第1話 プロローグ
初投稿です。これから頑張っていきますので、どうかよろしくお願いします
俺の名前は、無道幸政
ある一点を除けば、どこにでもいる普通の高校生だ
今日は夏休みだから友人の家に遊びに行こうと思い、半袖Tシャツにジーパンという、我ながらセンスのかけらも無い格好で道を歩いていたんだが……
「ん?なんだあれ?」
俺の視線の先には、石像がど真ん中に鎮座していた
しかも、おっさんが筋肉を見せびらかしている像だ
古代ギリシャ辺りの男性像を想像して貰えれば分りやすいな
「せめて、女性像だったら良かったんだけどな……」
そうぼやきながら、流石に無視する訳にもいかず石像をどかす為に近づいた
おれは、この時に石像を無視しなかった事を、後で盛大に後悔することになるだろう
俺が近づくと、石像の目がピカッと光る
「勇敢なる者よ。我と力比べをしようぞ。勝った暁には、異世界へと招こうぞ」
「うぉっ!?なんだ!?」
いきなり石像がしゃべり始めやがった!?
「そんなに驚か無いでくれよ~ただしゃべっただけなんだからさ~」
「誰だって石像にしゃべられちゃ驚くわ!!」
つか、めっちゃフランクだな!?
最初の威厳ある口調はどうした!!
「まぁそれはそれで、誰が勇敢なる者だって?」
「そんなの汝しかいないだろうに」
……まぁ、これ(?)が話しているのは俺に向けてだし……それに俺以外に人がいないからな……
「それで、力比べって具体的になにをするんだ?」
「あっ!?」
考えてなかったんかよ!?
「……じゃあ、我を持ち上げてみて?持ち上げられたら汝の勝ち」
明らかに今考えました~的な内容だな
「……それでいいのか?」
「うむ!!ただし、我は今1トンあるからな!!簡単には持ち上げられはしないぞ~」
うん、威張ってる所悪いが、重さはどうでも良いんだ
持ち上げるだけならどうにでもなるしな
けど、なんだか拍子抜けだな……
とりあえず、頭を片手で掴んでっと
「よっと」
「ぬわぁぁぁぁぁぁ!?持ち上げられた!!?」
よし、簡単に持ち上げれたな
まぁ、これは普通な俺の唯一の例外だから、自慢にもならないんだけどな
「え?今、我持ち上げられてんの?しかも片手で?我、今1トンもあるのに……」
何かブツブツ言ってるが……ま、どうでも良いか
「……なんか腑に落ちないけど……約束通り汝を異世界へと招いてやる」
「ん?招く?」
そういえば、勝った時ってどうなるんだっけか?
そう疑問に思った瞬間後頭部に衝撃がはしり、俺の意識はブラックアウトした