転移2
「相太、これはどうゆうこと?さっきまで休み時間だったはずだけど」
達也が困惑しているが、僕にもさっぱり分からない。
わかるはずがない。
「漫画やアニメで見たことあるような景色だけど」
そう達也に伝えると、達也は目を光らせた。
「俺たち漫画の世界にきたのかな?だったらすごいことだよ!
他の学校の子たちもみんなここに来てるってことだよな」
「確かにすごいことだけど帰り方分からないぞ?」
僕は達也に問いかけたが達也はそんなことはどうでもよさそうにしている。
「ずっと漫画やアニメの世界に行きたかったんだよ!魔法使ったりさ!
きっとこの場所もそんなことできたりするんだよ。
それに帰り方なんてそのうち分かるだろうし、今は楽しもうぜ!」
僕は達也のその言葉に納得した。
「じゃあ、冒険しようか!」
僕の言葉に達也はうなずき、二人で冒険することにした。
「他の子達がどこにもいないけど、多分一緒に来たはずだよな?」
達也は心配そうな顔しながら話を続ける。
「俺たちはグランドで遊んでいたから別の場所に来たのかもしれない。
だからまずはみんなを探さないか?」
「確かに他の子達はもう別の場所で何かしているかもしれなし
はぐれちゃってるからまずは探した方がよさそうだな」
僕はそういって遠くの方を見た。
ずっと続く草原の奥にはうっすらだが街のようなものが見えた。
「あそこに街みたいなのがあるぞ!あそこにいってみよう!」
達也にそう伝え僕たちは街を目指した。
街から中間地点くらいまで僕たちは歩いてきた。
僕は漫画みたいな景色を見ながら夢中で歩いていたが、達也の方を見ると
不思議そうな顔をしていた。
「俺たちもう2時間は歩いているのに全然疲れないな」
達也がそう呟いた。
確かにそうだ。夢中になっていたけど遠足や校外学習の時は疲れたりする。
そして達也は続けてこう言った。
「漫画の世界だから疲れないのかも!じゃあもう走ろうぜ」
夢のような話だけど多分そうだと僕たちは体感していた。
そして僕たちは走って街へ向かった。