パーティ
「でもちゃんとお礼言っとけよ。」
と透也。
「そうだった。ありがとな、透也。」
「いやいやいや、俺じゃなく、
雄大と海月さんだよ。」
「へ?」
「雄大はせっせとパーティの準備してたし、海月さんは準備しながらずっと
お前の看病。」
「ずっと?当番制って聞いたけど。」
「それはきっと、照れ隠しだよ。」
「テレカクシ?何で?」
おいおいおいおいおい。
馬鹿かこいつは。気づいてないだなんて。ま、でも、面白いからいっか。
「や、ななんでもない。」
「おい悠介!」
今度は雄大だ。
「何だ?」
「これで貸しはなしだからな、礼は無しでいいぞ。」
「すると、壊れてなかったんだな。」
「あぁ、何事もなかったかのように
布団の上に転がってたってよ。」
「おぉー。」
「なんのはなし?」
海月さんの乱入。
「いや、何でもねぇ。」
雄大が流そうとする。
「分かった。」
あっさり流される海月さん。
「ところで、合宿は?」
「もち、中止。延期じゃねぇぞ。」
「まじか。楽しみにしてたのになー。」
「ま、しょうがない。」
「じゃ代わりに明日部活とか!?」
「なしなし。」
「そんなー。」
「みんなねぇよ。」
「えっ、何で?」
「先生みんなが集まって、
お前の待遇と、今後の校外の行事に
ついて、話し合うんだとよ。」
「何でだよ。怪物はもうやっつけたぞ。
それに俺らのバスは食らってないだろーが。それともまだ出るってか?」
「それが…そうらしいんだ。」




