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最弱転移者のスローライフ  作者: 真ん中
8/76

8 やまとが じゅうしゃから なかまになった

あれ?そう言えばヤマトくんは?


「はーい!御主人様!もうこんなとこ、やだぁって出て行きました!」


出て行きました!?


ヤマトくんのいない世界でどう生きれば!?

というかまともに会話のできる貴重な存在が……出て行った!?NO!!


『呼ビ出シ マスカ?』


「YES!!」


辺りが光ったと思えばそこにはヤマトくんが!


「ヤバドくううううん!!」


思わず抱きつこうとすると避けられた

地面に打ち付ける私の顔面


「ウゼェ!」


分かってる

このドライさがヤマトくんです


「ヤバドくん、ずでないでぇ」


「は?」


打ち付けた痛みで鼻血と涙に濡れる私の顔から目をそらしながら

ヤマトくんは言った


「あ?捨てる?何言ってんだあんた?」


「ごめんなさーい御主人様

ちびっ子は鍛錬に出かけてたんでした

エマちゃんったら、うっかり!」


「誰がちびっ子だ

この鎌メイドが!」


「あ?やんのか?クソガキ」


な、なんでこの2人こんなに仲が悪いの!?


「キュキュ」


『マスター スキルポイント ガ 貯マッテイマス

スキルポイント ヲ 使用シテ スキル ヲ 増ヤス コトヲ 進言イタシマス』


「えっと、どのスキルを取ればいいのかな?」


というか、私がスキル取ってもあんまり意味ないんだよね

あの最低ステータスじゃあね

じゃあ、ヤマトくん達にスキルを取ってもらうか?


その事をヤマトくん達に伝えると

ヤマトくんは微妙な顔をした


「俺たちはLevelが上がるにつれスキルを手に入れられるから必要ない

この際だから言っておくが俺みたいに

女神から与えられた従者は主人が死んだら

一緒に命を終える

だから、死なないようにスキルをとってくれ

あんたすぐ死にそうだし」


……否定できない

ってそれより聞き捨てならないことが!


「って、ちょっと待ってよ

私が死んだらヤマトくんも死んじゃうの!?

それおかしいよ!

私みたいな足手まといのせいでヤマトくんが死んじゃうなんて絶対ダメ!」


『ソレデハ 従者契約 ヲ 解除 シテハ イカガデショウカ?』


「だめだーめ、そんなことしたら御主人様、速攻であの世行きですよ

従者でもなんでも使えるものは使うべきです

それに従者契約解除した途端にこのちびっ子に首チョンパされて

バットエンド直行です!」


「するかボケ」


「んだと?このクソガキが!」


『ドウナサイマスカ?マスター』


確かにエマさんの言う通り従者契約を解除したら

ヤマトくんはここから出て行ってしまうかもしれない

でも……現代日本を生きてきた私には誰かの命を背負うってとても重い


「………………従者契約を解除します」


「御主人様!?」


「……俺は必要ないってことか?」


「そうじゃないよ!従者としてじゃなく別の関係を結びたいんだ」


「それっって奴隷になれってことですね!御主人様!

上げて落とす御主人様素敵!」


やけにテンションの高いエマさんが飛び跳ねる


「ええ!?違うよ

友達として手を貸してもらうとか?」


「俺はあんたと友達じゃない」


すげなく言われる

そうですよねー

……ちょっとは仲良くなれたかな……って思ってたんだけど……


「うーん、じゃあ、私がヤマトくんを雇うというのはどうでしょうか?」


「俺が雇われたところで対価に何くれるんだ?」


「えっと、何なら欲しい?」


ほとんど何もあげられないんだけど……


「え?そりゃ御主人様の純」


「黙れ色ボケ鎌メイド!」


「あーら?ちびっ子にはまだ早かったかしら?うふふ、ごめんなさいね」


「黙れっつってんだろうがこの色ボケ鎌メイド!」


『エマ殿 ソレ以上ノ発言ハ セクハラ 二 値シマス』


「はい、お姉さん 自重しまーす」


口の前で指をばってんにしてみせるエマさん


「えっと、それでヤマトくんに何をあげればいい?」


「……血でいい

満月の日に血をよこせ」


……血?


「転移者の血には魔力が込められていて美味い

それに満月の日は魔力が高まりやすい

カスなあんたでも飲めるだろう」


なんかすごい言われようだけど……


「えっと、ヤマトくんは吸血鬼なの?」


「違う……何?俺がニンゲンじゃねえと嫌だとか言うわけ?」


ヤマトくんの纏う雰囲気が今までと変わる

例えるなら「いいえ」と答えたら今にも私を殺しそうな……そんな雰囲気

足がガクガク震える

で、でも、ここで引いたらダメだ!


「ヤマトくんが何者だろうが関係ない!

例え吸血鬼だろうが!魔族だろうが!実は豚王の生まれ変わりとかだったとしても

私には特別で、もうヤマトくんいないと生きていけないくらい大事な人なの

だから、一緒にいて下さい」


………………

………………


「リアルくん、あれって告白?っていうかプロポーズよね?

若いっていいわよねー」


『エマ殿 現在ハ 口ヲ 挟ム ベキデハナイカト……』


………………

………………


「…………手は貸してやる」


ヤマトくんはそう言ってくれた

その顔が少し赤かったのは私の願いのせいかもしれない


読んでくださってありがとうございます

昨日アクセス数が100超えまして凄く嬉しかったです

本当に読んでくださっている皆さまのおかげです

少しでも楽しんでいただけると嬉しいです

本日2017/11/24 2話目の更新です

ありがとうございました!

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