「第4話」美咲Side
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私は青春といえばという「恋」っていうのを経験したことがない。そりゃそうだ。小学校も中学校も女子校で男子と喋る機会すらほぼないに等しいからだ。なので、今でも男子と喋ることがあまりできない。その男子とのコミリョクが終わっていることを親友である山崎美香に相談した。その結果はなんと、クラス1番の陰キャで今まで1度も喋ったこともない奴と2人で遊びに行くことであった。だってそいつはガラスの端にくっつき虫みたいにずっといるやつ。嬉しいワケがない。笑顔で遊びに誘ったが、実際はイライラしていた。イライラしながら仕方なく駅前に来て集合時間を待っていた。
5分後、、、
「来ねーじゃん」
私の怒りが平常時を1としたときに8くらいまで来ていた。なんで10じゃないの?と思った人もいると思う。実は中2のときにディ◯ニーを一緒に行く約束をしていた人が、ディ◯ニーのチケット取れてなかったごめんーねということがあったからである。ようはドタキャンだ。今思えばこれくらいのことならまじで◯してもいいレベルだと思う。そんな思い出したくないことを思い出してしまって、まじであいつ来ないなのと思い顔を上げると、筋肉ダルマみたいな大学生くらいの人がこっちに近づいてきていた。
「どうかしましたか」
私がいかつい大学生に声を掛けた。
「君って今日暇かな。いまから俺と遊ばない。」
私が突っ込みたいのは2つある。まずナンパするなということ、次は声高すぎ。ぎゃっぷがえぐい。
「ごめんなさい。このあと用事があるので。」
謝ってその場から立ち去ろうとすると、私の腕が掴まれた。
「たのむ少しだけでいいからさ。」
私はこの人は厄介だから今すぐ逃げたいと思って、声を出そうとした瞬間
「君、いい加減にしといた方がいいよ。俺の彼女に手出ししない方がいいからね。」
この人は誰だと思い顔を見た。そうしたらあのいつもはクラスで浮いている山田陽介くんだった。そんなきみのギャップに恋をしてしまったのだから。この気持ちは絶対にバレないように今日遊ばなくてはならないと思った。