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デブオタ異世界神記  作者: デブオタオ
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第5話 治め人

人物紹介

主人公・・・名前不明 21歳 独身 身長171cm体重98kg 非童貞。

ゲーム配信後、寝落ちで異世界に。


ドルディ・・・種族ドワダ族 男性 関羽の様な髭、身長160cmぐらいの身長

東北訛り


ルッソン・・・種族 エルム族 男性 身長190cmぐらい

問答無用でドルディを会議に出席させる畜生眼鏡。


<種族>

ドワダ族・・・大きくても160cm前後 男性はガタイが良いが女性はグラマラス。職人業が長けているみたい。


エルム族・・・身長は最低でも180cmから190cmぐらい 自称正直者の種族。


ゴブリン族・・・髪が綺麗な黄緑。美形 身長は人と同じで160cm~180cmぐらいまでの人がいる。


リュート族・・・顔は人のそれだが個人差こそあるが鱗があり、瞳孔が縦長で背中には翼竜の様な羽がある。


ヒュム族・・・人のそれと変わらない。


獣の様な族・・・様々な動物的な特徴もつ人 あとはまだ知らん。

それは希望への扉かそれとも絶望への扉か。


そんな事を考えながらも無情にも扉は開く、部屋の中はだだっ広くそして扉にも豪華な装飾はされていたが部屋の中はそれ以上に凄いもので、黄金のシャンデリア

金縁の絵画、床は大理石の様なもので埋め尽くされ歩く場所には青いカーペットが敷かれている。


実際は見たことはないがアニメやゲームに出てくる王宮の様にも感じ取れる。絢爛豪華とはこの事だと思った。


正面には証言台が、そのさらに前には街長が職務を行うための大きな机があり、その両脇には即席だろうか小さめの机が並べられている。


門番に促されるまま証言台の前まで来ると職務の机らしき後ろのある左右の扉から如何にもなご老人たちが左5右5の割合で現れる。


厳密にいえば左にドワダ族男性5名、右にはゴブリン族男性の5名が入室し両脇の机まで来ると5名綺麗に並びこちらに注目してくる。


ドワダ族の方は威風堂々しているのだが、ゴブリン族は「やはり」と言うべきかこちらを見て驚愕し震えている様に見える。


その態度にドワダ族が若干騒めくが、先程の扉が開く音がすると騒めきは?き消え両側に並んでいた両種族は扉に向かって頭を下げる。


両脇に居たドルディとルッソンも同じ行為をしていることから、街長の登場するのだろう事は理解できる、2人と両種族につられ自分も扉に向かい頭を下げた。



ルッソン「いよいよ街長の登場ですよ・・・私も拝見するのは久々です。」



とルッソンが小声で話しかけてくる。


そしていよいよ扉が開く・・・


・・・・・・


・・・・・・


恐らく扉が開いてから10分近く経っただろう・・・でてくるのオッセーヨ!!!早く出てこいや!!という高田○彦的な事を心の中で呟きながら街長を待つ。


扉の向こうにようやく人の気配がしてきた、間もなく扉の中から入室してきたのはドルディと同じくらいの体格で威厳に溢れ、王様の様な装いをしている。


その後ろから長髪+前髪ぱっつんな綺麗な髪をし胸は大きすぎず小さすぎず(恐らくCかD)、ウエストは良い感じにクビレており、お尻は大きく丸い美しいグラマラスな体系がわかるような

マーメイドドレスを着こなしたゴブリン族の女性が現れた。


中央にある机まで二人が足を運ぶと左に王様風のドワダ族が、右にはゴブリン族の女性が並びこれで全員が揃ったのだろうか、全員が一礼し着席する。


最初に口を開いたのはドルディであった。



ドルディ「街長ダルム、街長ミラン 査問会に招集された放浪者を無事に移送をここに完了。」



俺「ん?」


今ドルディがおかしいことを言ったような気がした・・・そう街長が一人ではなく二人だという事。



俺「ルッソンさん、街長って一人じゃないんですか?」



ルッソン「えぇ、街長は二人いまして職人区、鉱山区、大通り区を治めているのがドワダ族の族長でもあり街長のダルム様

港区、商業区、交易全般を担当しているのがゴブリン族の族長であり街長のミラン様です。そして・・・」


ルッソンが何か言いかけたとき街長の一人が口を開く。



ダルム「我が弟、ドルディよご苦労だったぁ。忙しいのにすまねぇだ んで早速始めていいだか?」



俺「弟?弟おぉぉぉ!?そしてやっぱり訛ってるんですね!」



ドルディ「んだ兄貴だ。そして兄貴よ、始めていいよ。」



ダルム「さて、ではこれより緊急特別査問会を開会する。そこの放浪者、我らが質問する事に対して答えるのみでよい」



街長ダルムのその一言で一気に会議室が緊張感に満たされるのがわかった。


そして脇に座っていたドワダ族の老人の一人が進行役なのか口を開く。



老人A「放浪者よまずお前の名前と何処から来たのかを述べ、お前が何者かものべよ。」



在り来たりな質問と言うか面接みたいのが始まったが、実際問題実名を名乗るのはゲーム配信者としての性質上気が引けた。


ネットでも現実世界でも名乗るべき時がある。それを見誤れば痛い目を見るという事は配信者をやっていて嫌と言うほどみてきた。


ただ「デブおっさん」と言うアカウントネームを使うのも失礼だとわかっている。だったらどうするべきか・・・



俺「俺の今の名前はデブオ(DBO!DBO!)です。何処から来たという事ですが日本と言う国の埼玉県という事だけ言っておきます。

そして家で寝ていたらここの地に居ました」



当たり前の様にドワダ族一同は懐疑的な目でこちらを見ている。



ダルム「ふむ、では目的はなんだ?神皇国の回し者で我が臣民を拐かしにきたのか?」



俺「目的も何も先に言った通りゲーム配信をしていたら眠くなって寝落ちして起きたらここに居ました。そしてその神皇国と言うのも今貴方様から聞くまでは

知りませんでした。」



と真面目に答える、普通の人ならふざけるなと怒るだろうが事実嘘は言っていない。



ダルム「お前が言う事に嘘は無さそうだ、が全てを信用することはできない。罪状が決まるまで異端者としてしばらく牢に入ってもらうが異存はないな?」



俺「い、い、異存大ありです!。信用できないのはしょうがないとして俺は何もやってないですし裁かれるいわれはないはずですよ。」



老人B「裁かれるいわれはないと申すが、ここはクロンと言う街であり貴殿がいた国ではない。よって街の法に従うのは当たり前だ。そもそも商業区であれだけの騒動を引き起こしておいて

知らぬ存ぜぬが通るわけもないだろう。」



老人C「もし事実無根と言うのであれば先刻の我らのが臣民を洗脳し跪かせたのはなんだったのか述べてみよ!」



想像していたがやはり見られていたようだ。そしてこれまた想像通りのフルボッコ。



俺「あぁん・・・その事ですが俺は商店を見て回って大きい広場に出たらゴブリン族の皆さんとリュート族の皆さんにいきなり跪かれたんです・・・。」



老人A「この期に及んでそんな戯言を申すか!!あんな高潔で誇り高き両種族である彼らが見ず知らずでただの通りすがりの小太りの男に頭を下げるはずがなかろう!」



ルッソンと言ってたことが同じだがそれ以上自分が言えることは何もない。



ダルム「口が悪い者達ですまない。だが言ってることは間違ってない。すまないが法に従い牢に入ってもらうほかない。」



ドルディ「で、最悪の場合このデブオはどうなるんだぁ?」



ダルム「んだなぁ・・・最近の情勢を考えて、もし神皇国の回し者で洗脳したのが事実であれば死刑かなぁ?」



サラッと恐ろしいことを言う街長がここにはいた、しかも軽い。



老人C「仮にこ奴が死んだところで悲しむやつもいまい。こんな体系になるまで貴殿を甘やかしていた親も碌でもないのだろう」



自分の事は言われても良いが親の事を悪く言われるのは許せない・・・が何も言えない。


ただただ怒りに震えるしかない自分が惨めに思えた。そしてそんな時もう一人街長がプルプルと震えながら口を開く。



ミラン「貴方たちいい加減になさい・・・」



可愛いらしい声だがやはり怒りに満ちた声でもあった。そしてなんか背景に「ゴゴゴ・・・」と言う疑似音が流れている気がする。



ミラン「先程から聞いていれば好き放題言っていますね?この方が何もされてないのは事実ですし先程商業区の責任者から連絡が来ましたところ

この方の無実は明白です。」



そう言うと街長ミランが机の前まで来ると商業区でゴブリン族達した同じ行為、そう自分に跪いた。ミランだけではない右側に居たゴブリン族の

お偉い方らしき人達も簡易的だが胸に手を当て敬礼をしている。



ミラン「我が夫ダルムと頭の固い老人共が失礼しました。そしてどうかお怒りをお沈め下さい。我らが主様」



やはりおかしい。そして案の定、左側の老人は唖然としそして騒めいている何より驚いてたのはダルムだと言うのは言うまでもない。


しかしこれ以上、場を混乱させるのもこの状況的にもよろしくない。


俺「あのぉ・・・先程のゴブリン族達からも主様と言われましたが俺はこの地に来たばかりですし、何かの間違いですよ。」



ミラン「いえ、あの者たちも私自身も間違っておりません。確かに主様がどこの誰であるかはわかりません。

しかし我が一族は遥か昔から主様のご降臨をおまちしておりました。」



きっと何を言っても無駄だろうとこの時悟った。



俺「はぁ・・・では一つお願いしてもいいですか?主様って言うの止めてもらってもいいですか?」



ミラン「主様がそう仰るのであれば従います。ではこれよりデブオ様とお呼びいたしますがお許しください。」



俺「もう好きにしてorz」



ミラン「では改めて紹介させていただきます。私はそこにいるダルムと夫婦であり、ゴブリン族の族長と街長をさせて頂いておりますミランでございます。

さて、デブオ様 先程貴方様を裁こうとしたこの愚か者達をどうしましょうか?」


凄い可愛いのに凄い悪い顔している。この人絶対怒らせてはいけない人だ・・・



ダルム「あ・・・あのミラン?この浮浪sy・・・」



ミラン「何を言おうとしてるのかしら?ア・ナ・タ?」



ダルム&老人ABC「ヒィ・・・」



ミラン「デブオ様、貴方様を裁くと先程この者たちが申しておりましたが私の権限を持って、そんな事はさせませんのでご安心ください。

貴方様がこの地に降臨されたという事は何か理由があるはず。それがわかるまでどうかこの地でゆっくりしてください。」



と跪きながら喋る聖女がここにはいた。いや女神と言うべきだろう。



俺「ご丁寧にありがとうございます。大変のご厚意痛みいります、ミラン様。」



頭を下げ、そう言うとミランが再びプルプルと震えだし涙目で見つめてくる・・・可愛い。



ミラン「あぁ・・・デブオ様・・・私ごときにもったいない。」



そのやり取りを聞いていたドルディが大きい声で笑い出す。



ドルディ「ブハハハ 兄貴、相変わらず義姉ちゃんには頭が上がらないな!しかし驚いた義姉ちゃん達もデブオに何か感じたんだな。オラは何も感じないが。」



さっきまで跪いていたミランが立ち上がる。



ミラン「ドルディ・・・貴方こうなることを解っていましたね?」



ドルディ「いやいや、ここまでの事は想像して想像してなかっただぁ。」



まるで酷い茶番を見せられている気がした。しかし死刑にならなかっただけ儲けものと言うものだろう。


今のこの場所の現状を整理すると右側には先程のミランの言葉の圧力で机に突っ伏して気絶しているのが2名、椅子にもたれかかって気絶しているのが2名

目を開けながら気絶してるのが1名 そして街長は何故か片手をあげ、某ロボットアニメのラストシューティングみたいな恰好で気絶している。


左側は依然としてこちらに注目し敬礼している、まさに混沌状態である。



ドルディ「ところで義姉ちゃんよぉ、さっきこの地にゆっくりしてけって言ったけども。こいつが森でぶっ倒れて助けたときによ

うちで預かるって言ってしまったんだが良いだか?」



確かにそうそう言う事も言ってたような気がしないでもない。



ミラン「まぁそうでしたの!ゆっくりしていってね♪と言いましたがデブオ様の御殿を作るのに最短で1年はかかります。なのでこの私たちの屋敷で

そして私の部屋で一緒に生活するつもりでした。」



なんか饅頭がよくしゃべるセリフとミランの貞操観念を疑うべき発言していた気がする。何かの聞き間違いだろう。



俺「ミラン様なんか今サラッとセンテンススプリング!的な事を言ってましたよね?聞き間違いですよね?」



ミラン「デブオ様が何を申しているのかは分かりませんが、私は嘘は言いません。御殿の事も一緒に暮らすと言うのも本心ですわ・・・///」



ミランの顔が赤いそしてウルウルした目で見つめてくる、本気だと言うのが良くわかる。



ミラン「そこで少し叱っただけでショックで廃人になっている肝の小さい夫より、デブオ様と夫婦になったほうが安泰な気がしますわ!そしてゆくゆくはご世継ぎを///」



ミランの暴走は止まらない、このまま行けば本当に行動しかねない。しかしその言葉を聞いてついに奴が動き出す。



ダルム「ならあああああああああああああああああん!ならんならん!絶対イヤ!もうそれはイヤ!ミランちゃんそれだけはイヤああああああああ!

こんの気持ち悪くてクソデブで薄汚い奴に美しいミランちゃんが汚されるのは見たくないんだよおおおおおおぽぽぽ」



泣きわめきながら子供の様に地団駄踏んでいるむさ苦しい大人がここには居た。そしてこんな泣きじゃくりながらフルコースで馬鹿にされたら怒る気にもなれない。

と言うかそれ以前にダルムは確実に尻に敷かれるタイプなのは確定的明らか。



ミラン「あぁん?誰が気持ち悪くてクソデブで薄汚くて、ブサイクで短小そうで夜の営みがへたくそそうな人ですってええええええええええええ」



あれ?ちょっと待って、目から汗が出てきた。

そして何より自分の夫の顔面めがけてガゼルパンチをしている妻がここには居た。



査問会と言う名の会議はドワダ族の老人たちは未だ気絶し、街長であるダルムはミランからの制裁で完全に伸びている。そしてその有様を見てドルディは大爆笑し

ルッソンとゴブリン族のお偉い方は頭を抱え溜息をつき、俺はミランからの容赦ない言葉に咽び泣いていると言う進行不能のカオスな状態で終焉を向かえた。

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