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7/22

クリスマスシーズン☃ 7

拙いと思いますが、生暖かい気持ちでお願いします。

 





 さて次の日、ジュリ姉がお家へやって来た。

 なぜかと言うと、防水加工のやり方を教わりに来たの。

 キャンドルライトで防水加工を施せば、より大丈夫になるからね。


「ジュリさんも、来年から学園なのよね。」


「ええ、だから自分用のバックや靴などに施せしたいなと思って、それに早く覚えたい自分もいるのです。」


「まあ、素敵ね。若い頃はいろんな事に興味を持って覚える事はいいことよ。」


 お母さんと話しながら、せっせとフラッグ用の布を試している。


「でも布を光らせるか、棒かって難しいわね。」


「昨日試したんです。棒を光らせると、布は見えます。でも目線が棒に行くから、旗である意味がないですよね。」


「確かにそうね。布を光らせる… いいわね!子供の安全確保できるわ。」


「そうですね!子供のバックや帽子を光らせたら、子供かいると分かり易いわ。」


 母といろいろ話をしているジュリ姉。

 隣ではお父さんが、防水加工に使う物を準備している。


「光る布より、光らせる液体があればいいかもな。」


 お父さんは考えながら、ポツリと言った。


「どういう意味なの?ジョーダン。」


「イヤ、そのフラッグ用だと、着色が光タイプがいいと思わないか?」


 お母さんとジュリ姉はイメージしているのか、考え込んでいる。



「マリス、気になるのはわかるけど、ちゃんと文字の勉強をしなさい。来年から俺はいないんだぞ。」


「はい、ごめんなさい。お兄ちゃん。」


 マリスはお兄ちゃんに、文字の勉強を教わっているの。

 知ってるけど、更に違う文字を教わっているの。

 魔法を使う時に必要なんだって!

 覚えた方が、いろいろと便利らしいよ。

 確かに、自分で出来たらいいなが多いもんね♪

 だから頑張るしかないの。

 いつか自分でも、作れるようになるの。


「全体を光らせるなら防水タイプだろ。出来たモノにつける感じだ。」


 お母さんとジュリ姉は、お父さんの話を聞きながら作業を続けている。


「ほらマリス、よそ見をしない。」


「ハイ、お兄ちゃん。」


 マリスはそんな器用な事は無理みたい。

 ついつい気になって、間違った字を書いているの。

 集中、集中なの。頑張れ、頑張れ♪



 ジュリ姉はエコ魔石の事を習い、ラックビルさんの所へ向かった。

 光る着色料を作る為に……


「マリス、安易に言うと皆が大変だろう。少しは自重しろ。ここ最近ひどくないか?」


 お兄ちゃんから、呆れ顔で諭された。

 クリスマスシーズンは、何かとアドレナリンが放出中なの。

 自重は大事。これから気を付けるわ。

 たぶん……… 自信がないの。



 ****************



 遂にクリスマスイブまで5日前になりました。

 ハイ、どういう結果になったのか?


 ・クリスマスソング……… 保留。

 ・ロボットダンス……… 遠い目、無理かもなの。

 ・フラッグバトンとペンライト……… OK。

 ・キャンドルライト……… ある程度OK。

 ・コンテスト賞品………OK。


 他にもいろいろあるけれど………

 とりあえず今からお父さんと、キックボードとファンスキーの最終チェックに行くの。


「さて、テスト走行をしようか?」


 何とお父さん、キックボードとファンスキー用の道を確保したの。

 つまり手土産に、凍結防止剤を作成。

 更に凍った所を融かす道具まで開発。

 雪の道をズボズボと歩かなくて良くなった。


「メインの道は、普通に歩けるようになるぞ。それ以外は今まで通り雪だらけだな。」(笑)


 ここはお山の上で、坂道がいっぱいだもの。

 やっぱり()()必要、エンジンもどき。


「魔力を上げれば、上り坂も登れる。急斜面はムリだがね。」


「本来余り魔力はいらないですよ。せいぜい使った後と登り坂くらいです。」


「そうだな。それじゃマリス、キックボードに乗るか?」


 やっと、やっとお許しが出たの。

 ズボズボとキックボードへ近づき、ウンショと乗る。

 通常ならキックして進むけど、魔力を入れて前に進む。

 緩い坂道へ到着した。

 お父さんを振り返ると、ニッコリ笑顔。


 ”よし♪お父さんの許可もでた。マリス行きます♪”


 坂道へ向かって、レツラゴー♪


 ビュービューと冷たい風を感じながら、坂道を下りていく。

 時々体重移動をしながら、安全な道を選ぶ。


 ”た・の・し・い♪最高だぁ~♪”


 満面の笑顔で、キャハハ~♪と笑いながら降りて行く。


「お父さん楽しいの♪時々ボヨンボヨンするけど、楽しいの〜♪」


「ああ、雪山の上を走る時だな。それじゃ次は、登ってみよう。」


 そうだった。今度は魔力を入れて、上まで登らなければならない。

 ジワジワと魔力を上げて、ジワジワ登っていく私。

 雪山に当たると、埋もれる。

 取り出して、ウンショと良い道を選ぶ。

 そしてジワジワ…… 到着。


「どうだった?」


「登るのが大変なの…… 」


 自分で歩いた方が早い。


「だろうな。だからそれら専用の道を確保したんだ。」


 お父さんがニッコリと笑って言った。


「まあ、これで一旦締めでいいだろう。どうだ?」


 お父さんが言うと、ジンニスさんとラックビルさんも頷いた。


「そうだ、マリス。お前が言っていたイミテーションのアクセサリー。あれも販売する事になる。だが今は男達の間だけな。クリスマスが終わたら、大々的に売り出すよ。いいか?」


 数もさほどないし、仕方ないの。


「それにあの仕掛けは面白いだろ。ありがたがる男どもが、沢山いるだろうな。」(笑)


 ジンニスさんとラックビルさんも、声を出して笑った。


「どちらにしろ、いいクリスマスになるだろう。皆お疲れ様!」


 こうしてキックボードとファンスキーの制作は終了。

 イミテーション作成も、密かに完了していた。

 必要な人が身近にいた為に、すぐに取りかかったそうだ。

 製作したのは、お父さん達ではない誰か……

 製作した人が、春先に来る予定なんだ♪



 ****************



 そして今日は、キャンドルライト設置予定の最終チェック。

 会場になる孤児院のお庭に来ているよ。

 イメージはちゃんと、絵を書いて出来ているの。

 孤児院のシスターが、作業をいている子供達を嬉しそうに眺めている。


「フフフ♪話を聞いたらぜひ!このお庭を使って欲しいと思ったの。」


「ありがとうございます。シスターマリアンヌ。」


「小さい子供達はバレて、ショックのようね。でも私はとても嬉しかったわ。それにせっかく作って、見れないのは哀しいもの。上の子達の気持ちも、私はとても素敵だと思うの。小さい子達は怒っていたけど……、フフフとっても可愛いわね。」


 とても幸せそうな笑顔で話す、シスターマリアンヌ。

 イメージの絵を見せて、ドンドン支持を出していくお兄ちゃん達。


「このお庭が、大人達の癒しになるなんて素敵ね。私もとても楽しみだわ。出来上がりを見るのは、もちろん当日よ。私とっても楽しみなの。何か困った事があったら来てちょうだい。当日まで、お庭の出入り禁止にするわ。自主的に(笑)」


 そう言うとお庭を後にした、シスターマリアンヌ。

 私達は本格的に動き出したのだ。


「マリス、この木を囲う様にイスを配置するんだな。」


「木の下から照明を当てるのね。この照明に、私達の抱負を書くのね。綺麗な字で書くわ。」


 木の下に大きめの照明、これにはお兄ちゃんの様に、来年リコの町を離れる子達の抱負を書くの。

 イスに座り一番眺める位置に置いておくの。


「木には小さな子達の手形の巾着ランプを引っ掛ける。下にはお兄ちゃん達。たぶんお父さん達いろいろ考えちゃうかも?」


 木にポツポツと輝く光、下には木を照らす様な柔らかい光。

 まだイメージ段階だけど、すぐ置けるように下準備したい。


「対比がいいんじゃないか?頑張って、いい感じに作らなきゃな。」


 行燈タイプは通路の様に配置して、子供達が作ったいろんなランプを周りに配置していく予定。

 テーブルもいくつか間に設置したい。

 ランプのタイプに対応する為だ。


「その日の為に、ホットワインを作る事にしたわ。暖かいモノを飲みながら見れば、なおのこと素敵だと思わない?」


 ジュリ姉がさらにアイデアを提案する。


「親父達のデートを演出する様だな。俺達。」(笑)


 カイお兄ちゃんは茶化した事を言いながら、とても優しい顔だった。


「カイ兄ちゃん、お母さん達喜んでくれるかな?」


 メイヤーちゃんが聞くと、当たり前だと笑う。

 ジュリ姉も他の子達に聞かれ、いろんなランプの製作を手伝っていた。

 お兄ちゃん達はイスやテーブルを作り、配置してみて微調整。


「ここまで準備すれば大丈夫だろう。大人達にもバレてないな?」


「大丈夫。小さい子達もバラバラに孤児院に来て、孤児院の子と遊びに出て行ってるわ。」


「スパイみたいと、喜んでいるわよ。」


「シスターマリアンヌが木材関係を、巧い事言って確保してくれたんだ。」


 いろんな材料をコソコソと持ち寄り、時間をかけて作成していった。

 シスターマリアンヌもクリスマスお手伝いでとか、いろいろ言って誤魔化してくれている様だ。


()()()絶対バレない、バラさない、お口チャックだ。互いに見張り役だ。後5日がんばれよ。」


 上の世代が、下の世代の私達に最後通達。

 言われなくてもわかってる。

 だって()()()()()()だもの。


 いろいろ思う()()()の私達。

 とりあえず今は黙って従おう。


「偉そうなの……」ボソッ


『マリスちゃん、シッ!!』


 メイヤーちゃんがお口を塞ぎ、みんなが笑って誤魔化した。

 お兄ちゃんはジッと私を見ていたけれど、大丈夫バレてないはず……


 足並み乱したらダメだもの。私ちゃんとわかっているのよ。




 ****************




 お家に帰って、いつもの日課を始めるの。

 それはもちろんロボットダンスとクリスマスソング。

 踊る練習をしながら、クリスマスソングも思い出す。

 頭に一生懸命思い出しながら、踊っていく私。


 実はワタシはマイケ〇ジャクソンの、ファンだったようだ。

 学校の創作ダンスで、練習をした記憶がうっすらと蘇る。

 全部を踊る程、体力がないワタシ。

 だから友達はメインの所だけを教え、ソロで踊ったのだ。

 ムーンウォーク・サイドウォーク・ウェーブ、この三つ。


「中々思う様にできないの。難しいなぁ…… 」


 どうもマリスは、前世のワタシ以上に運痴だ。


「スリラーなら踊れるの……… 」


 大好きだったから、何度何度も見てはマネをした。

 キョロキョロを辺りを見渡し、誰もいない事を確認する。

 運よく薄っすらと辺りに日が落ち始めていた。


 ”何気にちょっといい雰囲気ではない?”


 そうまさにスリラーだ。


 ~♪ ………♪♪ ~♪


「チャラチャ~♪ チャラ~♪ チャ~ラ~ラ~イ♪」


 歌いながら、ズンチャ♪ズンチャ♪と踊る。


 ”ウン♪スリラーは大丈夫なの♪”


 ノリノリで踊っていたマリス。

 遠くで()()を両親と兄が見ている事を、マリスは知らない。


「ノリノリだな…」


「ええ、ご飯よって言えなかったわ。」


「アレもロボットダンスだね。ウン…」


「ゲラ、ゲラ♪フォ〜〜!!」


 マリスの声が、虚しく響いた……





読んでくれて、ありがとうございます(*´ω`*)

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