表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/4

1話目

どうぞ!





「…ふぁ〜、眠いな…」


まだ星が顔を出している時間に俺、七色しちいろ 理鬼りきは目を覚まし、着替えをした。そして支度を終えると部屋を出てキッチンに向かう。


そして妹達の弁当を作る。弁当が出来た時間は朝の7時のようだ。


俺は弁当を作り終えると次に妹達の部屋に行き、起こさなければならない。


何故なら俺の妹達は基本的に自分では起きないからだ。しょうがないから俺が毎朝起こしに行ってる。


そして部屋に入って妹を俺が揺する


「ん…、あ、ぅん」


と何故か喘いでいたが、


「菜乃花、もう起こしに来ないから自分で起きてね?」


と、言うと菜乃花は軽やかな動きをして布団の上に土下座をした


「わー!、調子乗り過ぎましたマジですみませんでしたー!」


この俺に布団から瞬時に出て土下座をしている器用な妹は七色しちいろ 菜乃花なのかは世界で二人しかいない俺の妹の一人だ。


そしてもう一人の妹の七色しちいろ 花梨かりんはいつもは隣の部屋で寝ているが、今日はもう起きて準備しているようだ。どちらも中学三年生に今日からなる。


「花梨ー、起きてるかー?」


俺が菜乃花の部屋から聞くと


「うんー、そろそろご飯食べたいー」


と返ってきたから


「わかったー、二人で食べようかー」


と言ってみると隣にいる菜乃花が


「え、嘘…」


と物凄いショックを受けているから


「お前もさっさと用意を済ませたらご飯食っていいよ」


「ありがとう!急いで用意するからお兄ちゃん部屋から出て!」


「ん、わかった」


そう言って俺はトーストを三枚焼きに行った。





朝ご飯の支度を終えると


「お兄ちゃん、今日は何?」


花梨が降りてきて朝食を聞いてきた


「目玉焼きとサラダの盛り合わせでドレッシングは和風で、トーストとコーヒーだよ」


美味しそう。と言われ、ありがとう。と返して、予め用意していたトースターが『チーン』と鳴った。


「トーストが焼けたからそこの目玉焼きと一緒に食べてねー」


「はーい」


そう言って俺は弁当を風呂敷に包んでいた。


「お兄ちゃん!朝ご飯!プリーズ!」


「はいはい、どーぞ」


そんなやりとりをしていると時刻は午前7時半を少し過ぎた頃だった


「じゃ、そろそろ出ようか」


「うん、そうだね」


「早く行こーよ」


そしてみんなで揃って家を出て学校に向かって行く。俺たちの学校は隣あっているが、別の学校と言う括りになっている。


そして歩いて行くと二つの学校があり


「じゃあ、また後でね」


「「はーい」」


と別れた後、俺は体育館に向かった


この学校の敷地面積は某ドームの二個分ぐらいらしい。妹達が行っている中学も同じぐらいの敷地を持っている。つまり合わせて四つ分の敷地だ。

体育館や、校舎などの建物は左右対称になっていて多分あっちでも始業式を行っているだろう。


やがて始業式が終わり、後ろから順に並んで外に出始めた。俺の学年は一番前のため最後だろうな。


隣から懐かしい匂いがすると思ったら幼馴染みの藤宮ふじみや 沙奈さなだった。初めて喋ったのは確か小学校の時に図工の時間で同じ班だったから話した気がする。


そしてこっちの視線に気づいたのかこっちをチラッとみると驚愕の表情を見せてくれた


(久しぶりだな)


(あ、ど、どうもです)


(いろいろ話たい事はあるけど取り敢えずまた後で)


(あ、はぃ)


俺が行っていた中学は元々は私立の中学だったが、2年生の時に両親が買い物に出掛けて、帰らぬ人となってしまった。スーパーで買い物を終えて交差点で信号待ちをしていると後ろから来た2tトラックにはねられてしまい、即死だったらしい。葬儀は2人同時に行われたが、父は元々家を出て母と駆け落ちをし、母の方は普通だったそうだが、両親の葬儀をする時にはもう亡くなっていた。更に、兄妹等はいなかった。その為今は俺が土曜日と日曜日に働きに出掛けている。妹達には『私達も働くよ?』とは言われたものの、『今のうちはまだ問題ない』と言ったので今は何も言われていない。少しずれたが、今の職に就くのに時間が掛かったのでやむなく俺は転校した。しかし転校したのは俺だけで、妹達は両親の遺産と生活補助でやりくりして頑張っている。そんな振り返りをしていると始業式が終わり、みんなが帰り始めた。


そして俺と沙奈も帰路につき、その途中で様々な事を話した。例えば今何しているとか、勉強等の事を話した。


そして家に帰ると誰もいないが「ただいまー」と言って自分用に焼きそばを冷蔵庫から出して作る。今回はシーフードのやつを作ってみた。


そして、焼きそばを食べているとーピンポーンと玄関から音が鳴って出てみると沙奈がいた。


「なんできた?」


「家に誰もいなくて…」


「あー、お前料理出来なかったっけ」


(コクコク)


「わかった。ここで食べていっていいぞ」


「ありがとうございます\\」


ちなみに沙奈の両親は共働きで、父親が将棋士だ。そして、母親は主にお弁当のおかずの作り方を教えている人だが、沙奈には受け継がなかったようで父親のように先は読めないし、料理は同じ作り方をしても炭ができる。


なので毎食母親に作ってもらっている。今日は多分母親が居なかったのか。補足だが沙奈はカップ麺すらもしっかりと作れない。


こんな事を考えながら俺は今日のご飯の余りを使ってハムが入っている炒飯を作った。


そしてテーブルの横に立ってソワソワしている沙奈に


「ほら、早く席に座って」


「あ、はい」


と言って炒飯を出した。すると沙奈は目をキラキラとさせて頬張って食べてくれた。それを見ながら俺は焼きそばを食べた。


食べ終わると沙奈は寝てしまっていた。別に炒飯に睡眠剤入れた訳ではないが、沙奈は元々1人が苦手で家に帰って誰も居なかったのが要因で緊張していたのだろう。それが料理を食べてお腹を満たすと緊張が緩和したのだろう。


そんな沙奈をお姫様抱っこしてソファに寝かして俺は庭に出て木刀を振り始めたー




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ