クリスマスシーズン☃ 5
拙いと思いますが、生暖かい気持ちでお願いします。
自宅に帰り、お兄ちゃんが慰めてくれる。
だけどね、お兄ちゃん………
それが疵に塩を塗る行為になってるのよ!
「マリスのがんばりはよくわかったよ。とっても可愛かった。」
マリスは可愛いいりません。わかってほしいの。
「マリスには、まだロボットダンスは早いんだろうね。」
そうじゃないの。マリスは違いを理解して欲しかったの。
優しい目で言われても、ちっとも心に響きません。
”どこがダメだったんだろう……… ”
横でお兄ちゃんが、何か言っているけど気にしない。
うんうんうん……… 考え中。
「ただいま、なんだお前達、戻っていたのか?」
「ただいま♪アラ?マリス考え中だわ。」
「今日はダンスを見に一緒に行ったんだ。だけどマリスがロボットダンスを見て、違うと言いだしたんだ。」
「それでこの状態か……… 」
ホントにうるさいの。違うったら、違うの!
「踊って見せてくれたんだけど……… 」
「アラアラ♪(笑)」
「運痴なマリスに無理だろう♪(笑)」
「うるさいの!運痴は余計なの!!」
お父さんとお母さんも、笑わなくてもいいと思うの。
マリス必死の踊ったのに!!
「とっても可愛いロボットダンスだったよ。」
微笑んで慰めるお兄ちゃんが憎い。ジロリと睨む私。
「コラコラ、八つ当たりは良くないぞ、マリス。」
「フフフ、お母さんもマリスのロボットダンス見たいわ♪」
くやし~い!!ぜったいギャフンと言わせるの!練習あるのみ!!
「ところでマリス。後で話があるんだが?」
お父さんが改めて私を見たから、ピンと来る私。
「わかったの♪私も相談があるの。」
そうそう電卓を伝えなくっちゃ。出来るかな計算機♪
お兄ちゃんは、またダンスの練習に出かけた。
さっきは練習できなかったもんね。でもオタ芸かぁ……
頭にフッと浮かぶ。………ああなるほど~……
なぜかハチマキと法被をきて、応援をしている人が見えた。
手にはペンライトがギラギラと輝いている。
……… なるほど。
ロボットダンスもだけど、オタ芸も見てみよう。
長い年月でどう変化しているか分からないもの。
「それじゃ話そうか、マリス。」
お父さんのお話は今日の結果報告だった。
上着は大丈夫だったけど、手袋は微妙だったそうだ。
「手袋が濡れるとな。よその国に防水加工技術があった記憶がある。」
それなら上着も防水加工して貰った方がいいの。
「ファンスキーとキックボードは、もう少しな。いろいろと問題があったんだ。」
私は意味がわからず、首を傾げる。
「通った後の道が、凍り付いて滑り易いんだ。後から歩くとコケる。」
なるほど!ってそれはダメ。危ないの。
「だから思い付いた事があるから、出来上って教えてやろう。多分それで解決できるかもしれない。」
そして私を見たお父さんが、賞品について話す様に言った。
「まずは……… 」
昨日書いた絵を見せて、説明していく。
わかってくれるといいな。
「まずこれ!雪用の眼鏡です。速く滑る為に、雪の光反射を遮ります。眩しくならないよ。」
お父さんに紙を差し出す。お父さんは受け取る。
「そして次に、計算機です。指先暖房付き。指先に優しく、早く計算してくれます。」
ジャン♪ジャン♪と、思いながらお父さんに渡す。
そして更に更にもう一つ。ジャジャジャジャーン♪
「ピカッと看板♪明るい光で、お店の名前を目立たせます。商売繫盛間違いなし♪」
前世よくあった、ピカピカ光る看板だ。どうだろう♪
お父さんは唖然とした顔で、紙に書かれた絵を眺めている。
絵には看板の文字がピカピカ光っている所を表現している。
「………これ欲しいと思うか?」
お父さんの中で、この商品はなしの様だ。
でも商売にお店の名前って大事だし、クリスマス以外でもピカピカつけたいでしょ?
「おっちゃんに決めて貰えばいいよ!」
私が言うと、「まあな」と軽く返事した。
「後はコレ♪テーブルランプ。クルクル回って、景色を楽しむの。クリスマスっぽいでしょ。」
お父さんは呆れ顔で言った。
「お前、用途がバラバラ過ぎるぞ。まったく………」
呆れた様に言うお父さん。ごめんなさい。
私の中では、看板が一押しだったの。
だから1位を大きめにし2・3位を同じサイズ設定でいかがでしょう?
そしてクルクルランプを、特別賞に♪
計算機は出来上がるまで、時間がかかると思うの。
「マリスの一押しがこの看板…… 」
お父さんが呆れてる。そんなにダメなの?
なんだかすごく悔しく思うの。
お家でヌクヌクとコタツに入ってまったり。
ハァ~……幸せ。ねむい………
ウトウト………
……ハッ?! あぶない、あぶない。
ウ~~ン、今年も無理そうだな。
また来年に持ち越しだよね。クリスマスソング、ハァ~…
ついでにロボットダンスも、今からコツコツと頑張らないと………
だってお兄ちゃんは学園行くもの。
ヌクヌクヌク……… 今からでも練習した方がいいのかな。
いるうちに少しでも、進まないとダメよ。
お外寒くてツラいの。明日から頑張るわ。
うん………今日のマリスは閉店です。
****************
今日もめちゃくちゃいい天気。
お客様も賑わって、今日も元気に商売繫盛♪
昨日私がコタツでまったりしている間に、お父さんはおっちゃんに聞きに行ったの。
そしてなんと私の案が採用されました。キラリーン♪
お父さんは凄くビックリしているの。
そこまでビックリされると、私が驚いたわ。
これは製作している時には、見張りが必要かもしれない。
だってイメージが湧かないそうだ。
では今日も、お店のお手伝い♪
今日はプレゼントをせっせと包みます。
メイヤーちゃんも病気治って、今日から一緒に遊べるの。
そろそろ準備も始めなきゃ♪
「マリスちゃ~ん♪」
メイヤーちゃんが来たの。準備♪準備♪
「マリス、今日は一緒に俺も行くよ。」
そうお兄ちゃん達世代も、メッセージキャンドルライトに参加する事になったの。
家からお外に出ると、メイヤーちゃんと近所のお兄ちゃんがいた。
「カイお前もか?」
「ジュリアスもか♪俺はメイヤーが病気明けだから見張りなんだ。」
「俺はマリスがムチャ振りしないかの見張りだ。」
「「なるほど!」」
ねぇ、なんで二人とも納得するの?
「それじゃあ、行こうか。」
そう言うとお兄ちゃんは手を差し出す。
メイヤーちゃんも手をつないでいた。
雪の道は小さい子は大変だから……
お兄ちゃん達と手をつないで、いつもの広場に向かっていると………
「「あれ??」」
気がつけばメイヤーちゃんと一緒に、置いてけぼりになっていました。
さっきキャアキャアという集団が、兄ちゃん達を絡め捕り去って行きました。
二度あることは三度あるって言うよ。うん………
今回はメイヤーちゃんと二人、どちらからともなく手を繋ぐ。
「なんかスゴイね。」
「うん、ホントスゴイね。」
「でも私達に何もないね。」
「そこもスゴイ技術だよね。」
「うん、そうだね。」
あの兄ちゃん達を一瞬で絡め捕る手腕は凄い。
更に私達に言葉こそあるけど、怪我しない様にしている。
「私達も4年後、あんな感じになるのかな?」
メイヤーちゃんもやっぱりそう思うよね。
「それはマリスも考えたの。」
お互い顔を見合わせて………
「がんばれって言うべきなのかな?」
「どうなんだろうね。」
まだまだお子様な私達。
乙女の気持ちはあるけれど、恋を知るにはまだまだ幼い。
「「まぁいいや…… 」」
雪道を歩いて広場へ向かった。
道は大勢が通った後で楽でした。
広場に付けば、お兄ちゃん達から謝られた。
お兄ちゃん達も一瞬の事で唖然としたそうな。
恐るべし!!恋する乙女集団。
「それでどこまで考えてたんだ?」
「作る場所と設置場所を決めなきゃだよ。灯すのは俺達がやればいいだろう。」
「そうだな。チビ達はねんねだ。」
お兄ちゃんのお友達も集まって、意見を交換をする。
私達子供集団も、どうやって簡単に作るのか話し合う。
「四角の枠にスッと入れる感じとかどうかな?」
「一つ一つ作って設置すると場所が沢山いるからね。」
四角形の提灯みたいな形にして、四方に絵を入れるというやり方。
うん、とっても素敵な方法だと思うの。
「小さい子でも手形とか足型とかいいかなって。名前は僕が書くんだ♪」
弟思いの兄ちゃん、とっても素敵なアイデアなの。
いろんな子達の話を聞きながら、イメージを膨らませていく。
「マリス、コチラはだいたい決まったよ。そっちはイメージが出来た?」
お兄ちゃん達世代は場所を考え付いた様だ。
もちろん私達も大体のイメージがまとまった。
そんな話をしていると、恋する乙女集団が出現した。
「ねぇ、そんな子達と遊ばないで私達と遊ばない。」
「子守も大変ね。」
そんな感じの登場だったんだけど………
「白い布を使った方がいいと思うわ。紙は破れてしまうもの。」
「木で骨組みだけの箱を作りましょう。それにサイズに合わせた布を撒くのよ。」
「外で作業出来ない子は、切った布を渡すわ。それに書いて貰いましょう。」
恋する乙女集団、何をしていたのか理由を聞くと。率先してお手伝いをしてくれた。
「お姉ちゃん達スゴイね。頼りになるね。」
「うんうん♪とっても頼りになるの。」
テキパキと指示を出し、試行錯誤するお姉ちゃん集団。
「とっても素敵な思いつきね。よく考えたわ。」
「とっても素敵なアイデアよ。」
そう言って頭をナデナデされて、ご満悦な子供達。
その横で、尻を叩かれ頑張るお兄ちゃん達。
お兄ちゃん達はとりあえず木の骨組みを作り、あんどんの外枠が出来上がる。
そしてお姉ちゃん達は布を切り、適当に落書きをした。
「コレでテストしてみましょう。とりあえず一晩灯すのよ。」
「場所は教会の孤児院の庭になった。そこでなら作業も場所も確保できる。お前達もせっかく出来上がったモノをみたいだろう。」
私達は作るばかりで見れないと思っていたのに、ちゃんと考えてくれたお兄ちゃんとお姉ちゃん。
喜ぶ私達を優しい目で見ているお兄ちゃんとお姉ちゃん。
私達もこんな頼りになる、お兄ちゃんとお姉ちゃんになりたいなぁ。
小さい私達は皆そう思った事だろう。
読んでくれて、ありがとうございます(*´ω`*)