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15/22

クリスマスイブ☃ 5

拙いと思いますが、生暖かい気持ちでお願いします。





皆から盛大な拍手が巻き起こる。

そして一斉の辺りが点灯した。


「それではここから、お食事タイムです!」


皆が店頭に置かれたお食事を、皆各自で取りに行き食べ始める。


「ジュリアスが来るのを待とうか?」


「でもなかなか来れないんじゃない。」


お母さんは、面白そうな顔で、前を見る。

そこにはオタ芸の団体に、沢山の人が詰めかけていた。


”あそこから抜け出すのは大変なの。”


マリスはうんうんと頷いていた。しかし……


「マリスちゃん!!」


ジュリ姉達が現れた。スゴイあの群れから逃れてる?!


「お前ら逃げ足早いな!ダンス凄く良かったぞ♪」


「ありがとうございます。群れからは本能で逃げました。」(笑)


「ジュリ姉とってもカッコよかったの。おねえちゃん達もとっても素敵だった♪」


私が抱き着いて喜ぶと、おねえちゃん達も喜んでいる。


「スヌードよく似合うわ。いい感じで光りましたか?ユーリアさん。」


「バッチリよ。そちらからも見えたでしょ?」


お母さんがほほ笑んで、おねえちゃん達を見る。


「ええ、踊りながら、子供達の星空を見ました。」(笑)


「そう!コチラからは星がチラホラある様に見えたわ♪」


おねえちゃん達も、凄く嬉しそうに笑っている。


”そっか!おねえちゃん達からはそんな風に見えたんだ。”


私達はおねえちゃん達のダンスに夢中でした♪


「来年してもいいわね。どう?ジョーダン。」


「ばっちりだろ♪今年は楽しい事ばかりだな。忙しいけど。」


今年は楽しいが、ホントにいっぱいなの♪


「お待たせって!お前ら逃げたな……」


睨みつける、お兄ちゃん。髪がボサボサなの。


「逃げ遅れるのが悪いのよ。」


「「「そうよ、そうよ。」」」


さすがジュリ姉達、強すぎる。

お兄ちゃん、とっても悔しそうです。


「それじゃ、ジュリアス君も来た事だし、失礼します。」


「「「失礼します。」」」


とっても素敵な笑顔を見せる、ジュリ姉達。


「ああ、またな。」


「もしよかったら、おむすび屋でも食べてね。」


「「「「もちろん♪」」」」


「おねえちゃんまた遊ぼうね♪」


私が手を振ると、ジュリ姉達も笑いながら手を振った。


「さてジュリアス、お前らのダンス最高だったぞ。よくやった♪」


「とっても素敵だったわ。お母さんも踊りたいくらいよ。」


「だな!今度教えてくれ♪」


お父さんとお母さんが笑いながら言うと、お兄ちゃんが恥ずかしそうに照れている。

そんなお兄ちゃんを、微笑ましそうに見るマリス。


「マリスはど「マリスちゃん!」」


「メイヤーちゃんとカイ兄ちゃん♪」


「マリスちゃんありがとう。すごく盛り上がった♪」


「うん、凄かった!」


ニコニコ満面の笑みを向ける、メイヤーちゃん。

カイ兄ちゃんは、そんなメイヤーちゃんの頭を、ポンポンする。


「ジュリアス、また後で!」


「ああ、またな。」


「メイヤーちゃん、またね。」


「うん!またね、マリスちゃん。」


『ジュリアス場所わからなかったの件』は、この場で有耶無耶になった。

知らない事が、幸せな事もあるのだ。




「さて、何を食べようか?」


「マリス、暖かいのがいい。」


「そういえば、コロッケとかどう?」


「俺は肉の串焼き食べたいな。」


「俺も肉食べたい。」


こうして男女に別れ、食べ物を散策し落ち合う事になる。


「やっぱりお父さんとお兄ちゃん肉に行った。」


「どこもそうよ。私達も買いに行きましょう。スープは後でもいい?」


「持って行くの大変だもんね。」


「そういうことよ。良くわかってるわね、マリス。」


お母さんと手を繋いで、あちこち見ながら買い歩く。

コロッケが挟まれたパンとガーリックパン。

ミネストローネと卵焼き。

ホコホコしたカボチャのサラダもある。


「嬉しそうね、マリス。」


「うん、去年より今年が楽しい。」


「そうね。今年はとても楽しいわ。お兄ちゃんのダンスも見られたし♪」


「うん、見れてよかったの。」


「そうね。」


「でも、来年はマリス一人になっちゃうね。」


「そうね。でもメイヤーちゃんがいるわ。」


「うん……」


「マリスがいろいろ考え頑張ったから、こんな素敵なクリスマスイブを迎えられたわ。お兄ちゃんにとって、素敵な思い出になったはずよ。」


お母さんが、私を見つめながら話していく。


「お母さんも忘れられない思い出となったわ。ありがとう、マリス。貴女をとっても誇らしいわ。」


その時、前世の母の顔を思い出した。

同じ様な顔をして、似たような事を言われた。


”お母さんは忘れないわ。貴女が頑張った事を…… とっても貴女を誇らしく思うわ。”


最終的に病気に負けて、死んで逝く事が申し訳なかった私に………

母は最高の笑顔で送り出してくれた。


涙がジワジワと湧き出て来る。


「アラアラアラ…… マリスったら。」


そう言って、優しく抱きしめてくれるお母さん。

同じお母さんの匂いがする。


”ありがとう、お母さん。マリスは今も幸せなの。”


”遠い異世界にいるお母さんも、素敵なクリスマスを過ごせますように。”


異世界のクリスマスを思い浮かべ、母の幸せを祈った。




お父さんとお兄ちゃんは、肉のフードファイターの様だった。

テーブルの上には肉・肉・肉・更に肉………


”まあ西洋寄りだから、これだけ肉食べても大丈夫なのかな……”


何となく身体に良さそうに思えない、マリス。


”肉の消費どんだけなの?”


「ジョーダンにお兄ちゃん。まるで肉の欠食児ね。」


お母さんは顔を引き攣らせ、怒っている。

私もあり得ないと思う。

私達の買ったおかずを、置くスペースがないもの。

私はとりあえず、狭いスペースにミネストローネを置いて食べる。

手にはガーリックパンを持った状態。

モグモグ……この後はお風呂に入るの。

次に、アムアムと果物も食べて、ホットミルクを飲む。

お兄ちゃんは、何個目かわからない骨付き肉を食べている。

あの身体のどこに、あのお肉は消えるんだろ?

ホント不思議で仕方ないの。



晩御飯も終了すると、ここで皆とはお別れ。


「それじゃ、行って来ます。」


「途中まで送っていくよ。」


お兄ちゃんが、マリスの手を握る。


「それじゃまた明日な。しっかり布団に入って寝るんだぞ。」


「マリス、おやすみなさい。いい夢を。」


バイバイと手を振りお兄ちゃんに連れられて、集合場所へ向かった。


「それじゃ、マリス。しっかりお祈りするんだぞ。またな。」


集合場所に着くと、ここでお兄ちゃんとお別れ。

集合場所では、メイヤーちゃんが手を振っていた。


「それじゃ、行ってきます。」


バイバイと手を振ると、お兄ちゃんも微笑みながら手を振り返した。


「マリスちゃん、今年は大丈夫だね♪」


毎年のやらかしがないから、ホッとしてほほ笑むメイヤーちゃん。

去年までの私はもういないのです。エッヘン♪


皆と一緒にお風呂にも入り、手を繋ぎながら教会へ向かう。

クリスマスソングを歌い笑い合い、お揃いの星のボタンを光らせて……



それを遠目で見る大人達と、少し上の世代達は、それが空を照らす天ヶ川の様に見える。

小さな子供の希望の星達、どうか幸せな祝福を頂けます様に。

皆心の中でソッと祈りを捧げた。



皆これから教会で、神父様のお話を聞くの。

その後お祈りをして、エッグノッグを飲むのよ。

身体が暖まって、ぐっすり寝る事が出来るわ。

ただ今回は、寝る前にお仕事があるの♪


「お兄ちゃんにまた会える。」


「そうだね。カイ兄ちゃんに合えるね。」


「ジュリ姉にも会える♪」


「おねえちゃん達に会えるね♪」


寝る前にちょっとしたお仕事。

それがとっても楽しみ、それは他のお友達も同じ。

朝起きたら、大人達の様子を教えて貰う。

それが何よりも楽しみな子供達だった。


”お父さんとお母さん、喜んでくれるかな♪”


教会に着いたら、まず神父様からのお話を聞くの。


神様が今日からお部屋に籠り、皆に合ったお仕事を探し。

それに合った祝福を考えるからとても大変。

だからもしなりたいモノがあるなら、お祈りして報告をする事。

適性がなくても、ちゃんと近くまでいける能力を考えてくれる。

でもちゃんとなりたいモノに、近づくける努力はする事。

神様が出来るのはお手伝い。

決まってない者は、代わりに途を教えてくれる。

決めている者には、その助けになる祝福をくれる。



神父様が優しく微笑んで、


「皆の将来が幸あらん事を……」


これから祝福のお祈りが始まる。

みんなが次々に席を立ち、お祈りをしていく。


「マリスちゃん、今年は何事もなく済んだわね。」


「ホントによかったわ。一応胃薬と皮膚の塗り薬といろいろ準備したのよ。」


皆には毎年ホントに、迷惑をかけていたの。

でもマリス来年は祝福の儀だから………

シスター達とそんな感じでお話をしているうちに、マリスの番になる。


「おや!マリスちゃん。今年は何事もなくすんだね。さあお祈りをしなさい。」


神父様にも言われた、マリス。

そうなると……… チラリと神様の像を見る。

おひげを蓄えた優し気なおじいちゃんの神像。


”えっと、来年祝福の儀なので、何事もなく済みました。大人になりました。とっても元気です。安心してください。マリスはいつも幸せいっぱいです。これからも見守って下さい。よろしくお願いします。”


誰かが肩を揺らしている。………?

横を振り向くとメイヤーちゃん。


「マリスちゃん、何をお願いしてるの?ちょっと長いと思うよ?」


回りの子供達も私を見て、頷いている。


「ごめんなさい。神様に、今年は何事もなくすみました、報告をしてたの。」


すると皆ああ~~~、と納得した顔で頷いた。

そりゃ、報告しないといけないね。


「それで、ちゃんとお祈りはしたの?」


「うん、これからも見守って下さいってしたよ。」


「「「「…………………」」」」


「やり直し!来年祝福の儀だよね。ジョブ関連のお祈り必要だよね。」


他の皆もウンウンと頷き、やり直し宣告を受ける。

神父様も困った顔をして、祭壇の前へ促した。


改めて、もう一度お祈りをするマリスでした。



読んでくれて、ありがとうございます(*´ω`*)

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