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蒸気自鳴式復讐喜劇『デウスの合奏』  作者: しい武田
一章:不本意ながら転入生
4/14

一話

 体の軋みを感じながら、ゆっくりと目を開く。寝起きの眼を迎えたのは、赤茶けた鉄板を重ねあわせただけの、無表情な天井だった。カーテンの隙間から差しこむ日光は、朝を告げている。空気が澄んでいて、肺が心地いい。背中には柔らかな感覚。どうやら、ベッドの上で眠りこけていたらしい。

 ふらつく頭を抑えながら、ゆっくりと体を起こす。模造木材合金の板の間。安物のタンスとクローゼット。何の変哲もない食卓。壁には蒸気管が幾本も走っており、所々に家具用の蒸気供給口がついている。何の変哲もない一人暮らしの部屋だが……一切見覚えがない。

 ここは何処だ? 自室ではないし、組織の施設でもない。逃走、潜伏用に無個性なセーフハウスを四つほど借りているが、そのどれとも違う。


(何か、妙だ……)


 ベッドから立ち上がろうとすると、すかさず、脇腹が鋭い痛みで労働環境のブラックさを訴えてきた。見ると、腹部に真っ白な包帯が巻かれている。丁寧ではあるが、少し動くと緩んでしまう。素人仕事だ。つまり、俺をここに運び込んだのは組織の人間ではない。待遇からして、敵対組織に囚われたとも思えない。

 なら、一体誰が? そもそも、俺はどうして……。

 痛みをトリガーにして、脳が回転を始める。昨晩の作戦が脳裏で再生されはじめる。冷えた上空の空気、マルティナとの戦い、《令嬢の棺》の出現。


(そうだ。俺は、負けたのか)


 命懸けの戦いのつもりが、敗北して迎えたのが、普段以上に平穏な朝だとは。俺のやったことは一体何だったのか。小鳥のさえずりさえ、自分を小馬鹿にしているように聞こえてくる。


(いや、まだだ)


 緩んだ拳を握り直す。生きている限り、復讐は終わらない。

 直感が告げている。あれは間違いなく本物の《令嬢の棺》だ。学園の演奏者に御しきれるとは思えない。どんな反則技を使ったのかは知らないが、奴は今も、よう姉の顔を使い、よう姉の声を出し、この街を闊歩している。

 ……許せるものか。許して良いものか。奴は何処にいる。一体何処に……!


「おや、怪我は平気なようですね。流石はボクの介抱です」


 いた。すぐそこにいた。奥の部屋、恐らく台所から闊歩してきた。

 頭一つ分見下げる身長、肩口でまとめた黒髪。白い肌と泣きぼくろ。何処から持ちだしたのか、花ガラのエプロンをかけ、白い頭巾を被っている。そして、頭巾を下から押し上げる、頭蓋に刺さった巨大な巻きネジ。

 紛れも無くよう姉と瓜二つであり、同時に疑いの余地なく、昨晩の怪物、《令嬢の棺》だ。


「お! おま、……お、おぉ、お……!」

「おはようございます、ですね? こちらこそ、おはようございます」

「オルゴールにござってやるおはようはない!」

「昨日のパンチ、打ち所が……?」

「俺は明瞭だ!」


 武器だ。武器が必要だ。胸ポケットの拳銃を探すが、見当たらない。と言うより、服自体着ていない。下着だけだ。仕方なく、ベッドの上で微妙なファイティングポーズを取る。


「どうしてお前がここにいる!?」

「つっくん、ボクはお姉さんですよ」

「オルゴールだ!」


 自称姉は水仕事で濡れたらしい手をエプロンの端で拭い、板の間で足を折りたたんだ。


「よく解りませんが、元気で何よりです。では、元気に正座してください」


 落ち着け。落ち着け! 奥歯を噛み締め、呼吸を止める。一秒、二秒。三秒たった所で、三年間培った工作員としての経験が、ようやく血流に乗り始めた。

 湧き上がる無数の疑問を押さえつけ、現状の認識に努める。

 眼前にいるのは《令嬢の棺》。作戦目標。台詞からして、包帯を巻いたのはコイツだ。敵意はともかく、殺意はない。

 相手は座っており、機動力が削がれている。身長は150前後。造形のクオリティと人造筋肉の精緻さからして、内蔵火器の類を収納するスペースはない。反応速度、敏捷性は未知数だが、所詮は人型。仮に軍用オルゴール人形の倍の出力を想定したとしても、この状態、俺に分がある。

 義手上腕部の圧力計を確認する。演奏用圧縮蒸気の残量は38%。海竜退治に大部分を使ったものの、作戦通り、最大出力一発分は残してある。新たなオルゴールシリンダーは海竜戦後に装填済み。昨晩は不意を突かれたが、今日は違う。


(第一圧力弁、第二圧力弁、第三圧力弁、同時解放!)


 気取られるよりも早く。義手の損耗を度外視し、緊急動作で稼働させる。

 神造などとご大層な枕言葉がついていたとしても、オルゴールには違いない。至近距離で《ウォーデンクリフの塔》の放電を受ければ、ひとたまりも…………ない、はず……なのだが。


「どうしました、つっくん、正座ですよ。」


 電子の演奏が始まらない。義手は雷を纏わず、シリンダーは回転すらしていない。


(何故だ!? どうして起動しない!? 圧力弁は既に全解放、リミッター限度まで開いているはずだ!)


 もう一度圧力計を確認し……俺は目を見開いた。

 蒸気残量、0%。集合住宅一棟を倒壊させるほどだった圧力が、気圧と同レベルに落ち込んでいた。義手には昨夜以上に霜が張っている。指の動きがぎこちない。寒冷地対応のオイルが凍結したのだ。

 一体、何が起こった? 何をされた?

 昨夜のマルティナと同じ反応をせずにいられない。

 温度操作か? 圧力操作か? それとも、それ以外のもっと未知の何かか?

 いずれにせよ魔法じみた力だ。現代の音子文明では及びもつかない領域だ。

 音子にせよ、電子にせよ、根源にあるのは蒸気圧だ。大型のオルゴールは大抵蒸気機関を内蔵しているし、電子は蒸気タービンの回転によって発電する。もし、《令嬢の棺》に蒸気圧を操る力があるのならば、それはつまり、文明の根源を握られているのと同様だ。

 音もなく突き付けられた敗北。戦慄する。解明されれば、三度目の産業革命を起こしうる技術だ。これが、神造オルゴールの性能。復讐すべきよう姉の仇の力。


「どうしました? 座るのです。つっくん。お話がありますよ。ボクのお話ですよ」


 《令嬢の棺》が不審げに眉を潜める。自分が何をされたのか、何をしたのか気付いていないようだ。この力は無意識の自己防衛機能か?


「あ、ああ」


 全神経を注いで平静を装っても、ぎこちなく頷くのがやっと。背に嫌な汗が滲んでいる。

 僅かな可能性を手繰るのならば、俺には火器を使う選択肢もあるに違いない。もし、《令嬢の棺》が見た目通り華奢で、装甲を持たないなら、通用するかも知れない。しかし、それは藁を掴むよりもか細く弱い希望だ。失敗すれば最後、明らかな敵対表明になる。

 心拍の上昇を抑えられない。頭は焼けるように熱く、しかし、背筋は寒いままだ。

 どうする? 賭けに出るのか? 降りるのか? 降りたとして助かるのか? 次のチャンスが来るのか? 誓ったはずだ。俺は、命を捨ててでも復讐を果たすと……!


「正座!」

「はい!」


 頭が覚悟を決めるより早く、衝動的に足が屈していた。よう姉手製のオルゴールをうっかりバイクで踏み潰した時、スチーム清掃器のリミッターを外して一部屋吹き飛ばした時、その他諸々の脊髄レベルの記憶が、《令嬢の棺》の一声で、反射的に呼び覚まされたのだ。


「よろしい。では、幼馴染会議を始めます」


 ボルト付きの頭が、裁判長の如く重々しく頷く。俺の側にもいくらでも問いただしたい疑念があるのだが、口に出せばタダで済まない雰囲気だ。怒った時の有無を言わせない雰囲気は、本物のよう姉そのものだ。


「これは一体どういうことですか」


 《令嬢の棺》がタンスの一番下の段を開ける。そこには、昨夜の作戦に使ったサブマシンガン、弾倉、圧縮蒸気爆弾、ガスマスク、組織との通信用遠隔共鳴器が並べられていた。その整頓ぶりは、ベッドの下のパルプ合金本を見つけられた時を思い出させる。


「……友達から預かった」

「その言い訳は二、じゃなくて、五年前に聞きましたよ。パルプ博士のアラン君はもうお引っ越ししました」

「別の友達だ」

「テスラの怨霊さんですか?」

「そうだ」


 昨夜は自分から名乗ったのだ。もう隠すつもりも意味もない。


「科学史は得意ですよね? ニコラ=テスラと言えば、エジソン卿と音電戦争を争ったマッドサイエンティストですよ」

「知っている」


 ニコラ=テスラ。雷に憑かれた天才科学者。初等学校に通った記憶のある者ならば、その名を知らないはずがない。しかし、大概の者の知識は名前と没年月日止まりだ。オカルトか科学史の趣味でもあれば、異世界と交信した、地球を割ろうとした、と言った噂程度は耳にするかも知れない。

 英語だけでも数十冊の伝記が出版されているエジソン卿と違い、彼の生涯は謎に包まれている。官軍と賊軍の差だ。一つ、確かなことがあるとするなら、彼とエジソン卿との戦い……音電戦争の結果こそが、人類の歩む道を決めたということだ。

 テスラの死後、彼の発明品や論文はエジソン卿により徹底的に抹消された。しかし、中には執拗な追跡を逃れ、闇に散逸するものもあった。その一つが、俺の右腕である。


「解っているのですか? 名前ほどニコニコしていません。恐ろしい人です」

「だから腕を借りた」


 由来はどうでもいい。イデオロギーにも興味はない。重要なのは、遺産に復讐を成す為の力があること。


「なるほど。つまり、こういうことですね。つっくんは、不良になってしまった……と」


 余命宣告さながらの重々しい顔つきで、《令嬢の棺》は俺を指さした。


「自分の意思で進むべき道を決める。それ自体は素晴らしいことですよ。例えキミが夢破れても、どんな仕事についても応援するつもりです。けれど、テロリストはアウトです。スリーアウトなのです」

「仕事というと不正確だ。正しくは、非営利の破壊活動だ」

「余計ダメです!」

「補足するならば、組織としては、人類が音子でゲームセットする前に社会を電子にチェンジしようという目的が……」

「つっくん! 叱られてる時に上手いこと言ってはいけません! キミは昔っからそういう所がありますよ!」


 華奢な腕が見た目を裏切る力強さで床を叩いた。体に染み付いた経験のせいで、身を強張らせずにいられない。


「いいですか! お姉さんはドン引きです! 久々にあった幼馴染が、テロリストになっていたなんて! その上、他人の……む、胸まで揉み出しますし!」

「揉むほど無」

「はい!?」


 矢の如き殺気に射竦められ、俺は軽く咳払いした。


「……ふ、不可抗力だ」

「よいですかつっくん! 真面目に生きている人は不可抗力で胸など揉みません! もっと真面目なものを揉むのです! 参考書とか、瓶底眼鏡を」


 本当か? 本当にいいのか? 真面目な奴がラッキー眼鏡揉みする世界で。レンズベッタベタになるぞ。いいのか?


「不真面目なキミは、これまで一体どんな不良をやらかして来たのですか」

「答える義理はない」

「警察で同じ問答をしてもいいのですよ」


 《令嬢の棺》の行動パターンがよう姉と同じなら、本気で言っている。守秘義務はあるが、俺の目的はあくまで復讐だ。組織への忠義よりも自分の身を選ぶ。

仕方なく、指を折りながら、こなした仕事を数える。とりあえず、アレの爆破と、ヤツの誘拐と、アノ団体の不祥事を暴き、ヤツを脅迫し、アレに潜入して……。


「怖い怖い怖い怖い怖い! 待ってください。指の勢いが怖いです。心臓に来ます」

「神造だけにな」

「つっくん!? 何を言っているのですか!?」

「申し訳ございません」


 しまった。つい心の底から謝ってしまった。


「ハァ。もういいです。とりあえず、直近のだけでいいですから」

「某社地下倉庫に腐食ガスを撒いた」

「腐食ガスって……毒ガス!? え、毒ガスですか!?」


 《令嬢の棺》が、髪をくしゃくしゃとかき回す。直近数件のうち最もマイルドなものを選んだつもりだったが、今にも卒倒しそうだ。この隙に逃げ出せるだろうか。音を立てずに立ち上がろうとするが、凄まじい形相で睨まれ、足を整えて座り直す。


「小さいころは、可愛らしくて、毒ガスの毒の字もない顔してましたのに……!」


 逆に毒の字がある子供ってどんな奴だ? 十歩歩くごとに点滅するのだろうか。


「いくら何でもひど過ぎます! ボクのお姉さん袋の緒も限界ですよ!」

「待ってくれ、誤解だ。毒ガスとは言っても、時間が経てば分解するし、製造過程で温室効果ガスが出ないタイプだ」

「誤解じゃないです! これ以上ないほど些末事です! エコの前にエゴを何とかしてください!」

「叱ってる側が上手いこと言うのは……」

「文句あります!?」

「ありません。申し訳ございません」


 流石に怒鳴り疲れたのか、《令嬢の棺》がいからせた肩を落とし、深々とため息をつく。


「正直、ボクも混乱しているのです。目が覚めたら棺の中で。キミを背負ったら妙に軽くて。まあ、それはキミが中身の無い人間になっていた事で説明はつきましたけど……」


 喧嘩売ってんのか。


「キミの介抱をしている内に、これ、見つけちゃったんです」


 《令嬢の棺》がエプロンの内に手を潜らせ、一枚の紙切れを取り出した。それは、ボロボロに崩れた新聞の切り抜きだ。日付は三年と一月前。西暦2012年、4月6日。見出しは【中層三区オルゴール暴走事件】。

 後に企業の圧力により中層三区蒸気災害に名を変えた、もう語られることのない事件。


「その顔。やっぱりなんですね。この事件で、ボクは……」


 中層三区は、子育て中の中産階級に人気、俺とよう姉の生まれ育った地区だ。ヤドカリ型オルゴールがゴミを拾い、蜻蛉型が新聞を配達し、建造用オルゴールが家を跨ぐ。何の変哲もない集合居住区だ。

 しかし、平穏無事こそ特徴だったはずの我が故郷は、オルゴール達の暴走により、一晩で火の海に変わった。死者、行方不明は併せて二千四百七十三人。音子文明を揺るがす未曾有の大事件だ。

 原因は複数の人為的ミスにあるとして、全て故人に押し付けられた。

 だが、俺は知っている。俺だけは聞いたのだ。あの日、あの瞬間、街は……!


「つっくん!」


 手の甲の冷やりとした感触が、思考を遮る。《令嬢の棺》が前のめりになり、俺の左手に掌を重ねていた。上目遣いで俺の顔をじっと見上げている。


「辛いこと、思い出させてしまいましたね。経緯は聞きません。詳しい話も、必要ありません。復讐はもうお終いです。キミはもう、自分の夢を叶えるべきです。体はどうあれ、お姉さんは帰ってきたのですから。ね?」


(……帰ってきた、か)


 手を重ねたのは、よう姉との距離感を思い出して欲しいとの意図があってのものだろう。

 しかし、それは逆効果だ。瞳の奥のレンズ、綺麗過ぎる肌、あり得ない軋み方をする床、血の通わない手、微かな動作音と、十六弦オルゴールの音色。距離が近い分だけ人とかけ離れた部分が目につく。


「もう一度、よう姉って、呼んでくれませんか?」

「断る」


 確かな拒絶の意思を込めて、俺は白い手を振り払った。

 《令嬢の棺》が呆然と、自分の右手を見つめる。半分は悲しみ、半分は諦観の目だ。

 いい出来だ。よう姉の表情を正確に再現してはいる。怒った時の顔も、驚いた時の顔も、傷ついた時の顔も、瓜二つだ。しかし、《令嬢の棺》がオルゴールである以上、それはあくまでシリンダーに記述された演奏をトレースしているに過ぎない。楽譜の形で表現された、数式とアルゴリズムに則って動作しているだけだ。そこに感情など有りはしない。

 よう姉は死んだ。音子文明に殺された。命を握られていようとも、それだけは譲れない。


「ダメ、ですか」

「ダメだな」

「お姉さんが泣いても?」

「泣けたらな。出来るのか」

「…………ううん、無理です。ごめんなさい」


 《令嬢の棺》が自嘲気味に笑い、かすかに胸の内がざわつく。よう姉の成り済ましが我が物顔をしている事に、苛ついたのだろう。

 台所からピィ、と甲高い音がした。圧力鍋が鳴っているようだ。甘辛い独特の匂いからして、中身はチキンのソース煮。よう姉の得意料理だ。


「朝ごはんにしましょうか」


 軽く手を叩き、《令嬢の棺》が立ち上がり、俺に背を向ける。どうやら、戦犯裁判の閉廷らしい。胸を撫で下ろし、足を崩す。

 すると、股ぐらに茶色と白の布が投げ込まれた。ブレザーとズボン、そして糊の効いたワイシャツだ。第二アンティキティラ島では島の中心部方面を上り、海側を下りと表現するのだが、朝方、上り方面の汽車に溢れているものだ。着ている連中は大概若さに溢れていて、平均してやかましい。ブルーホワイト問わず、疲れ顔の労働者達は、彼らの姿に昔を懐かしむか、単にイラつく。かの有名な、アンティキティラ学園の学生服だ。

 意味を掴めず顔をあげると、《令嬢の棺》はこちらに背を向けたまま、緩んだ頭巾を結びなおしていた。


「食事の支度をしますから、その間に着替えておいてください。顔も洗って、寝癖も直すのですよ。クラスの皆に笑われてしまいます。ボクの演奏者として、恥ずかしくない格好をするのです」


 ……ん。何? 何だと?

 《ウォーデンクリフの塔》を封じられた時、いや、それ以上に愕然とする。

 今、こいつはさらっと何と言った? 空恐ろしい、聞いてはならないことを聞いたような気がする。クラスの皆がどうとか、演奏者がどうとか……あり得ない。聞き間違いに違いない。


「どうしました? 入学初日から遅刻してしまいますよ?」


 正気か!? 冗談は存在だけにしろ! そう叫びかけた俺は、ブレザーのポケットから追撃の学生証を発見し、声帯を震わす力すら失った。

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