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続編 バブル時代へGO!  作者: 相場昇
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33億 会社辞めるぜ 2

まあ、会社を辞めることに決めたのではあるが、俺は超えなければならない関門が一つだけあった。


「アホらしいから会社辞めます」と言った俺に連日のように「辞めるな」コールが上司や支店長から言われたが、これは完全無視。


理由は、こいつらは俺が辞めたら「部活の管理責任不足」として、単に自分に「汚点がつくから」言っているだけで、全く言葉に誠意が感じられないのだ。


また自分で言うのもなんだが俺は結構、新規開拓も含めて営業成績は良かった。


つまり俺が去ると営業課の戦力不足になりノルマの消化に困るのだ。


連日「辞めないでくれ」、「辞めてもいいことないよ」の連呼で「いいこと有るか無いからわかるのか?そもそも、お前は辞めたことがあるのか?」と返したかったがアホに関わる時間が惜しい。


「いい大学出て、沈む船に乗っているのがまだわからないんですか」とくだらない会話を打ち切った。


ただ、気になる「唯一の関門」というのは俺の仲人になったくれた2代目の山本支店長である。


彼は俺の仲人を引き受ける時に「私は過去6組の仲人をやったが、誰も会社を辞めたことはないし離婚したやつもいない。それだけが自慢だ」と言われた。


これが重石になっていた。


俺は都合、三人の支店長に仕えたが山本支店長だけは唯一「人間に近い」上司であったし人柄も尊敬していた。


要するに、彼の自慢の仲人経歴に「汚点」を付けることに対しての詫びを入れる必要があったのである。


当時、茨城県の支店長だった彼の家に大阪から車で10時間かけて「詫び」のためだけに訪問した。


夜中11時に支店長の家に着いた俺はチャイムを鳴らして、玄関前に土下座して彼を待った。


夜中に玄関前に土下座している男を見て寝巻き姿の支店長は驚いた。


「支店長、顔に泥を塗りに来ました」

と伝えると

「どうしたんだ、こんな時間に!何があったんだ?まあ、まずは中に入って話をしよう」と言ってくれた。


奥さんがビールを出してくれて、それを飲みながら俺は早速要件を切り出した。


「支店長。私は明日、会社を辞めます。申し訳ありません」


「理由はなんだ?」


「会社と株式市場に未来が見えません。毎月繰り返される無理なノルマ、まともな人間性が欠落して狂乱している顧客たち。支店長も薄々お感じではありませんか?」


「立場上、極力感じないようにしてはいるが・・・君がそこまで言うのなら警鐘としては受け止める」


「ありがとうございます」


「しかし会社を辞めるとはなあ・・・君のことだからかなり考えての結論なんだろう?こんな時間に遠くから来るぐらいだ。ワシの言った言葉は気にしないでいいから好きに生きなさい」


この言葉で俺は、最大の気になっていた関門を突破できた。


スッキリした!


あとの上司たちは、はっきり言って「糞食らえ」である。







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