縁と扉と妖奇譚

大きな時代のうねりを越え、異国からの文化が多くもたらされた、火ノ国。

その国の片隅で、村雨咲光と村雨照真は手を取り合って生活を送っていた。弟を想い。姉を想い。家族の死を乗り越え生きていく二人は、毎日を笑顔で過ごしていた。

そんなある日。一人の青年に出会い、町で子供が行方不明になる事件が起こる。その子を探す為、二人も夜の森を歩く。


事件の真相と、青年の正体。

そして全てが終わった時、二人が選ぶ道は――


これは、暗闇の中に潜むモノと、それらから人々を護る者達の、影の戦いの物語