7 みんなのところを みてみよう
翌日、目を覚ますと全ては夢でした
「あー、御主人様起きたー?」
壁をすり抜けてやってくる鎌メイドさん
夢じゃなかったのか……
「朝ごはんできてるよー
ここで食べる?それとも広間で食べる?」
「あ、えっと、広間で食べます」
「あは、なんで敬語なの?」
また襲われたら怖いからです……とは言えない……
「えっと、その」
「あー、分かった!また襲われたら困るとか思ってるんでしょー」
「いえ、そんな、ハハ」
「そんなに不安ならしょーがないなー」
『ハウスゴーストが仲間になりたそうにしている
テイムしますか?』
え?テイム?そんな恐ろしいこととても出来ない!
『テイムしました!
ハウスゴーストのエマが仲間になった!』
「何故!?」
「ハウスゴーストっていうのは家憑きの幽霊、御主人様が育ててくれたら
屋敷に幸運を招く座敷わらしにもなれるし
……大事にしてくれないと屋敷を呪う貧乏神や死神になるかもー!」
大切にさせていただきます!
「よきにはからえー!
あ!あと、私の名前はエマだから次に鎌メイドとか呼んだら」
「呼んだら?」
「た た る わ よ」
ホラーモードになったエマさんが笑う
「ぎゃああああああああ!!ヤマトくーん」
「うるせぇ!」
「あははははは」
エマさんの作る食事をいただいて
今日も怨霊メイドさんとゾンビの再会を支援して過ごした
早く自分の番が来ないかとみんなそわそわしている
憑かれるので程々にしてもらえると……
いえ、なんでもないです
こうしてチキンな私の日常は過ぎるのであった
メイドさんとゾンビも大分減ってきたある日のことである
「ねえ、エマさんこの屋敷のご飯ってどうなってるの?」
時間が経つにつれエマさんのホラーテイストにも少し耐性がつき
普通に話せるようになりました
いや、時々まだ怖いんだけどね
「自動で補給されてるわよ
お肉も野菜も、ご飯も減った分だけ次の日には増えてるもの」
『女神カラノ支援カト思ワレマス』
「だから、豚王はこの土地が飢饉になろうと民が飢えようと
自分とその嫁だけは裕福な暮らししてたもの
あら?思い出したらーニンゲン コロス!!」
「浄化!」
「私ったらいっけーなーい!てへ」
油断も隙もない!
『マスター コノ屋敷の食料ハ 屋敷ノ外デハ具現化デキマセン』
?
「つーまーりー、このトマトを屋敷の外で食べようと思っても
屋敷から出た途端に無くなっちゃうってコト」
なんで、またそんなことを?
『女神花園ノ加護ハ マスターノミ 二 カケラレタ モノデス』
女神の加護は転移者のみに与えられた特権ってこと?
ってことは、この屋敷の以前の持ち主、豚王は転移者だったのかな?
『他ノマスター達ガ ドウシテイルカ 見テ見マスカ?』
「そんなこと可能なの?」
『勿論デス マスター』
映ったのは
花園のところで最初に話していた武藤 宏と天井 あかりの土地のようだ
……屋敷っていうか城だよね
なんか街があるんですけど
人がいっぱいいるんですけど!!
『コノ2人ハ 模範的ナ街ヲ 作ッテイルヨウデス
ステータス ヲ 見テ見マスカ?』
「え、見れるの!?」
『魔法ステータス ヲ 覚エマシタノデ』
そういえば覚えていたような……
『ステータス オープン』
名前
武藤 宏 <ヒロシ・ムトー>
称号
街を作りし者 勇者
Level 10
HP 3000
MP 1000
攻撃 1500
防御 800
魔法攻撃 900
魔法防御 700
素早さ 900
運 300
取得スキル
片手剣 初級 熟練度50
両手剣 中級 熟練度30
弓 初級 熟練度20
回避 初級 熟練度80
ラッキースケベ
創造
名前
天井 あかり <アカリ・テンジョー>
称号
聖女
Level 10
HP 1000
MP 3000
攻撃 500
防御 1000
魔法攻撃 1200
魔法防御 800
素早さ 800
運 600
取得スキル
聖女の光
次に映ったのはインテリそうな眼鏡高校生
「よし!今日はオーク肉祭りだ!!」
眼鏡高校生がオークを解体していく
「よし、これで調合が進むぞ」
「流石はアキト様だ!」
「アキト様!」
『彼ハ 村民ノ尊敬ヲ得タヨウデス』
ここにも村人がさっきの町に比べれば少ないなりにいる
『彼ノ ステータスハ コウナッテマス』
名前
間宮 賢太郎<ケンタロー・マミャ>
称号
賢者 村長
Level 10
HP 3000
MP 1500
攻撃 1000
防御 800
魔法攻撃 1300
魔法防御 1000
素早さ 900
運 500
所得スキル
弓 初期 熟練度40
罠 初期 熟練度40
全属性魔法 中級 熟練度15
調合 初期 熟練度55
鍛治 初期 熟練度45
装飾 初期 熟練度15
料理 初期 熟練度50
知識の叡智
所得スキル多い!
『マスターノ ステータス デス』
名前
鈴木 聖良<セーラ・スズキ>
称号
祓い屋 最弱の迷いビト
Level 35
HP 300
MP 1000
攻撃 25
防御 25
魔法攻撃 25
魔法防御 20
素早さ 20
運 40
所得スキル
テイム 今後に期待
光魔法 ちょっと慣れて来た?
……低……い……低すぎる
ナニ?最弱の迷いビトってヒドイ!!
え?スキルの「今後に期待」とか「ちょっと慣れて来た?」ってナニ!?
しかも……私の土地は……
「ルルー!父ちゃんはここにいるぞー!!」
「俺、ハンナに会えたらプロポーズするんだ!」
ゾンビしかいやしねぇ……生きているものいないもんね
ぽんぽん
慰めてくれるのはライムちゃんだけよ
読んでくださってありがとうございました