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続編 バブル時代へGO!  作者: 相場昇
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自社株評価 4

 経理部長と俺は応接室で向かい合う。


 経理部長

「太田さん、今回はほんとうに感謝しております」


 俺

「どういうことですか?」


 経理部長

「2つ理由があります。1つはわが社の株券を変なヤカラが持ってなかったことです」


 俺

「なるほど。大塚社長は私どもの信頼あるお客さんで、本当の元の株主の息子さんですからね。そういう意味で安心ですね」


 経理部長

「はい。面倒な方が株券を持って来られると値段交渉も含めていろいろ大変なんです」


 俺

「会社の議決権を要求される場合もありますからね」


 経理部長

「はい。2つ目は、我が社との間に○○証券さんが入っていただいていると言うことです。やはりこういう話の場合はメインがどうしても値段交渉なんですが、間にワンクッションあると言うことで非常に心強く思っています」


 俺

「そうですね。大塚社長は私に価格交渉を一任していますのでご安心ください」


 経理部長

「それはありがとうございます」

 俺は自分の会社がくだらない証券会社だと常に思っていたが「こんなくだらない会社でも世間での評価は意外と高いもんなんだな」と思った。


 その時ドアが開いて支店長が入ってきた。


「はじめまして。支店長の〇〇です。太田からは話は伺っております。自社株評価も含めて、今後ともよろしくお願いします」と言って名刺交換だけして出て行った。


 こいつは下手な長話をするとボロが出かねないから内心は「早く出て行ってくれ」と俺は思っていた。


 とりあえず名刺交換さえしてくれれば相手は「支店長マター」と言うことになって信用度が増すのでこいつの仕事はこれでおしまいだ。


 経理部長

「それではそろそろ弊社に参りましょうか?お話は車の中でもできますから」


 俺

「はい」

 俺たちは15分ほど応接室で話した後、支店を出た。


 あいにく外は大雨であった。


 白い手袋の運転手がわざわざ雨の中降りてきてドアを開けてくれ、車の天井に頭を打たないように手をかざしてくれた。


 運転手

「社長の運転手の○○といいます。今日は会社までご案内いたします」

 はるかに年下の俺に対して、非常に慇懃無礼な態度だ。


 俺は気にいった。

 昭和工業は好感が持てる会社だ。


 雨の中を俺たちを乗せたクラウンは阪神高速の守口線に入り、20キロほど離れた高槻市へと向かった。

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