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6/22

クリスマスシーズン☃ 6

拙いと思いますが、生暖かい気持ちでお願いします。

 



「お兄ちゃん、お姉ちゃん達がいてよかったの。」


 おねえちゃん達はとても凄いの。

 メッセージキャンドルライトは長い間、雪が降る中でお外にある状態なの。

 という事は、紙だとお父さん達が来た時、紙だとビチョビチョのグチャグチャになる。

 メッセージだって、読めないかもしれない。

 だから紙から布に変更する事を、提案されたの。

 更に!あのおねえちゃん達の中には、錬金術師のジョブ持ちさんがいたの。


「確かにね。俺達は大変だったけどな。いろいろと……」


 おにちゃん達は、おねえちゃん達に振り回されて大変だったの。


「お友達といつか、私達もああなるかなって話したの。」


「マリス…マリスもああなるのか?」


「わからないよ。だけどなるんじゃないかなぁ?」


「マリスはマリスのままでいてくれ。」


 とても切実な顔で言うお兄ちゃん。


「ソレ、とても曖昧で難しいの。」


 顔をしかめて、とりあえずお返事をする。


「そのままでいいって事だよ、マリス。」


「わかったの。」


 よくわからないけど、このまま成長って事かしら?


 とりあえず、今日も朝から商売がんばるの。

 だってクリスマスイブまで一週間とちょっと。

 何だかんだと、あっという間に時間が過ぎて行く。

 賞品の看板も今、見本を作成中らしいです。

 計算機は落ち着いてから、ゆっくり作成予定です。

 キックボードとファンスキーは、まだまだ試行錯誤です。


 だたお父さんが滑った後に起こる、問題の解決に目途が立ったの。

 何とお父さん!凍結防止剤を開発しちゃいました!

 この短期間で凄すぎる( ゜Д゜)!

 だからキックボードとファンスキーが、棚上げだったらしい。


 さて問題です。マリスは今何をしているのでしょうか?


 正解は!! お兄ちゃんのダンスを見る予定です。

 オタ芸を見る為に練習場へ向かってるの。

 オタ芸…… ロボットダンスを想像すると怖いの。

 一体どんな風に変化しているのでしょう?



 練習場へ行くと、たくさんのチームに分かれていたの。

 なるほど!オタ芸はチームで発表会をする形式。

 そしてオタ芸は、進化していました。いい意味で!

 単純な動きだから、そうなったのかな?

 チヤリーディングとオタ芸の融合と言ったら、わかってくれるかな?

 オタ芸にピラミッドとか、飛び上がるとかback転とかないもの。

 女子チームはチヤダンスだけど…… 確かにオタ芸だわ。

 そりゃ団体で、混ざって練習すればそうなるわよね。

 そしてペンライトが、単なる派手な棒。

 アレって武器の棒の短い版?

 女の子も同じだけど、魔女の杖?


「お兄ちゃん、皆何持っているの?」


「ああ、アレは武器の代わりの棒で、女子は魔術師のスティックだ。」


 そう、やっぱり見たままだった。


「男のオタ芸は騎士のダンスで、女のオタは魔女ダンスと言われている。」


「ヘェ~~……… 」


 オタ芸を伝えた奴出てこい…… 誰やねん!

 オタ芸はアイドルの応援芸でしょ!!

 全然違うでしょう!もうもうもう………!!!

 これはほったらかしていいのよね?!

 たぶん伝えた人が、そう言って伝えたのよね?


「どうしたんだ、マリス?」


「何でもないの。お兄ちゃん、頑張って。マリス見てるの。」


 すごく不安そうに見ているお兄ちゃん。

 たぶん私は、死んだ様な目をしているんだと思うの。

 だけどごめん、今はほっといて欲しいの。

 ホントごめんなさい、お兄ちゃん。


 お兄ちゃんがチラチラと私を見て、ダンスチームへ向かう姿を見ながら、私は途方に暮れた。

 ホントいろいろと疲れるの。ホントに………


 お兄ちゃんのダンスを見ながら、やっぱりペンライト必要と思ったの。

 お父さんに相談した方がいいかな?

 でも忙しそうなの………

 その原因を作った、私が言うのも変だけど………


「マリス、どうしたんだ?オタ芸もやっぱり違うのか?」


 お兄ちゃんが心配そうに私を見る。

 確かに違う。いろんな意味で違うけど………


 ”それ伝えた本人がやった事だから……… ”


「あのね、お兄ちゃん。マリス思ったの。とっても素敵なダンスなんだけど、もっと素敵に出来るかなって。」


 別に武器でも杖でもいいの。

 伝えた人が、騎士とか魔女とか言ったと思うから。

 でも薄暗い時間帯に踊るなら、ペンライトがいいと思うの。

 お兄ちゃんは考え中。選ぶのはお兄ちゃんです。


「例えばどんな風に?」


「ただその武器とか杖を、光棒に変えたらどうかなって思ったの。」


「光棒?イルミネーションみたいな?」


「そう……片手持ちを、両手持ちに変えて。」


 そうなんです。実は武器って事にしたから、片手のみ棒を持つ様になっていたんです。


「ウ~~ン、それだと騎士じゃなくなるぞ?」


 別に、双剣の騎士でいいじゃない。カッコいいよ。

 だけど、魔女は確かにおかしくなります。


「でもマリスは、その方がいいと思うんだ?」


 私はうんと頷いた。だってオタ芸はソレがメインだもの。

 海外ではサイリウムダンスって、言われてたもの。

 なぜ、私詳しいのかしら?

 ちょっと不安になるマリスです。


「なるほど……… 」


「ジュリアス!そろそろ休憩おしまいだぞ。マリスちゃん、来たんだね!」


「カイ兄ちゃん!一緒のチームなんだ。」


「そうなんだ♪学園も一緒に行く予定なんだ。ところでどうしたんだ?」


 お兄ちゃんが考え込んでいるから、不思議に思っているよ。


「イヤ、マリスが光棒で踊った方がいいと言うから、イメージしていたんだ。」


「うん♪両手に持って欲しいの。」


「なるほど。………試しにしたらどうだ?」


「エッ?!だが今から変更すると踊りも変わるだろう?」


「別に両手に変わるだけだから、極端に変る訳じゃないよ。それに薄暗い夜に光棒は映えると思うんだ。」


 カイ兄ちゃんがそう言うと、何処かに向かう。


 ”あれ?あのおねえちゃん乙女集団の人だ。”


「こんにちは、マリスちゃん。カイから話を聞いたわ。面白そうだから、一緒に作りましょう。確かに素敵になると思うわ。」


 このおねえちゃんが、錬金術師のジョブを持っている人なんだ。


「ホントにいいの!ありがとうおねえちゃん♪」


 お兄ちゃんが何故か不機嫌な顔をし、そんなお兄ちゃんを揶揄うカイ兄ちゃん。


「勿体ぶらず、さっさと決めればよかったんだ。」


「うるさい…… 」


 お兄ちゃん達が楽しそうに話しているから、私は更にお姉ちゃんに提案したの。


「旗?」


「そう、フラッグバトンって言う。振れば迫力でると思うの。」


「………面白そうね。やってみようかしら。マリスちゃん、今から一緒にどうかしら?」


「大丈夫なの♪」


 私はニコニコ笑顔で、その提案に乗った。

 やっぱり女の子は髪を振り回すより、笑顔を振り回す方がいいの。

 魔女ダンス……髪を振り回すから、そう名付けたのだわ。

 許すまじ……、絶対素敵に改変するの。

 私は闘志を燃やした。


 もちろんこの後、お兄ちゃんに怒られたのは言うまでもない。


「マリス!何かする前にお兄ちゃんに言えと、あれほど言ったのに!!」


「お兄ちゃんごめんなさい。思いついたらポロッと出ちゃうの。」



 ****************




 この後すぐにお姉ちゃんのお家へ向かったの。

 もちろんお兄ちゃんとカイ兄ちゃんも一緒。

 そして、お姉ちゃんの仲間乙女集団も一緒だ。

 お姉ちゃんのお名前はジュリ。これからジュリ姉と呼ぼう。


「ジュリアスもブツブツ言わないの。マリスちゃんも反省してるじゃないか。」


「そうよ。可愛い我儘じゃない。私達は得ばかりだわ。」


「お前達はいつも振り回されてみろ。そう言ってられないと思う。」


「アハハ!確かにな。時々だからいいんだ。」


「家族なんだから諦めなさい。」


「「「そうよ、そうよ、」」」


 おねえちゃん達は、マリスの味方なの。

 私はおねえちゃん達から、ヨシヨシと慰められているの。

 お兄ちゃんの硬い身体より、やっぱり柔らかいおねえちゃんが癒されるの。


「マリス、いつまでも抱き着いているんじゃないよ。」


「アラ!ヤキモチかしら?いいのよ。私も癒されているから、気にしないわ。」


 お姉ちゃんが使っている工房には、ありとあらゆる物があったの。


「マリスちゃんお約束よ。ここには危ないお薬や素材があるの。だから触ってもいいと言ったモノ以外は、絶対触らない。わかった?」


 ジュリ姉が真剣な目で伝えた事に、ウンとしっかりと答えた。

 だってまたジュリ姉の工房へ行きたいから、出禁は嫌なの。


「せっかくだから、キャンドルライトも詰めるだけ詰めちまおう。」


 カイ兄ちゃんが提案する。確かに時間はあっという間に過ぎるもの。


「チビ達の絵は、少しずつ集まっているんだろう?」


「ええ、書いた後ちゃんと孤児院に預けているわよ。ただ近いうちにイベントを催そうと思うの。」


「巾着袋を作って、それに子供の手か足の手形を押して貰うの。なかなか親の目を盗むのは、難しいらしいの。相談もされた事だし、上手くやるつもりよ。」


 ウバウバの赤ちゃんの手形か、可愛いだろうな♪


「それなら、20日にイルミネーションコンテストの結果発表があるの。」


「そういえば、始まっていたな。それもマリスちゃんの提案か?ジュリアス、お前大変だな。」


「今回は何も関わっていない……… 」


「なるほど、それじゃその日にコチラの催しをしましょう。ジュリアス、出番なしね、今回。」


 カイ兄ちゃんとお姉ちゃん達が笑っていた。

 お兄ちゃんは、苦味潰した様な顔をしている。

 今回、お兄ちゃんには内緒が多いの。

 ごめんね、お兄ちゃん。



 おねえちゃん達は凄いの。皆スゴイジョブ持ちだったの。


「こうなると戦闘職は、力自慢でしかないな。」


「全くそうだな…… 」


 カイ兄ちゃんのジョブは騎士なの。

 だからお兄ちゃんと一緒に学園に行くの。


 ペンライトもどきの棒の長さを決め、お兄ちゃんに持って貰う。

 振り回したり、投げたりしながら確認している。

 フラッグバトンもどきも、おねえちゃん達が重さや長さを確認中。

 そしてその後筒にエコ魔石を入れる。


「さてこんな物かしら?試しに魔力を入れてくれる?」


 お兄ちゃん達に渡して確認して貰う。

 おねえちゃん達は、フラッグ用の旗を作成中。


「コレが問題なのよ。どうやって闇夜でも目立たせるか?」


 隣ではお兄ちゃん達が、キャンドルライト用のライトを製作中。

 筒状で大掛かりなモノ。それを4本製作している。


「ホント…… 戦闘職って平穏だと役立たずだわ。」


 ジュリ姉は冷めた目で、兄ちゃん達を見ていた。

 やっぱり花畑は一瞬で終わるモノなの。

 うん、黒歴史ってこういう事を言うんだ。

 前世のワタシが言っていた事が、わかった瞬間だった。







読んでくれて、ありがとうございます(*´ω`*)

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