表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/29

001.悪い予感と婚約解消

 正解が知りたい。

 いつだって不安だった。

 私のこの選択は正しいのか。

 

 

 

 ごめんね、と謝罪の言葉を口にする阿津子あつこの顔からは、謝意が感じられなかった。阿津子の隣に座る光太郎こうたろうも同様だ。

 私は息を吸い込み、背筋を伸ばした。

 

「分かった。後は弁護士を通そう」

「え?」

「べん、ごし……?」

 

 二人とも予想もつかないことを言われた、みたいな顔をしてる。

 

「当然でしょう。不貞行為に対して慰謝料を請求するんだから」

「まだ結婚してないのに?」

 

 やだなぁ、という言葉が続きそうな軽い反応が阿津子から返ってきた。

 

「光太郎と私は結納を交わしているから、正式に婚約した状態。結婚と同じなの」

 

 立ち上がり、レシートを掴む。

 

「それからここでの会話、録音しているから、言い逃れは出来ないと思って」

 

 レジに向かう私の背中に向かって、阿津子と光太郎の声が聞こえたけど、無視をする。

 

 あぁ、思っていた通りになってしまったな。

 ……こんなことばかり、正解を引く。

 

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ