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デブオタ異世界神記  作者: デブオタオ
4/5

第4話 招かれざる招待状

取りあえず人物紹介

主人公・・・名前不明 21歳 独身 身長171cm体重98kg 非童貞。

ゲーム配信後、寝落ちで異世界に。


ドルディ・・・種族ドワダ族 男性 関羽の様な髭、身長160cmぐらいの身長

東北訛り


ルッソン・・・種族 エルム族 男性 身長190cmぐらい

問答無用でドルディを会議に出席させる畜生眼鏡。


<種族>

ドワダ族・・・大きくても160cm前後 男性はガタイが良いが女性はグラマラス。職人業が長けているみたい。


エルム族・・・身長は最低でも180cmから190cmぐらい 自称正直者の種族。


ゴブリン族・・・髪が綺麗な黄緑。美形 身長は人と同じで160cm~180cmぐらいまでの人がいる。


リュート族・・・顔は人のそれだが個人差こそあるが鱗があり、瞳孔が縦長で背中には翼竜の様な羽がある。


ヒュム族・・・人のそれと変わらない。


獣の様な族・・・様々な動物的な特徴もつ人 あとはまだ知らん。

いつも通りに仕事を終え、いつも通りにゲーム配信をし、週末の恒例の寝落ちの果てに何故俺はここに居る?


街の衛兵に連行されながら俺の脳内で永遠に繰り返す輪廻のごとく思考が巡り巡っている。


前後に衛兵に挟まれ手錠に似たようなものはされたが強制的に歩かせているのではなく、こちらが立ち止まれば衛兵も止まり気を使ってくれる感じだ。


そしてドルディも前方にいる衛兵と談話しながらついてきているが、何故かルッソンも後方の衛兵と居る。


そして話し終えたのかルッソンがこちらに近づいてくるなり産まれて初めてカブトムシを見つけた少年の如く目をキラキラさせながら俺の事を視姦してくる。



ルッソン「貴方、この大陸の人間じゃないですよね?外見はヒュム族のその者ですが、その服装といい足の履物といい そしてその頭の悪そうな顔と言い。」



俺「最後のただの悪口ですよね!?確かに間違ってないけど真っすぐすぎるお言葉ありがとうございます!?」



ルッソン「いやいや御褒めにあずかり光栄です。我々エルム族は基本的には正直者が多いですからね!」



俺「いや、褒めてないっすよ!?正直すぎるのもどうかと思いますけど!」



ルッソン「ところであの絶対他族には頭を下げないゴブリン族とリュート族にどうやって跪かさせたんですか?」



俺「もうやだなにこの人コワイ!会話の流れを大切断クソワロタ・・・クソワロタ・・・!いや、特には何もしてないですよ通りかかっただけです。」


ルッソンが疑惑の目を向けているが実際問題、特別なことは何一つしていない。



ルッソン「まぁいいでしょう・・・これからあなたが何処に行くか簡単にご説明します。衛兵から聞いたのですが今貴方が向かっているところは街長の屋敷です。

そして先程貴方が起こした件について査問会が開かれるそうです。ただ・・・」


ルッソンが言い留まる、何やら思うところがあるのだろうか。


ただ査問と言うだけあって恐らく何かしらの処分が下されるのだろう、ただ事実を言えば幾らかは軽くしてもらえる可能性もある。



俺「と言うか俺は悪くねぇっ!俺は悪くねぇっっ!!!」



ルッソン「そう言うのは委員会のお偉い方に言ってください、しかしまぁ今回の査問会いつもと違うんですよねぇ。」



俺「? と言うと?」



ルッソン「本当に何も知らないのですね。通常、査問会は街議会員や商工会、職人会で汚職を働いた者を裁くための会議なのですが、一般の人や言葉は悪いですが

あなたの様な浮浪者を査問会にかける事なんて無いんですよ。」



言い方はストレートだが悪意は感じないし言ってることはもっともだと言うことは理解できる。



ルッソン「しかもこれまた異例なんですが貴方を森で拾ってきたドルディさんまで参考人として招集されたんですよ。」



俺「なんでドルディさんも・・・ん?もしかしてルッソンさんもですか?」



ルッソン「私は興味本位でついてきました!」



俺「冷やかしですね、本当にありがとうございました!」


ルッソンが楽しそうにケラケラ笑う。


ルッソン「いやいやちょっとからかってしまいました。この街では悪い情報・・・そうですね例えば子供達同士のイジメから夫婦喧嘩、大小関わらず犯罪は

どんなものでも街全体で共有し場合によっては裁く法律があるんですよ。」



俺「それって悪く言えば監視されてるってことですよね?下手すれば魔女狩りみたいな事がおきますよね?」



ルッソン「魔女狩りですか・・・そういう知識はあるんですね。確かに法の施行が始まったばかりの時はそう言う事案もありましたが私たちより前の先任者達はそう言った悪意に満ちた内部告発も

裁いてゆっくり根絶していきました。」


確かに最初から受け入れられる物なんてない、そう考えるとこの世界の人たちは俺がいた世界の人間より忍耐強い上に皆が皆、協力し合っているのがよく理解できる。


そんな話をしてると街の中心と思われる場所に辿り着く。


話していて気付かなかったがこの街の中で一番縦にも横にも大きい屋敷、いや塔と言うべき建物がそこにはあった。


恐らくこの建物の上からさっきの騒動を観ていたんだと容易に推測できる。


建物には特に警備はなくすんなり中に入ることができた。中には小さいながらも商店が並んでおり、想像していた役所的な「街長の屋敷」ではない。


何より驚いたのは動力は分からないが鉄格子のスライド式のドアのエレベーターの様なものがある事だった。


衛兵に促されるままドルディ、ルッソン、俺の三人で乗り込み上の階へ向かう。


元いた世界の様にエレベーター内にはボタンが5つ程ついており一番上のボタンが点灯している事から最上階に行くことは間違いないようだ。


ルッソン「おかしい。ドルディさんどう思います?」



ドルディ「あぁ確かにおかしいなぁ・・・」



俺「ほえ?旦那何がおかしいので?」


ルッソンとドルディの顔色からして何か異常事態だという事はわかる。


ルッソン「えぇ、お察しの通り異常です、通常査問会は3階の大会議室で行われるのが常なんです。そして4階では罪を犯した人や公職で悪質な行いを

裁く査問会を開く場所として使われます。」



ドルディ「そして5階は街長の執政室になってるだ、今までこんな事は一回もなかった。」



ルッソン「しかも通常、査問会には街長が出ることはありません。執政室で執り行われるという事は確実に街長が出張ってくるという事かもしれません。」 



ドルディ「お前さ本当に何をやらかしたんだ?」



俺「ふぇぇ・・・おちっこちびりそうだようぅ・・・僕はなにもしてないですぅ」



チンッというエレベーターでありがちな音が鳴る。どうやら到着したようだ。


エレベーターを降りると短い廊下がある。先には豪華な装飾を施された大きな扉があり、その横には門番が両脇で仁王立ちで自分たちを迎えようとしている。


そしてドルディもルッソンもどことなく緊張してるように見えるがそれ以上に俺自身も緊張している。


扉の前に立つとドルディとルッソン、両脇の門番がお互いに向き合いお辞儀を交わし門番が扉を開ける。


それは俺にとって希望への、はたまた絶望の扉が開かれるような気がした。

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