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(^ω^)【ようです】のようです

(^ω^)【宝探し】のようです

作者: 日曜日夕

 (^ω^)「宝の地図書いたお」


   ('A`)「お前が書いたのかよ」


( ・∀・)「それはただの地図では?」


 (^ω^)「馬鹿言っちゃいけねぇ。ちゃんと『宝』は用意してあるお」


   ('A`)「お前が用意した時点で宝ではない」


( ・∀・)「『クソ』だ」


 (^ω^)「そんなこと言って、二人とも解く自信が無いだけだお?」


   ('A`)「!?そいつぁ、聞き捨てならねぇなぁ?」


( ・∀・)「俺達にかかれば、分からないものは税金の行方と自分の将来しかねぇぜ!」


 (^ω^)「はい、じゃあコレ宝の地図」


   ('A`)「ふぅん。裏山の地図か」


( ・∀・)「この×印に宝があるの?」


 (^ω^)「あ、う……ん。うん、多分」


   ('A`)「なんで自信がないんだよ」


( ・∀・)「全く信用できねぇぞ、この地図」


 (^ω^)「は?君たちは『仲間』が信用できないのか?哀れなだな」


   ('A`)「仲間だと思っているのはお前だけだよ」


( ・∀・)「哀れだな……」


 (^ω^)「ほら!さっさと地図に従って宝探すお!」


   ('A`)「っても今テスト中だからなぁ」


( ・∀・)「なんか知らんけど先生がこっち睨んでるからさ。後でな」


 (^ω^)「先生!宝探してきてもいいですか!」

 

 (*゜ー゜) 「おう。もう帰ってこなくていいぞ」


 (^ω^)「やりぃ!」


   ('A`)「ちっ……しゃあねぇなあ。"貸し"一つだぜ?」


( ・∀・)「その貸し……俺も借りるぜ……?」


 (*゜ー゜) 「さっさと出てけや三馬鹿」




 (^ω^)「はい。やってきました。裏山です!」


   ('A`)「とりあえずこの×印は山頂を示している」


( ・∀・)「じゃあ山頂に向かうか」


 (^ω^)「ふふふ……無事に山頂にたどり着けるかな?」


   ('A`)「気持ち悪い」


( ・∀・)「見てこの鳥肌」


 (^ω^)「キモッ!」


   ('A`)「?ちょっと待て二人とも」


( ・∀・)「どうした?茂みの中に男女でも居たのか?」


 (^ω^)「ネットで売りさばくお」


   ('A`)「いや、なんか前方に、変な看板が……」


      『このはし、渡るべからず』


( ・∀・)「橋なんてどこにもないけど?」


 (^ω^)「あれ?昨日はあったのに」


   ('A`)「お前の仕業かよ」


 (^ω^)「まぁいいや。この罠は無かったってことで」


   ('A`)「コイツ今罠って言ったぞ」


( ・∀・)「俺はずっと何かあると思っていたんスよ」


 (^ω^)「次行くお!次!」


   ('A`)「今度はなんだ?」


      『

       太郎君は片手でりんごを握り潰すことが出来ます。

       花子さんは太郎君の闇を知りません。

       この時、太郎君は最後まで花子さんを守りきれますか?

       下記の選択肢より一つ選びなさい

       ①守れる

       ②守れない

       ③「守りたい」この想いが僕を強くした。

       ④「守られてばかりじゃダメ」その決意が私を戦場へと導いた。

       』

      

( ・∀・)「知るかよ」


   ('A`)「コレを解かせて、俺達をどうしたいんだよ」


 (^ω^)「このテストは、君たちの本性を表します」


   ('A`)「二人共死ね」


 (^ω^)「そんな選択肢はありませーん!二人の未来は希望に満ち溢れていまーす!」


( ・∀・)「あっそう。良かったじゃん」


   ('A`)「めでたしめでたし」


 (^ω^)「いい話だったお」


( ・∀・)「お前グリム童話でも感動できるだろ」


 (^ω^)「さて、次だお。次」


   ('A`)「あ、橋だ」


( ・∀・)「どうせさっきの看板だろ?」


 (^ω^)「看板?何だっけ?」


   ('A`)「『このはし、渡るべからず』」


( ・∀・)「つまり、『端』じゃなくて真ん中を歩けば良いのさ」


 (^ω^)「おぉーーぅ!頭いいぃーーっ!」


( ・∀・)「本気で言ってんのか?」


   ('A`)「あの曇りなき眼を見ろ。奴はマジだ」


 (^ω^)「あと少しで頂上だお」


   ('A`)「意外と早かったな」


( ・∀・)「だってここ遊歩道だし。麓から山頂まで600メートルだって」


 (^ω^)「さぁ!秘められし宝を求めんとする欲深き者どもめ!コレが最後の難関だ!」


( ・∀・)「むしろここまで付き合うことで徳を積んでいると思う」



      『今日の晩ごはん何かな?』

      


   ('A`)「……」


( ・∀・)「……」


 (^ω^)「……」


   ('A`)「カレー?」


( ・∀・)「唐揚げ?」


 (^ω^)「ぶぶー。きっと豚の生姜焼きだお」


   ('A`)「お前ちょっとそこの茂みに来いよ」


 (^ω^)「俺はそんな趣味無いんだが?」


( ・∀・)「大丈夫だ。痛くしねぇよ」




   ('A`)「はぁ~まじで時間無駄にした」


( ・∀・)「これならテスト受けてたほうがマシだってね」


 (^ω^)「節々が痛い。内側が熱くなるような、鈍い痛みだ」


   ('A`)「じゃあ。さっさと宝だせよ」


 (^ω^)「は?」


( ・∀・)「いや、宝は山頂にあるんだろ?」


   ('A`)「ここまで来て『三人の友情』とか寒いこと言ったら突き落とすぞ」


 (^ω^)「んなわけねぇだろ。ロマンチストかお前は」


   ('A`)「ロマンチスト馬鹿にすんじゃねぇよ」


( ・∀・)「どうでも良いけど早くしろよ。お腹減ってんだよこっちは」


 (^ω^)「はいはい。いま出しますよ~」


   ('A`)「どこにスコップなんて隠し持ってたんだ?」


( ・∀・)「て言うか、地面に埋めてたんだな」


 (^ω^)「あ、あったあった」


   ('A`)「お?なんだなんだ?」


( ・∀・)「金か?肉か?昔書いたポエムか?」


 (^ω^)「1万円」

 

   ('A`)「は?」


( ・∀・)「へ?」


 (^ω^)「いや、1万円。又の名をチェーマン」

 

   ('A`)「なんでそんな大金持ってんの?」


 (^ω^)「宝くじで当たった」

 

   ('A`)「……」


( ・∀・)「……」


 (^ω^)「ほら、1万だお。二人で山分けするお?」

 

( ・∀・)「……」


 (^ω^)「……」

 

   ('A`)「……いや。現金は引くわ」


( ・∀・)「見てこの鳥肌」

 

   ('A`)「キッモ!」


 (^ω^)「なんで?お金嬉しくない?」


( ・∀・)「まぁ。嬉しいか嬉しくないかで言えば、嬉しいけどさぁ」


   ('A`)「微妙だよな。気まずいって言うか。こう……うまく言えないけど」


( ・∀・)「身内で渡すとなるとな……なんか生生しいよな」

 

   ('A`)「これが懸賞とかだったら、良い景品だったろうな」


 (^ω^)「えぇ~。良い宝だと思ったのに」



   ('A`)「ところで、俺達結局、宝探してなくない?」


 (^ω^)「は?ホントやん」


( ・∀・)「そんなこと、俺は最初からお見通しだったぜ?」


 (^ω^)「気づいたなら言ってくんねぇとさ……俺、馬鹿だからよォ……」


( ・∀・)「馬鹿の滑稽な姿を見るのが好きなんだ」


   ('A`)「流石IQ105の秀才。煽りにも知性が垣間見えるな」


 (^ω^)「まぁ、過ぎたことなんてどうでもいいお!それより1万円でなにかするお!」


( ・∀・)「お腹減ったから学食いこうぜ」


 (^ω^)「よっしゃ!俺のッおごりだァッ!」

 

   ('A`)「マジ?これからお前のコト神って呼んで良い?」


 (^ω^)「いやぁ……当たり前の事を言われても嬉しくないっていうか」


   ('A`)「賢いオークが調子乗んな」


( ・∀・)「太郎君に握り潰されてしまえ」


 (^ω^)「太郎君の闇深ぇな」

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