怪魔術師と橘師匠
グォオォォオオォオォォォ!!!
「十字郎…」
「違う…親父じゃない…」
「『怪魔術師』…『魔術師』と対等で対極の能力を持つ生物で、
この世で唯一、魔龍石を生成できる生物…」
「師匠!」
「いや、よしてくれ…今僕は、
僕自身の師匠を前にしているのだから…」
「橘!貴様…ッ、よくもぬけぬけと…」
「何、最期の罪滅ぼし、ですよ。」
「さ、最期の…」
「雷田十字郎先生を怪魔術師にしてしまったのは、僕だ。
だから責任は、僕にある。
『♛♖♔♞*'$&<#>!@^$+&%』」
橘が唱えると、
怪魔術師と彼のみ、
何処かへ消えた。
声だけは聞こえる。
「さぁ、静かにお冥り下さい…
『♂○♀仝∀≦∞⊆‡≪#$>*“+!&'%@;♞』」
爆音と共に光の柱が何本も現れ、
先程まで武士がいた、
その一点に集まった。
轟音と共に柱は消え、
現れた二人は…
ボロボロだった。
「集団瞬間移動…及び雷撃…
成功…大きな…ダメージを…ッ……」
「師匠!!!」
「よい。放っておけ。」
「でも…」
「海月、彼に付き添い、外へ行け。
今なら、きっと行ける。」
「他は…戦わなきゃな…」
「あぁ…折角師匠が、
弱らせてくれたんだ。」
「元々俺等が殺る筈だったんだ。」
「途中まででも、
他人にやらせたツケは、でかいな。」
「絶対に…ブッ殺す!!」




