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プロローグ
愛している。
誰よりも、何よりも。
君さえいればいい。
君しか要らない。
君だけなんだ。
私の全て。
なのに、君は私の前から姿を消した。
ある日突然、君はいなくなった。
私が目を放した隙に。
君は可愛いから。
君はとても魅力的だな人だから。
だからみんなが君を好きになる。
みんなが君に群がる。
だから君を閉じ込めるんだ。
誰の目にも映さない。
誰に触れさせない。
君を閉じ込めて、どこにも行けないよう手足を鎖で繋いで
常に私のことを考えられるようにたくさん愛して
君を私でいっぱいにしよう。
他の人が目に入る隙なんて与えない。
君には私だけいればいい。
ごめんね。
分かっているんだ。
どうかしているって。
ごめんね。
狂っている私でごめんね。
でも、愛しているんだ。
君しか愛せないんだ。
こんな私でごめんね。