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続編 バブル時代へGO!  作者: 相場昇
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長い一日

清田さんとしばらく避けてん飲んで別れた後、俺はコンビニでビールと食い物を買い、指定された「エンペラー」と書いたラブホテルに入っていった。


ラブホに男一人で入るほど寂しいものはない。


受付で「清田さんの紹介です」って言うとおばあちゃんが「連絡はいただいてますからどうぞ」って言ってルームキーを俺にくれた。


キラキラしたラブホテルの部屋のベッドに横たわり、俺はつらつら今日の1日を振り返った。


長い一日であった。


岸和田の監禁部屋。

神戸への移動。

初めて見た時男の顔。

久しぶりの家内との会話。

チンピラとの出産祝い。

岸和田の健康ランドからの大脱走。

タクシーでの移動。

清田さんとの打ち合わせ。

ラブホテルでのひとり酒、


とにかく目まぐるしい日々であった。


しかしよくよく考えてみると、なんで俺がこんなことをしてるんだろうとテレビを見ながら思った。


テレビは将棋の羽生棋士が史上最年少の名人に挑戦している様子を映していた。


もう一度田主社長に電話して十三のラブホテルにいることを伝えた。


「よろしいでんなぁ、さっそく姉ちゃんとお楽しみでっか」

全く人の気もしらず呑気なものだ。


「社長とにかく明日、作戦会議しますから十三のラブホテルに来てください」

と約束して電話を切った。


「はあ」

と深いため息をついた。


俺はヤクザでは無い。

一介の証券マンである。


「あの田主社長を守るために、なんでここまでのことを俺がしなければならないだろうか?」

と真剣に考えだした。


たしかに大切な顧客であるし公私にわたり世話になっている。


しかしなんか急に、全てが馬鹿らしくなってきたのである。


そのあと、気を取り直して俺はロンドンに電話をした。


同期の友人にオッズ・ヨーロッパ社の調査結果を教えてもらうためであるが、まぁ監禁までする連中だから詐欺であるのはわかっていた。


まあ、念のためである。


すると友人は「俺に何度も連絡をとっていたがつながらなかった。心配してた」と言って、例の件はオッズ・ヨーロッパ社自体は存続するが、大阪支店は無く日本進出予定も全く無いと言う報告であった。


まぁ想定内だ。


最後に先ほど話した、清田さんの「即死させたる作戦」を考えた。


近鉄の「いてまえ打線」のような威勢のいいネーミングだ。


ヤクザの世界やしきたりに俺は疎いが、本当に話のとおりうまくいくのであろうか?


「まあとにかく寝よう」

知らない間に俺は眠りについていた。

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