クリスマスシーズン☃ 9
拙いと思いますが、生暖かい気持ちでお願いします。
さてやって来ました。イルミネーションコンテスト当日。
コンテスト投票箱は3か所。北と南。
一番大きい投票箱は、商業ギルドにあります。
「さて私達のターゲットは、投票に来た人達の子供よ。みんな頑張りましょうね。それからマリスちゃん達は、サクラよろしくね。」
ニヤリと笑うジュリ姉とお兄ちゃん達世代。
私達子供組は、小さな子達を捕まえ手形をさせる任務です。
「今日の日の為に皆いろいろアイデアを出し合ったわ。絶対成功間違いなし!」
ジュリ姉の鼻息は荒い。そんなジュリ姉の横で、飴玉を準備しているおねえちゃん。
とっても色鮮やかでまんまる飴玉。美味しそうなの。
「フフフ、この飴玉気になる?子供を釣ろうと思って準備したのよ。手形をした子にこの飴玉と…… 」
更に持って来たバックをガサゴソするお姉ちゃん。
中から可愛い毛糸の雪だるまの指人形が現れた。
「可愛いでしょ♪飴玉が危ない子はこちらをプレゼントよ。」
おお、スゴイ!!絶対皆手形をしてくれるの。
サクラ役の私達も、欲しいの♪
「サクラ役の時にあげるから、楽しみにしていてね。」
商店街にドンドン人が集まって来た。
音楽関係のジョブを持つお兄ちゃんやお姉ちゃんが、演奏で場を盛り上げてくれる。
お兄ちゃんもチラシ配りで、あっちこっち行っている最中だ。
「マリスちゃん、今年はすごく楽しいクリスマスイブになりそうだね。」
「おっちゃん、お疲れ様なの♪」
私がニコニコ笑顔で言うと、おっちゃんも笑って頭を撫でた。
「ジョーダンさんは、ピカッと看板の良さが解らないようでしたね。マリスちゃんが看板の監修をしてくれて助かりました。」
おっちゃんは商業ギルドのピカッと看板を見て、嬉しそうだ。
そうです。賞品の見本用に制作した商業ギルドのピカッと看板。
シックにかつオシャレに仕上げました。
白地を土台にして、黒で商業ギルドの文字を入れ。
ギルドのマークの裏側からライトを当てる。
そのおかげで、マークは夜でもはっきりと見え、その効果でギルドも文字も読める。
「額縁みたいな感じがホントにオシャレですね。凄く気に入ってますよ。」
おお、高評価♪これが1位の商品の大きさなんだよね。
「それにこれも、違った意味で気に入っているんですよ。」
兼ね合いの八百屋さんにも看板を製作。
こちらのサイズは2・3位様なのです。
トマトの柄を魔石で描き光らせている。
そして脇に八百屋さんの名前を光らせる。
「エコ魔石はどんな形にも出来ますからね。このトマトホントに可愛いですね。」
めちゃくちゃご機嫌なおっちゃんだった。
「手形イベントの話も聞きました。とても素敵なモノです。出来上がりを楽しみにしていますね。早いですけれど、ありがとう。とても嬉しいです。」
優しげな表情で皆を一人一人見て、おっちゃんはお礼を言った。
小さな子供を連れた夫婦連れも、結構来てくれる。
私達が大歓迎すると、子供達が手を挙げて喜びあいさつをする。
そんな姿を嬉しそうに見ているのだ。
巾着にペタンと手形を取って、お姉ちゃん達が子供の名前と歳を聞いている。
そしてご両親にメッセージカードを手渡している。
子供達だけじゃなく、夫婦連れにも幸せのおすそ分けをしている様だ♪
子供も可愛い指人形に大喜びで、指を動かし遊んでいた。
「順調♪順調♪結構回収出来ているわ。」
お姉ちゃん達は名前を聞き、全員分回収出来るようにチェックしていた。
そして私達子供組を見ると、ニッコリと笑った。
「あなた達も手形をしてちょうだいね。せっかくだもの、一年後の成長比べが出来るわよ。」
「この飴玉も貰えるわよ♪」
断わる理由がないの。飴玉欲しい。成長比べしたい。
皆縦列に並んで、裏に自分で名前と歳を書いて、ペタン♪
紫の飴玉を貰いました。お口は幸せの味でいっぱい♪
そんな私達をニマニマした顔で見る、ジュリ姉。
「美味しいでしょ♪でもその飴玉は、ただ美味しいだけじゃないのよ。」
そう言って、オーホホホホ……ととても楽しそうに笑った。
この飴玉には一体何があるの?
「マリスちゃん…… 」
メイヤーちゃんが困った顔で私を見た。
”どうしたんだろう?”
私が首を傾げると、メイヤーちゃんが後ろを振り向いた。
背には羽がパタパタ♪ウエ~…?!
「どうしたの、それ?!」
メイヤーちゃんもギョッとした状態で、マリスの頭の上を見る。
「あ~~~…!!」
私は頭の上に手を置こうとして、何かに触った?!
「ウフフ♪成功ね。ジョーダンさんに教えて貰った、特殊な飴玉なのよ。6時間程度はそのままの状態で、子供達を天使にしてみたの。可愛いでしょ♪」
回りの子供達も天使の輪っかと、背には羽がパタパタついている。
ほのかに光っている優れもの。
「ジュリ姉、スゴイの!!」
子供達は尊敬の眼差しで見てしまう。
さすがのジュリ姉も頬を赤らめて、顔の前で手を振った。
「ちょっと恥ずかしいでしょ!私は作っただけで、ジョーダンさんがほぼやったのよ。」
ジュリ姉のツンデレ頂きました♪
「と、とにかく今からあなた達に任務を与えるわ。天使じゃない子供達を、ここへ連れて来てちょうだい。小さな子の指人形も、そろそろ光る状態になるわ。」
「さっきのメッセージカードには、子供達の変化と指人形の事を書いたの。ついでに、手形をやってない子供に、伝えて欲しいとお願いしたわ。」
なるほど~!お姉ちゃん達はスゴイ。
確実に手形を取る方法を考えている。
更なる尊敬の眼差しになる私達、ちびっこ組。
お兄ちゃん達はそんな私達を見て、バタバタ動いていた。
そう…… お兄ちゃん達はその間、手形を押した巾着を乾かし片付けて、減った巾着を補充したりと大忙し。
「お前ら…… メインで目立つのはいいけど、少しはこっちを手伝えよ。マジで忙しいから。」
カイ兄ちゃんがお姉ちゃん達に、ジト目で睨みつけて言った。
「マリス、可愛い天使だね。とっても似合うよ。」
お兄ちゃんは私を見て、ほのぼのと言っている。
そんなお兄ちゃんを見た、お姉ちゃん達とカイ兄ちゃんは、
「安定のシスコンだね。」な。」
とうんざり気味で呟いた。
お兄ちゃんは気にせず、ニコニコしながら作業中。
”うちにお兄ちゃん、マイペースなの。”
マリスは、一つお兄ちゃんの事を理解した。
私達はあっちこっちへ行き、天使じゃない子供達を探す。
見つければ、手形のイベント会場へ♪
天使の姿の私達を見て、大人の人達も楽しそうにしている。
コンテスト投票も順調らしく、商店街は大賑わい。
クリスマスイルミネーション効果で、人がまばらになる時間も多くに人で溢れている。
あっちこっちでクリスマスソングを歌う声が聞こえる。
もうすぐコンテスト投票の、結果発表の時間になる。
教会からカランコロン♪カランコロン♪
いつも鳴る鐘の音は16時。だけど今日は……
「マリスちゃん、だいぶ薄暗くなったね。一時間遅いだけでこんなに違う。でもイルミネーションってすごいね。キラキラだね~♪」
私達子供は、暗い時のイルミネーションを見る事はない。
冬の空はどんより曇りだから、キラキラがわかる。
それでも綺麗な物なんだけど……
「やっぱり夜に輝くイルミネーションは綺麗だなぁ♪」
子供達は大喜び、今日は特別に教会の鐘の音は17時。
キャッキャッ♪と喜び大はしゃぎの子供達。
天使の姿で駆け回る。薄っすら身体を光らせて……
ホントに空から舞い降りた天使の様。
そんな姿を見る大人達の中には………
「素敵ね。毎年こんなクリスマスが良いわ♪」
「ホントだね。とても幸せな気分だ。来年、私達も天使抱いて、クリスマスをしないか?」
来年新たな天使が、何人加わるのだろう。
たくさんの人達に、幸せのおすそ分けをしている子供達だった。
イベント会場にはたくさんの人達が集まった。
そう今から、イルミネーションコンテストの結果発表が行われるのだ。
「では今年初めての催しです。いろいろ至らない点もあるでしょうが、ご容赦くださいね。」
おっちゃんが軽めのジョブを放ち、結果発表を始める。
「では採点基準は、技術・芸術・店のアピールです。まずこちらの特別賞を発表します。」
管弦のジャジャン♪という音が鳴る。
「技術特別賞・鍛冶屋のロミオ、芸術特別賞・服屋のフクロウ、アピール特別賞・飲み屋のラグラグです。」
おお!!やっぱりあの飲み屋さんアピールで入選した。
だってさり気なく素敵なんだもの。
発表された店主たちは、恥ずかしそうにしながら壇上に立ち賞品を貰う。
「さて今回の催しはエコ魔石の拡販に伴うイベントという事で、賞品もそれに見合うものです。」
そう言って渡された賞品を説明する。
賞品より大きめに作った、見本用のクルクルライト。
後に中央広場に設置予定なのだ。
「ライトを消してください!」
おっちゃんの声で、近くの灯りは一斉の消える。
そんな中仄かに子供たちだけが、光っていた。羽をピコピコさせて……
「では点灯して下さい。」
クルクルライトが点灯される。
灯りの色はコロコロと変わる。ついでに投影される柄も変化する。
中に入れた油の液体が、柄を変えていく仕組みなのだ。
この仕組みは、見本だけの使用だったりする。
辺りは幻想的な光景を作っていく。
それに合わせて演奏も、しっとりとしたクリスマスソングへ………
そして女性歌手が歌い始める。
凛とした声が、冬の冷たい空気を震わせる。
そして段々と…… 聞き手に優しく包み込むような歌へと変わっていく。
まるで灯りの色に合わせるように、変化していく。
心安らぐ光景と歌声に、心と身体をゆだねる。
それは、とてもとても素敵な時間だった。
そして余韻を楽しんだ後、今度はライトが一斉に点灯した。
皆目が覚めた様に、盛大な拍手と歓声。
”凄いの♪素敵なの~♪”
マリスも大興奮。お兄ちゃんにドウドウされる。
「こちらのライトは中央広場で活躍予定です。皆さん大切にしましょうね。毎年この時間を楽しむために…… 」
そう言うと、今まで騒がしかった会場が静かになった。
「では皆さま、順位発表です。優勝賞品は皆さんご存じの、コチラ!!ピカッと看板。」
うおおおおおおお……っと会場は最高に盛り上がりを見せる。
だけど……
「マリス…… もう少し違う名前が良かった気がする。」
お兄ちゃんから、ネーミングセンスのダメ出しを受ける。
お父さんは笑いを堪えて、俯いていた。
お母さんはナデナデ頭を撫でている。慰めなの?
なんかとっても哀しいの……
「では、2・3位の発表をします!」
ドキドキ……
「3位、派出所・兵舎。門近くの木にイルミネーションを灯し、ハデになる所をあえて抑え入口を明るく演出。足元に置いたランプで重厚感を出し、雪だるまが剣を持ったりと、アピールもされていましたしね。」
オオ~~、凄いの。
兵舎関係もノリノリでしたとは思わなかったの。
「2位、カフェ・ポリアンナ。イーゼルを使ったクリスマスメニューの演出が高く評価されました。家全体敵もにキラキラがされ、屋根にもされて、なかなか迫力があったと思います。店先に飾られたピンクのクリスマスツリーは、今後参考にされるでしょう。」
おかげで、デートスポットになってた。
ラブラブ全開だったもんね。
「そして栄えある第1位は……、」
ドラドラドラ………♪
「肉屋のアレクです♪盛大な拍手をお願いします。」
パチパチパチパチ♪ パチパチパチパチ♪
おおおお!! おめでとう!
パチパチパチパチ♪
「とにかくエコ魔石を使った、肉の造型を光らせクリスマス料理の演出が、ポイント高かった様です。店先もキラキラを施し、牛の形の置物にもキラキラをつけ、さじ加減の美味さが冴え渡っていたと思います。ホントおめでとうございます。」
皆パチパチパチパチ♪ パチパチパチパチ♪と、拍手喝采!!
「後日、どういうデザインにするか教えて下さいね。皆さまも後日ピカッと看板が、店頭を彩るのを、楽しみにして下さい。今日のご参加ありがとうございました。この後30分間、サービスの軽い飲食を楽しんでください。」
パチパチパチパチ♪ パチパチパチパチ♪
終わった。イルミネーションコンテストが終わりを告げる。
「コレが終わると、いよいよクリスマスイブだな。」
「うん、お兄ちゃん。」
「頑張らないとな。」
「うん、……… 」
「いよいよだな。俺達大人は、明日は大忙しだ。楽しみにしてろよ♪」
お父さんとお母さん、大人組は、いよいよイブの準備へ入る。
つまり大人のお眼目がないという事。
「「がんばってね。」」
バレない様に、子供たちは家で、コソコソと準備を開始する。
読んでくれて、ありがとうございます(*´ω`*)