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続編 バブル時代へGO!  作者: 相場昇
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大脱走

連日の麻雀、花札三昧の生活が始まった。


俺は基本、麻雀が大好きなので苦ではなかった。


しかし軟禁されている立場上、あんまり大勝ちはできないので適当に相手していたが、それぞれに10万くらいの勝ちにはなったいた。


それくらい弱い連中であった。


このころ悪いことに、俺は次男の出産予定日が間近に迫っていた。


ストックホルム症候群で仲良くなった奴らに対して、俺はダメ元で「次男の出産予定日だから顔を見に神戸の病院まで行きたい」とリクエストした。


奴らはすぐに兄貴分の和也に電話して許可を取る。


正直、確率は半々くらいと考えていた。


しかしいかにヤクザとはいえ「人の生き死にの話」なので和也も了解したようだ。


「兄貴から了解をもらったから神戸に行ける。よかったな」


まあ俺に麻雀と花札の負け分が、何十万とあったから逆らえないという側面もあったと思う。


奴らが用意したベンツに乗り、俺は岸和田から高速を走行して神戸の病院に向かう。


病院につくと、さすがに病室までは変な格好をしたこいつらを連れていけないので「しばらくここで待っててくれ」と言うと、奴らもある程度仲良くなってたので「ここで待っているが、つまらぬ事はしないように。時間は30分な」と釘を刺してきた。

念のいったことだ。


病室では家内と生まれたばっかりの次男の顔が見れてほっとした。


しばらく顔を見せないことに対して家内はいろいろ言ってきたが、心配をかけたくないから適当なことを言ってごまかした。


公衆電話が目についた。田主社長に連絡を取りたかったが連中に見つかったら面倒くさいから敢えて行動を押さえた。


病院の外に出た俺は「さあ、出産祝いだから、ちょっといい飯を食って温泉でも行きたい。お前らにも奢ってやるから」

と言って岸和田に戻り、焼肉屋で飯を食べた。


「出産に乾杯!」

ビールが入ったグラスが重なる。

監禁している人間とされている人間の乾杯だ。


こういう関係でなければ気のいい奴らである。


その後ベンツは健康ランドに行った。


岸和田の健康ランドはフロントに10mくらいのピンク色のでかいアメ車が置いてあったような記憶がある。


なんと車にはジャグジーとヘリポートまでついていた。


今もあの健康ランドはあるのだろうか?


とにかく久しぶりに広い風呂に入り、酒を飲んでリラックスルームで俺たちは横になってテレビを見ていた。


俺は決断した。

「今しかない!」

大脱走のはじまりだ。


俺は

「トイレに行きたい」

と嘘をついて、そっとその健康ランドから脱出して待っていたタクシーに乗り込んだ。


行き先は決まっていた。


十三である。


使いたくはなかったが、俺は最後の手段を想定して十三のある人物を思案していた。

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