37/46
敵
悠介、驚いていた。
休日、昼飯の材料を買っていたところ、
海月さんとばったり出くわした。
「おはよう、雷田君!」
「おはよう。」
「今日はお買い物?」
「うん。昼飯をね。」
「そっか。独り暮らしだもんね。」
「うん。毎日大変なんだよ。」
と、駄弁っていたところ。
悠介は、腕から血を吹いた。
その後、激痛が走る。
「やっと会えたね。我が敵よ。」
「何だ!?」
「僕はあらゆる者の『敵』だ…だが本命を前にして、君辺りで準備運動と行こうと思ってね。」
「何だと…?」
「もちろん、現在の標的は君だ。」
「ならサシだ。海月さんは巻き込むな!」
「分かってるよ。彼女に興味はない。本命の女は目当ての一つだがね。」
「俺は敵じゃないと?」
「あぁ、そうさ。本命に比べれば。」
「なら…」
瞬間移動。後ろへ回る。
首尾よく、敵の体に一撃を与える。
敵は出血した。
「馬鹿めが!!」
その血は鋭い刃へと形を変え、チェーンソーのように回りながら、悠介を刺した。




