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心変わりの早い私とそんな私に振り回される菅野君。

作者: 七瀬




私は、直ぐに男性ひとを好きになってあっという間に

冷めてしまう、どうしようもない女なの。



___それでもね?

菅野君だけは、ずっと私の傍に居てくれたわ。



___彼は、高校生から一緒で。

別にクラスや部活が一緒だった訳でもないのに、、、。

何故か? 菅野君は私の傍に居てくれたのよ。





私の名前は、『八木 真寿美』22歳、食品関係の事務の仕事をしているわ。

菅野君は、フリーターでね! 仕事が続かなくなると直ぐに辞めてまた違う

バイト先を探すみたいで、正社員になる気がないみたい。



・・・それでも、私達は別れてはまたくっついての繰り返しだったの!


『ねえ? また仕事が続かなくてバイト辞めたんだって! いい加減にしてよ!

正社員になる気はないの?』

『・・・ないね! 俺は正社員とか、そんなのに興味がないんだよ!』

『___じゃあ、もういい! 別れるから。』

『___あぁ、分かった! どうせ? また好きな男でもデキたんだろう?』

『まあね! 今度の男性ひとは、ちゃんと仕事している人よ! 菅野君なん

かより大人の男性ひとなんだから!』

『・・・あぁ、そう!』

『___じゃあ、またね!』

『___あぁ!』





___これで! 菅野君と別れたのは?

100回目! 将来性がない人より大人の考え方で将来設計が出来ている

人の方がいいわ! 菅野君よりステキな男性は、いっぱいいるんだから!





・・・ある時。

___私は、そんな大人の男性ひとと食事に行ったの。


『今日は、真寿美ちゃんの為に有名なお店を予約しておいたよ。 キミに

相応しい場所に、キミを連れて行ってあげたいんだ!』

『___私に、“相応しい場所?”』

『___まあ、そのうち、真寿美ちゃんにも分かるよ。』

『・・・えぇ、』



___彼は高級車で、私の家の前まで迎えに来てくれて。

そこから、彼が予約をしていたお店に行って美味しいフレンチコースを

食べた後、、、彼とドライブがてらに海を見に港に、、、。


___私と彼は、車の中で夜景を見ながら話をしたの。



『僕はね! キミとならずっと一緒に居たいと思うんだ!』

『尭彦さん! 私も、、、。』


【プルルルル プルルルル】

___彼の携帯電話が突然、鳴ったわ!


『・・・真寿美ちゃん! ごめんね、母さんから電話みたいで。出ても

いいかな?』

『___えぇ! 勿論、いいわよ!』



___彼は、そういう私に訊くと? お母様の電話に出たの!


『もしもし? ママ! どうしたの、こんな時間に、、、!?』

『尭彦さん! 今日は、誰と会っているの?』

『___えぇ!? 今日は、真寿美ちゃんとデートだって言ったじゃん!』

『・・・その子は幾つの女性ひとなの? ママが尭彦さんに似合う女性

を探してあげると言ったでしょ! どこの馬の骨か分からない、あばずれ女

なんかやめなさい!』

『・・・ママ! 全部、彼女に聞こえてるよ。』

『別にいいのよ! 尭彦さんは、ママの言う通りにしていたら間違いない

のよ! いいわね!』

『___ううん、』

『___じゃあ、もう時間も遅いからお家に帰ってらっしゃい!』

『・・・あぁ、分かったよママ。』






___私は彼の横で、何もかも聞いていて。

心の中で、思ったわ! “大人の男性ひと”と言った事を訂正しようと。


___見た目は、大人の男性ひとに見えたのに、、、。

中身は、ただの幼稚なマザコン男だったなんてね!



___私は、そのまま助手席から降りて一人で歩いてタクシーが捕まる場所

まで行こうとすると?


『・・・えぇ!? ちょっと待って、真寿美ちゃん! どうしちゃったの?』

『___ごめんなさいね! 私はあなたにどうやら? 相応しくないみたい!』

『___いやいや? そんな事ないよ! 僕には、キミが、、、。』

『私が無理なのよ! あなたじゃ私の相応しい場所なんて作れやしないわ! 』

『・・・・・・真寿美ちゃん、』


【ガチャン】


___車から降りて、私の記憶が一時的に消えているわ!

あまりにも、腹が立ったのと自分の男を見る目がない事にショックを受けて。


___ふと、記憶がはっきりしてきた時には?

菅野君が私を乗せて、家に帰っている途中だったのよ。


『・・・えぇ!? どうして、、、私?』

『___やっぱり、記憶がなかったのか? 俺が真寿美に何度話しかけても

返事もしないから? おかしいなって思ってたんだよな? もしかして...?

フラれたの? “その大人の男性ひとに?”』

『・・・違うわよ! 私がフッタのよ!』

『・・・そう、真寿美って? 男見る目ないしな、俺も含めてだけど、、、!

だけど、俺はお前がずっと好きだから。』

『___なによ! いきなり!!!』

『___言いたかっただけだよ! 忘れてくれ!』

『・・・忘れられる訳ないじゃん! 私が好きなのは菅野君だって分かった

から! もう一度、私と付き合って!』

『___あぁ! いいよ。』





___こうして! また元鞘に、、、。

同じ人と100回別れて。101回目にまたヨリを戻したのよ。


私に振り回されっぱなしの菅野君だけど。

私は、やっぱり彼と居る時が一番落ち着く。


___菅野君の横にいる事が、私の“相応しい場所”なのかもしれないな!





最後までお読みいただきありがとうございます。

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