「第1話」俺のとなりでハーレム
なんか変なところや書いてほしい場面があったら感想のところに書いて教えてください。
教室は昼休みに入ったが、教室の隅っこに座っているのは、目立たない存在の「陰キャ」こと俺、山田陽介。陰キャなくせに、さすがにこのキラキラネームは最悪だ。そんなことはどうでもいい。いつものように、窓の外に広がる青空を眺めながら、本を読んでいる。周りのクラスメートたちは、グループを作って楽しそうに話しているけれど、俺には関係ない。誰かと話す気力も、興味も湧かない。
教室のドアが開き、数人の男子が入ってきて、俺の隣の席に座ろうとする。もしかしてこれって逆HAREMってやつではとふと思う。そうおもい俺は一瞬だけ視線を上げた。でも気まずくなってすぐにまた本に戻す。会話の内容が耳に入るものの、なんとなく「ここには入れないな」と感じてしまう。
「お前、何してんの?」と声をかけられるが、少しだけ顔を上げて、無理に笑って答える。「いや、特に…」
一瞬の沈黙が流れ、周りの雰囲気が少し気まずくなったように感じる。俺はすぐに本を見つめて、再び静かな空気に戻る。タクミがまたスマホを覗き込むと、周りの男子たちが軽く会話を続けているのが耳に入る。最初は楽しそうに話していたが、次第にその会話が途切れ、沈黙が流れる。
ふと、隣に座った男子の一人が少し気まずそうに言う。「あ、お前さ、最近部活どう?」と、まるで話題を振らなきゃいけないと思ったかのような口調。
俺はまた顔を上げ、しばらくその男子を見つめる。何も言わず、少しだけ眉をひそめる。「まあ、いつも通りだよ」とだけ答える。
「そうか…」と、男子は少しだけ肩をすくめると、他の男子と目を合わせ、会話を切り替えた。俺はそんなやりとりを目の端で見ながら、再び本に集中する。どうしても、この場にいることが自然じゃないと感じてしまう。話に加わることができても、どこかで自分が浮いている気がする。
その時、教室の隅でいつもとは違う動きがあった。クラスの明るい女子、美咲がふっと俺の方に近づいてきた。俺は驚いて顔を上げると、美咲は少し照れたように言った。「あ、山田くん、今日は一緒に放課後遊ばない?」と言われるが、俺は一瞬言葉に詰まる。
「え…?」
美咲は困ったように笑って、「だって、みんな結構グループで分かれて遊んでいるけど、あなた一人だし…。どうしても嫌だったらいいんだけど、気になっちゃって。」
俺は心の中でどう反応すべきか迷いながらも、無理に笑顔を作って答える。「…あ、ありがとう。じゃあ遊びに行こう。」
「オッケー。じゃあ今日は5時間だから3時に終わるから駅前に3時30分ね」
美咲はとびっきりの笑顔になり優しく微笑んで席に戻った。