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2話目




時間は少し戻って理鬼達が始業式をしている時、菜乃花と花梨は出発テストと言うのを受けていた。簡単に言うと前年度学習したことの確認をするテストのこと。


そのテストが終わって2人は身体測定に行った。


「やっとテスト終わったね〜」


と菜乃花が言うと


「そうだね」


と短く花梨が相槌を打った


「今回はどうだった?私的にはそこまで難しい感じしなかったんだけどさ」


「私も」


「そっか〜、じゃあお兄ちゃんに答え合わせをして貰おー」


「うん」


と花梨は少し嬉しそうなトーンになって相槌した。




「かりんー、どうだったー?」


「うーん…あんまり、お姉ちゃんは?」


「50m走6.5だったんだよねー、もっともっと速い気がしたんだけどなー…」


「そっかー」


と会話しているうちに終礼が終わり、みんな帰り始めた。




__________________________________________________



ガチャンと玄関のドアが音を立てて開いた。2人が帰ってきたようだ。沙奈はドアの音で起きたようだ。2人に今日の手応えはどんなものか聞いてみようかな。


「おかえりー」


「ただいまー」


「あ、お邪魔してます」


と懐かしい会話をして


「今日のテストこれね」


と言って問題用紙を見せてくれた。今回はそこまで手こずる問題もなく、すんなり終了10分前に解き終わったらしい。菜乃花達はいつも問題用紙に答えを書いて俺に答え合わせをさせてくる。


その結果


菜乃花合計:609点

花梨合計:689点


だった。


「あー、負けたー」


と菜乃花は少し棒読み気味に敗北宣言をした。


菜乃花は運動が得意で、花梨は勉強が得意と言う感じだが、今回は菜乃花も頑張ったみたいで、700点満点のテストで失点を100点未満にしたのだから凄いものだ。50m走は菜乃花に分配が上がり、菜乃花が6.5秒、花梨が8.2秒だった。運動が苦手な花梨も、今回は頑張ったようで普段は8.5を切るかどうかだったが、菜乃花に走り方を教えてもらったみたいだ。多分、菜乃花も花梨に勉強を教えてもらったんだろうな。今回のテストで頑張ったら何かしてあげる約束をしていて、どちらも目標を達成したから何か聞いてみよう。


「2人とも目標達成したから何をしてほしい?」


一拍置いて2人とも向き合い、


「ハグとチューで!」


「わら、私もそれで…\\」


後ろで硬直している沙奈は少し置いといて、


「どうして俺なんかのキスが欲しいんだ?」


「そ、それ、それは…そのー、えと」


と菜乃花が誤魔化している時に


「どどど…どうしたんですか?!」


「ん?なんで?」


「なんで、て、え?」


と困惑と忙しく表情を変える沙奈を無視して


「じゃあ、お風呂に…」


「いや、え?」


と色々家がカオスな状態になってきたので、取り敢えず状況を整理して考えよう。


「まず、菜乃花と花梨はハグとキスをしたいんだな?」


「うん」


「そうだね」


「理由は聞かないから、いつがいいんだ?」


「今」


「now」


「わかった」


と言って俺は2人にハグとおでこにキスをした。


「はー、春休み頑張った甲斐があったな〜」


「そうだね」


「お疲れ様、これからも継続していけよ」


「ん、わかった」


「了解」


完全に沙奈は蚊帳の外だが、まあいいや。


そんな感じで会話は続いき、気づいたら夕飯の時間になっていた。


「こんな時間になってたか」


「え!結構遅くまでいちゃった…けど、今メールでお母さんから今日は泊めてもらえって」


「ん、そうかじゃあさっさと風呂に入ってこい」


「はーい」


懐かしいな、沙奈がここに泊まるのはもう何年ぶりかな。


__________________________________________________

沙奈が初めて俺らの家に泊まった時はたしか、小4の夏休みごろだったかな。


「あの、いいんでしょうか」


と沙奈が聞くと


「ああ、構わないよ」


と俺の母さんが答えた。

そんな何の変哲のない会話をしていたそうだ。沙奈はこの時はお父さんが大会でいなくて、お母さんが地方テレビ局に出張して家に誰も居なかったらしい。このらしいと言うのは後から母さんに聞いたからだ。


この時はたしか沙奈が緊張して全然夕飯を口に運んでくれなかった気がする。その時の料理当番は俺だったからかなりショックだった。


まあ、そんな楽しい3日間が終わってその後も何回か遊びに来ていた。


__________________________________________________

回想をしているといつの間にか時計を見ると時刻は午後6時を回っていた。


「そろそろ準備するから手伝ってね」


「はーい」


「わかった」


「わかりました」


と言う感じで料理を作り始めた。


「菜乃花ーそこの胡椒取ってー」


「あーい」


今作っているのはオムライスのチキンライスを俺が作って、菜乃花が調味料を取ったりし、沙奈は料理をしたくないと言う事で皿を並べている。玉子は花梨が作っている。菜乃花と花梨はどっちが料理が上手いかと言うとどっちも同じぐらいだが、早さ的には花梨が勝っている。


オムライスは皿にチキンライスと玉子を乗せて完成した。


あとは食物繊維を摂るために別の皿にサラダを盛り付けて今日の夕飯の用意が出来たから、


「「「「いただきます」」」」


挨拶を皮切りにみんなサラダを食べてからオムライスに手をつけた。


「今日のお弁当は凄く美味しかったよ」


「ん、そうか?俺的には結構薄くしちゃった感じがしたけど」


「いや、ピーマンの肉詰め美味しかったよ」


「そうか、ありがとう」


なんて話をして、


「「「「ごちそうさまでした」」」」


と言って夕飯は終わって風呂に入り、歯を磨いて寝た。沙奈は菜乃花と一緒に寝た。



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