挑戦したいこと-2
「二人さえ!よければ!大会に!出てみたいと!思っているんだ!」
佐山さんは一言一句同じ事を大きな声でもう一度口にした。
俺と山田さんはチラリと視線を交わしてから、もう一度山田さんを見た。
——大会はハードルが高い……
「というか、モルックって大会があるんだ」
俺の言葉に同意するように山田さんが「に、日本でも、大会、やってるん、ですか?」と質問している。
佐山さんは楽しいのかニコニコと笑いながら「あるぞ!」と肯定した。
「ガチのやつから、ユル~いものまであるぞ」
「意外に競技人口があるんだね」
「でも、まだまだ少ないけどな!」
「ぶ、部活とかは、ないもんね」
確かに学校の部活動に入らないということは、そこまで普及してないと言えるか。けど目の前の女子中学生がやるぐらいだ。きっと部活動の仲間入りする日も実はそんなに遠くないのかもしれない。
「大会と言っても、初心者向けのユルい大会に出れたらと思うんだ」
「? どうして、佐山さんはそんなにも大会に出たいの?」
「そ!それは……」
俺の質問に急に声が小さくなった佐山さんに、俺と山田さんは驚いて固まってしまった。そんな俺たちの反応に佐山さんはふくふくと頬を膨らませる。
「わ、わかった!参加しよう!ね!いいよね!山田さん!」
「は、はいぃ!ぜ、ぜひ!」
「ね!」
「はい!」
俺と山田さんは「エイエイオー」と拳を空高く上げた。そんな俺たちを見て佐山さんは頬から空気を抜き晴れやかな笑顔を見せてくれた。
山田さんとはまた出会って少ししか経っていないけど、もはや戦友な気がしてきたな……




