表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
続編 バブル時代へGO!  作者: 相場昇
86/99

自社株評価 1

 前回は「協力預金」と言う、金持ちと銀行の間を繋いで手数料もらうと言う構図を描いた。


 こんな感じで当時は、俺をやじろべいの中心としていろんな話が舞い込んできたのでいい小遣い稼ぎになった。


 例えば

 不動産を売りたい、買いたい。

 不動産を担保として金を借りたい、貸したい。

 絵画を売りたい、買いたい。

 クルーザーを売りたい、買いたい。

 キャンピングカーを売りたい、買いたい。

 宝石を売りたい、買いたい。

 毛皮を売りたい、買いたいなんてのもあったな。


 などなど、いろんな売買ないしはそれを担保とした金の貸し借りを仲介としてディールしたものである。


 しかし今回話すのはちょっと毛色の違うディールである。


 これは逆に言えば俺たち証券マンしかできないディールだ。


 ※


 今回登場する人物は、新大阪駅前で不動産会社を営む大塚社長からかかった1本の電話で話が始まる。


 大塚社長は俺の、信用取り引き客で「顧客順位トップ10」に入っている大事な客だ。


 大塚

「太田君、知っての通り先月親父が死んだ。親父の遺産整理をしていたらいろんなものが出てきたんだ」


 俺

「え、何が出てきたんですか?ひよっとして凄いお宝ですか?」


 大塚

「親父の金庫の中からはいろんな古い株券が出てきた。もちろん上場している株券もあったけど、それはお宅に預けるからいいとして上場してない会社も結構中に含まれているんだ」


 俺

「なるほど。要するにその会社の価値が知りたいんですね」


 大塚

「そうなんだ。上場してる会社は当然、日経新聞に毎日株価が出てるから価値がわかるんだけれども、上場してない会社が今一体いくらの価値があるかを知りたいんだ」


 俺

「わかりました。未上場企業の自社株評価すればいいんですね」


 大塚

「そうだな、価値さえわかれば売るか、そのまま保持するかと言う判断ができるからそれをお願いしたい」


 俺

「分りましたすぐ伺います」

 と俺は新大阪駅まですぐに直行した。


 大塚社長は金庫から全ての株券を持ってきて大きなテーブルの上に広げた。

 かなりの数である。


 俺

「しかし凄い数ですね」


 大塚

「そうなんだ、ここからここまでは上場してる会社の株券だから今日持って帰って保管してほしい」


 俺

「分りました。では預からせていただきます」

 と言って俺は「本券借り受け書」に銘柄と株数を書いてカバンの中に株券をしまい込んだ。


 大塚

「で、ここからここまでの株券は上場してないんで、そもそも今生きている会社が死んでいる会社か自体、俺はわからない。その辺の調査も含めてもし会社が生きていたら株価を評価してほしい」


 俺

「了解です。全部の株券預かってよろしいですか?」


 大塚

「もちろんだ。そのために呼んだんだからな」


 俺

「わかりました、では本店の自社株評価の部署に回しますので審査におそらく2週間ほどかかりますがいいですか?」


 大塚

「構わないから全部任せるよ」


 その言葉を受けて、俺は大塚社長の会社を後にした。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ