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続編 バブル時代へGO!  作者: 相場昇
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自社株評価 3

 前回、自社株評価の作業には2週間かかるといったが、その前に対象となる会社の基本的な数値は知らなければならない。


 俺は高槻市にある昭和工業に直接電話をかけた。


 俺

「もしもし○○証券の太田と申しますが、経理部長をお願いします」


 経理部長

「はい、お電話替わりました。○○証券さんですか?今日はどういったご用件でしょうか?」


 俺

「実は私の顧客で、御社の株券を持っている方が現れました」


 経理部長

「え?何株お持ちなんでしょうか?」


 俺

「株数は1万株です。これから弊社で自社株評価を行うんですけども、その算定に必要な数字を教えていただきたいのです」


 経理部長

「わかりました。ちなみに株主さんは何と言う方ですか?」


 俺

「大塚〇〇といいます。株数は500株券が20枚で合計1万株です」


 経理部長

「分りました。株主名簿を調べて、折り返し連絡をいたしますので暫くお待ちください」


 間も無く経理部長から、電話がかかってきた。


 経理部長

「確かに大塚〇〇さんは株主として存在しています。しかしかなり古いですよね。弊社の立ち上げ時に投資されていますね」


 お待ち

「そうなんです。なんか息子さんが父親の遺産整理の時にタンス預金の中から出てきたみたいなんです」


 経理部長

「先方のご希望は何でしょうか?」


 俺

「まだよく聞いてませんけれども、おそらく値段が合えば売却を希望すると思います。また配当が出ていたら受け取りを希望します」


 経理部長

「わかりました。未払いの配当金はすぐに計算できますからお渡しできます」


 俺

「ありがとうございます。それと今日は御社の株価算定のために、今から言う2つの数字を教えてください。1つ目は、御社の去年の経常利益です。2つ目は現在の取得土地の簿価です」


 経理部長

「1 はお教えできますが、2は企業秘密のため教えることができません」


 俺

「わかりました。じゃあ取り敢えず、去年の経常利益をもとに『一株当たりの利益』を出してPERをかけて株価を算出します。その株価でお互いがお話しすると言うことでよろしいでしょうか」


 経理部長

「わかりました。よろしくお願いします」


 俺

「それと、一応御社を訪問したいんですけれども、明日伺ってもかませんか?」


 経理部長

「いいですよ。是非おいでください」


 俺

「高槻駅からタクシーで参ります」


 経理部長

「いえ、時間を教えていただければ弊社から車を回します。私も御社に伺ってもいいですか?」


 俺

「いいですよ。では明日の3時で弊社の支店でお待ちしています」

 と自分の支店の住所を教えて電話を切った。


 そりゃそうだろう、相手もこちらのことを「どこの誰か」わからないから、支店に行き本当に証券マンかどうかと言うのを確認したいって言う気持ちはよくわかる。


 翌日の3時。


 今日はあいにくの雨である。

 俺は支店のカウンターで待っていた。

 すると時間通りに昨日電話で話した経理部長がやってきた。


 経理部長

「あの・・・太田さんいらっしゃいますか?」

 キョロキョロしながら初老の人がカウンターに座った。


 俺

「はじめまして、私が太田です。昭和工業さんですか?」


 経理部長

「はい。そうです」


 俺

「よろしくお願いします。さあ、こちらへどうぞ」

 名刺を交換して応接室へ案内した。


 俺

「井崎ちゃん、第二応接室にお茶二つね」


 井崎

「はーい!」

 笑顔が可愛い。


 俺と経理部長は応接室のソファについた。


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