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峠の覇者  作者: レグルス
2/2

-後編-

ついにロードレースに出ることになった「俺」。その先には何を彼が待っているのか…

轟砲と共に、俺はシューズをペダルにはめ、ペダルを漕ぎ出した。

確か最初の直線を曲がれば、すぐに坂があったはずだ。そこから坂はずっと緩まない。


下調べした通り、やはり直線を曲がるときつい坂が視界に入った。ギアを一つ軽くする。回転数は目測で85といったところか。問題ない。フォームはどうだ。骨盤を立てろ。真っ直ぐ前を見るんだ。…俺はそんなことを考えながらコースを進んでいった。


次第に回転数を維持するのがきつくなってくる。ギアをまた一つ軽くする。インナーとはいえ、ギアはまだたくさん残ってる。回転数を維持するのが最優先だ。

ふと、スタートから何km来たのか気になって、サイコンをいじった。…まだ2kmか。あと8kmもある。ちゃんと走りきれるだろうか…不意に不安が襲ってくる。


ひたすらペダルを漕いでいると、見晴らしのよい場所に来た。一瞬であったが、大きな山が見えた。ゴール地点はまだ遠そうだ。多くの選手が、それを見た瞬間驚嘆の表情をしているのが見えたが、俺はそうは思わなかった。…むしろ、心臓がバクバクした。



やっと5km。半分来た。あと半分。完走出来そうな感じがして来た。ペダリングやフォームが大分崩れているのは、自分でもわかった。ひたすら頂上を目指して漕ぐことしか、俺の頭にはなかった。


次第に顔が下を見る回数が増えてくる。フォームだ、ペダリングだ、回転数だ、そんなことは頭から消え去っていた。あと何kmか、そんなことも俺にとってはどうでもよかった。ひたすら漕いでいた。足を止めたら終わりだ。漕げ。そう自分に言い聞かせて。


ふと顔を上げた。そこには「あと1km」という看板があった。


俺は立ち漕ぎ(ダンシング)を始めた。残された力のすべてを、ペダルにぶつけた。


次第にゴールが視界に入ってきた。俺がただ我武者羅に漕いだ。そして「GOAL」の文字が消えた瞬間…言葉に表せないほどの喜びが俺を襲った。


結果は500人中250位程度だった。初レースにしては上出来であろう。

俺の中で、自転車の楽しさがまた一つ広がった。

これからもどんどん広がっていくだろう。俺はいつか、その頂点に立ちたい。そんな思いまで心の中で浮かび始めた。



俺は


峠の覇者(カンピオーネ)になる。

やっと書き終わった…。


とりあえず、この作品の評価を見て、長編を投稿するかどうか考えているところです。


いちおう長編の題名は発表しておきます。「カンピオーネ」です。


では。

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