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続編 バブル時代へGO!  作者: 相場昇
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駐禁担当 中田ちゃん

わが支店には「駐禁担当・中田ちゃん」と言うレディさんがいた。


小鹿のバンビに似た可愛い子であった。


駐禁とは皆さんもよくご存知の、駐車禁止地帯に車を停めたら罰則が科されるあれである。


当時の罰則は点数が1点で、罰金が1万円円だったように記憶している。


俺たちは当然、大阪市内のいろんな場所に営業に車で行くわけであるから止めてはいけない場所に車を止めるなど朝飯前だった。


当然そうなると、レッカー移動されたり黄色い手錠みたいなやつを車のミラーにつけられたりする。


とにかく頻繁に警察に出頭しなければならない事態が度々発生する。


そこで登場するのが前出の「駐禁担当係」と言うありがたい存在である。


俺たち営業マンは「1回4万円を謝礼として支払う」と言うルールを決めて、代わりに警察に中田ちゃんに行ってもらうのであった。



なぜ謝礼金が4万円というのかは、罰金の1万円を足してちょうど5万円だからきりがいいから多分そうなったのである。


まぁいい加減な話だ。


当然その5万円の金も適当に飲み屋の白紙の領収書に書き込んで「営業経費」で落とすから実害はない。



営業マンが黄色い手錠を下げて支店内に帰ってくる。


「あかん、今日はついてないわ。駐禁やられたわ。お願い中田ちゃーん!」


「はーい、どこの警察に行けばいいですか?」

と非常にシステム化されていた。


しかしこのシステムも欠点があった。


当時は免停が6点までであった。


つまり5回までは中田ちゃんに任せて大丈夫なのであるが後が続かない。


彼女が1年間、何も違反をしなければ点数は元に復元した。


これを俺たちは「処女膜再生」と言っていた。


しかし我々の違反数はこの「処女膜再生」を待てないくらいに増えて行ったのだ。


俺たちは困った。

黄色い手錠が山のようになっている。


すると中田ちゃんが来て

「これ困ってますよね」

「そうなんだ、出頭日が近いから困っている」


「同じ条件で全部引き受けましょうか?」


「しかし中田ちゃんはまだ処女膜・・・いや、1年経ってないよな」


「大丈夫です。チームを作りましたから」

なんと彼女は短大時代のバスケットクラブの後輩を組織していたのだ。


ペーパードライバーばかり集めた「駐禁解決チーム」だ。


このシステムならば免停を気することもなく、みんな円満になるシステムであった。


我々は歓喜して手錠分の5万円を彼女に渡した。


円満解決!


しかし後で聞いたら中田ちゃんは後輩たちに5000円でやらせていたらしい。


我々よりも一枚上だった。

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