはそう言いその場を去っていった。
「あいつ、元から帰らす気は無かったのか。じゃあこのスポナーとやらは何のために、」
「早くみんなに知らせないと!!」
稚奈はマイントウォーリアーへ駆けていった。広大たちは稚奈を追いかけていった。全員がRAに乗り込むと享也が本部へ通信を入れた。
「こちらRA2小隊。先ほどヴェルトロに遭遇。彼が基地の自爆システムを起動しました。全員の撤退を。」
「こちら作戦司令本部。戦っていることだし全員の撤退は不可能かもしれんがやってみる。」
「了解。頼んだぞ。」
広大たちは外に出た。昼間の空に撤退の信号弾が上がる。ボットンやRAが空に上がっていく。
「隊長。残り20秒です。」
「くそ、ここまでかよ。神が守ってくれたら、、、。」
享也が首にかけていた【死者蘇生】という意味のお守りを胸に当てた。
するとRA2小隊全員の視界が真っ暗になった。
season10
「私を呼んだのはお前か?」
広大は目を覚ました。隣には悠以外誰もいないようだ。隊長たちの姿は見えなかった。
「悠、おい、悠しっかりしろ!!」
「うぅ。あれ、私たちRAに乗っていたのに何で?」
悠は動揺していた。
「もう一度問う。私を呼んだのはお前か?」
目の前には杖のようなものを持った人のようなシルエットが見えた。
「あなたの名を聞きたい。」
「私の名前を知らないという事は呼んだのはお前ではないと。まぁ良い私の名前は『メルシア』。」
「メルシア、、、。戦士の神、、そうか、隊長のお守りか。」
「隊長、、。という事は兵士かお前。」
「あぁそうだ。確かヴェルトロに基地を爆破する途中に視界が、、、。」
「死ぬ前に隊長が私たちを貴女を呼んだってことなのかも。」
「お前らのいう事は大体理解できた。戦友を助けるには私と契約を結べ。」
広大と悠は目を合わせた。二人は状況が理解できなかった。
「契約はどういうものなんだ?」
メルシアは言い飽きたように詳しく説明した。その内容は、願いを1つだけ叶える。自己再生力の上昇。メルシアが死ぬと契約を結んだ者は死を迎える。というものだった。
「Okだ。契約を結ぼう。でも俺も条件がある。」
「なんだ?言ってみろ。」
「願いを叶えるという内容だが、決定的な証拠がないから俺が契約を結んだあと爆発に巻き込まれた俺たちと仲間を蘇生してくれ。」
メルシアはため息をついた。
「いいだろうその代わりちゃんと契約を結ぶんだな。」
「準備OKだ。頼む。」
「それじゃあ目をつぶれ。」
広大たちは指示に従い目をつぶった。すると急に頭痛が襲ってきた。
(やべぇ、、、。頭が痛ぇ。うぐぁぁぁぁぁぁぁ!!)
season11
「全戦力を投入したのが裏目に出てしまったか。」
赤城は後悔していた。指揮官やオペレーターの焦っているように見える。
「准将、RA2からの通信です。周波数合わせます。」
通信専門の士官が通信機のダイヤルを合わせる。何も聞こえない状態からノイズの入った声が聞こえてきた。
「こちらRA2小隊。先ほどヴェルトロに遭遇。彼が基地の自爆システムを起動しました。全員の撤退を。」
「こちら作戦司令本部。戦っていることだし全員の撤退は不可能かもしれんがやってみる。」
「了解。頼んだぞ。」
通信が切れる。
「基地のコンピューターにハッキングに成功。基地の自爆までの時間、、、20秒です。」
作戦指令室の空気が急に重くなった。
「もはやここまでか。業火に焼かれて地に眠ってくれ。戦士たちよ。」
画面に表示されている爆破までの時間が0になった。後ろが明るくなり船内に衝撃が伝わる。周囲を見渡すと頭を抱えたり恐怖のあまり立ちすくむ者がいた。赤城もその1人だった。
「こちらメカニック班、現在回収に成功した小隊は第90ファルコン中隊。RA1、48、69、90。以上です。」
赤城は思わずため息をついた。このままどうすれば良いのか、我軍は負けてしまうのか。そう考えていると一人の士官が固まっているオペレーターのタブレットを奪い、光学映像を起動した。画面にはきのこ雲が映っている。彼はその映像をズームさせた。その映像を見た瞬間部屋にいた全員が驚愕した。
煙の中から戦車、戦闘機、そしてRAが次々とこちらに向かってきた。彼らは生きて帰ってきたのだ。
「全メカニック班に通達。直ちに回収シーケンスに移行せよ。繰り返す。メカニック班は直ちに回収シーケンスに移行せよ。」
season12
(あれ、、暗くないか?そういえばメルシアに契約結んだんだっけ。頭が痛い、手が温かい。)
意識が遠退いてゆく。
(今度はまぶしい、、、なんだよ。)
ぼやけた視界が徐々にピントが合っていく。周囲を見ると医療班のオズン=ジーンがこちらを見ていた。
「調子はどうだ?一澤君。」
広大はうなずいた。
「みん、な、、、は?」
「作戦に参加したほとんどは無事だが、全員気を失っている。でも君と隣の入部さんは別だ。腕に黄色の刺青があるし失血がひどかった。もう死ぬ寸前といってもよかった。」
広大は隣を見ると悠がこっちを見ていた。よく見ると何か言っているが酸素ボンベのせいで何を言っているかわからなかったので目を使いモールス信号で会話をした。
(悠、大丈夫か?)
(うん、大丈夫だよ。)
するとオズンは広大たちの姿を見て部屋からパネルとキーボードを取り出した。
「これを使ってくれ。少しは会話もしやすくなるだろう。」
すると広大はキーボードを打ち始めた。
(オズンさん、あと何日で復帰できますか?)
「多分2人ともあと1日でいけると思う。その刺青は神からのご加護なのかもな。3時間で傷口がふさがったよ。」
そして2人はあっという間にちゃんと運動できるようになった。
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