表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
この国を変えるのは僕だ  作者: ワトソン
12/12

暴走2

しばらくして僕は目を覚ました。


目を開けた先はどうやら家の中のようだ。

元いた世界の僕の家でもなければ、達也の家でもない。

一夜過ごした小屋の中でもないようだ。


「お、目を覚ましたか」

僕が寝ている隣に体の大きな男性が座っていた。

ボブだ。


「ということは、ここはボブの家か」


「何だそれは?ここは俺の家だが…」

ボブは不思議そうな顔で答えた。


「他のみんなは?」

この部屋にはボブ以外いなかった。


「みんな修行してるぞー。達也はレイが教えてる。あいつの異能は遠距離向きだからな」

と、笑いながらボブは言った。


そうだ、初の戦闘訓練で僕は気絶して…


「僕はどれくらい寝てたの?」


僕は慌てて聞いたが、答えは一週間だった。

あり得なくらい寝ていたのか…


「相太…大事な話だ」

ボブが改まって話し始める


「なぜ…気絶したか覚えてるか?」


「なんとなくは…」


「お前はレイの弓を空中でかわした。あれは驚いた。

その後発狂し、気絶した。

あの瞬間何があった?」


ボブは真っ直ぐな目で僕の方を見ていた。

知りたいという声が聞こえるほどに。


しかしそれは本当に聞こえていて、

僕は体感的に自分に何が起きているのかをすでに理解していた。


人の心が読める、聞こえる、感じる

あらゆる五感で人の心を感じ取っているのがわかった。


しかし、僕はこれを教えるのを躊躇った。

人の心が分かるなんて言ったらどうなることやら…


「なんか、自分にもよく分からなくて」

それが僕の答えだった。


「そうか!その症状は戦闘中だと危険すぎるから直しとけよ」


ボブは笑いながらドアの方へ行き、前と同じ場所で修行していることを

僕に告げ、そのまま先に部屋を出て行った。



ボブの心の中は笑っていなかった。






評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ