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続編 バブル時代へGO!  作者: 相場昇
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協力預金 4

 トラブルは、坂本社長からの一本の電話で始まった。


 坂本

「太田さん、大変ですよ」


 俺

「あ、坂本社長。こんな遅い時間に一体どうしたんですか?」


 坂本

「実は今、例の信用金庫の支店長と飲んでるんだが、明日の朝に協力預金の実行がされるらしい。君はこの事を知ってるのか?」


 俺

「えー、実行は月末だったんじゃないですか?そんな話は聞いていません」

 カレンダーを見る、今日は25日だ。


 坂本

「どうやら支店長が言うには、先方の鈴木さんが直接支店に電話してきて『日にちを明日に変更してくれ』と言ってきたらしい。実行が早まるいい話だから担当者が了承したらしい」


 俺

「えー?今までの実績から考えて、あの鈴木さんが『飛ばし』をやる事はありませんよ」


 坂本

「しかし事実なんだから仕方がない。現にこうして今日は『前祝い』として支店長から飲みに誘われてるんだからな」


 俺

「彼に限って絶対にそんな事はないです。すぐに確認の電話を入れてみます。一旦電話切らせてください」

 と電話を切り、すぐに鈴木さんにダイヤルした。


「プルプルプル」

 呼び出し音はなるが一向に出る気配がない。昨日までは電話したらすぐに出るのが常だったのにおかしい。


 坂本社長に電話をかけ直す。


 俺

「先方に電話しましたが、呼び出し音はしますが電話に出ません。しかし『飛ばし』をする人じゃないんです」


 ここでかんたに『飛ばし』の説明をしておく。

 まぁこの話を読んでいただいて大体お察しがつくであろうが、『飛ばし』とは中間の人間を飛ばして、やじろべいの両端の人間同士が話をつけると言う行為である。


 目的は単純、手数料の分配を減らすためだ。


 しかしこの行為は「御法度」であって発覚した段階で手数料は没収とされるのがルールであった。


 もっと言えば、中間にいる人間をすっ飛ばして直接相手に電話する行為自体も御法度である。


 俺

「まぁいずれにしても、明日支店で実行があると言ってるんですから、もしその話が本当だったら鈴木さんも来ると思いますんで、そこを抑えましょう」


 坂本

「そうだな。今日の明日だからもうそれしかないな。じゃぁ明日朝8時に支店前の喫茶店で待ち合わせをしましょう」


 俺

「わかりました。でもまだ私は鈴木さんを信用しています」

 複雑な気持ちで俺は電話を切った。


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