甘い余韻
翌朝起きるとまた夜十の抱き枕になっていた愛。
「夜十、起きて!」
「ん……」
だが夜十は起きない。なんとか逃れようと愛は身体を捩るが動かない。それどころか余計に夜十に近くなる。
「夜十……。」
あらためて夜十を見る。その顔は整っていて見いってしまいそうになる。
「ん……あ?」
ようやく夜十が目を覚ました。
「なんだ?夜這いでも仕掛けてきてんのか?」
「違っ!違うってば!えっち!!」
「えっちなのはお前だろ?」
「え?きゃ?!」
そのまま夜十が馬乗りになって愛の上に覆い被さる。
「こんなことして俺を誘ってんだから……」
「違う!本当に違うから!」
夜十の舌が愛の首筋を舐める。
「きゃ?!」
「いい反応するんだな。」
「やだ、やめて……」
涙目で訴える。だが、夜十は辞めるどころか噛み付いてきた。
「あっ」
「んん……」
夜十の噛み跡が愛の首筋に残る。
「夜十、やだ。」
「なーんてな。冗談だよ。」
「………は?」
「お前が俺を誘うわけねーもんな?」
「………」
「俺の事好きじゃねーだろ?」
「夜十の、ばか!!」
からかわれた。愛はそう思って怒りを顕にする。
「悪い悪い。ちょっとした冗談のつもりだったんだけどな?」
「ばか!えっち!嫌い!!」
「そんなに怒るなよ。それより、めし。」
「知らない!」
「はぁ、いいから何か作れよ。」
「……わかった。」
愛は朝食を作る。作っている最中に愛は首筋に痛みを感じる。
「………さっきの……。」
さっき噛まれた所が痛むのだ。愛は料理を終えるとリビングへと持ってきた。
「はい。どうぞ。」
「おう。サンキュー。」
「?!」
はじめてお礼を言われ愛は少しうれしくなった。愛も一緒に食事をする。そんな時、首筋が気になった。手で抑える。
「…なんだ?気にいったのか?俺のキスマーク。」
「違う!そんなわけないでしょ?!」
「はは、いちいち本気にするな。お前みたいなガキに興味ねーよ。」
「ガキ?!ガキじゃないってば!!」
「あ?ガキだろ?いちいち些細な事で赤くなりやがって。」
「!そ、それは……。」
「ウブなんだな。」
「!?」
愛は赤面した。恋人なんていたことない。たしかにウブなのだ。
「胸はでかいのにな?」
「!?変態!」
「うるせぇ。」
夜十は食事を続ける。愛はただただ赤面していた。食事が終わると愛は食器を洗う。愛が食器を洗っている間に夜十はソファに座って何やら本を広げていた。愛が食器を洗い終えると夜十の元へくる。
「何見てるの?」
「ん?えろ本。」
「なっ?!」
「冗談だよ。」
「ばか!最低!!」
よく見ると地図が本になっているものを見ていた。
「女なんかに興味ねーよ。」
「え、BL発言?」
「ちげーよ。ばか。……まあ、女の身体なんてお前を襲えば簡単に手に入るだろ?」
「?!」
「本気にするな。」
「さ、最低!!」
そういいながらも少し愛はドキリとしてしまった。
私は何を考えているだと頭を抱える。
「なんだ?抱いてほしいのか?」
「違うってば!変態!近寄るな!!」
「ふっ、わかったわかった。」
なんでこんなことにと愛はさらに頭を抱える。
「で、その地図何?」
「新しいアジトの地図だよ。俺は追われる身だ。いつまでも同じ場所にはいられないだろ?」
「へー。」
そう言って夜十に近づこうとした時、愛は足を滑らせてしまう。
「きゃ?!」
そのままソファの夜十にダイブした。




