友達第1号と誤解
入学して、1日目の授業。
「皆さん、席に着いて下さい。」
皆が一斉に座る。
「では、魔術についての授業を始めます。
魔術とは、魔力を込めて使う術の事で、魔力とは時空空気を操作する、核です。
因みに、皆さんの【心のスクリーン】から見れる魔力動作とは、その魔力の力がどのくらいあるか、ということを意味します。
話が戻りますが、時空空気を操作することにより、風を起こしたり、火を起こしたりすることが出来ます。
では、この時空空気とは何なのかというのを詳しく説明します。
時空空気とは、時空空間という、能力が形となって浮いている空間の中から来た空気です。
その空間の事を時空空間と言い、能力が形となっている状態の事を、スキルと言います。
スキルも、【心のスクリーン】から見ることができ、スキルが多くて鍛えられているほど強いです。ですが、魔力動作もレベルを上げないと、宝の持ち腐れになってしまいます。
魔力動作が無いと、魔術は使えませんからね。
脱線しすぎましたね、また話を戻しますが、スキルを含んだ時空空気を、魔力が操り、魔術を発動させます。時空空間は、手の内側にあり、魔術もそこから発動させます。
スキルは、そのスキルの範囲内で自分の思う通りに変形します。
もし、それがスキルの範囲外であった場合起こるのが知恵熱で、知恵熱はおおよそ1週間程続く為、自分のスキルの限度はしっかり把握しておいた方が良いということになります。
分かりましたか?何か質問があれば、どうぞ。」
皆静まりかえっている。
「宜しいのですね?では終わります。」
授業が終わり、チャイムが鳴った後
皆一斉に立ち上がり近くの生徒と喋り合っていた。
いいな。
俺も友達が欲しい。
僻んでも意味はないが。
「貴方、昨日の唸ってる人ね。昨日は友達作りたいって言ってましたけど、噂を耳にしましたわよ?もしかして、前の席の平民が憎いとか。この前、決闘申し込んで平民ごときに負けてしまったんですってね。友達作りたいっていうのはそれを隠す為の建前だったりして。」
ほう、そう来たか。
へー。まあ、いいけど。
建前では無いし、俺に非はない筈だ。
何故怒られなければならないのか。
「別にそういうのではありません。酷い言われようですね。貴族のお嬢様がそういう事は言ってはいけないのですよ。決め付けるのも、いけませんよ。」
「下僕が口答えするんじゃ無いわッッ!」
「えっ」
あ、そうでしたね、下僕っていう契約(半ば強制的)が先程ありましたね。
嫌ですよ。
俺はあくまで人間ですから、口答えしますよ。断じて動物とかではないから。
…じゃなくて。
「公爵家である私が、公爵家の貴方に注意をすることの何が悪いのですか?」
「飼い主の私に口答えするのですか?良い度胸ですねぇ。下僕がぐちゃぐちゃ五月蝿いんだよ、なぁ??」
こわーい。
○○ちゃん、こわーい。
助けてー。
ていうか、完全に動物扱いじゃないか。
目力が…。
「すみません。」
実力で彼女に負けることは無いけれど、敵に回すと色んな意味で怖そうだ。今は従っておくしかない…。
けれど、それは数日後噂になり、生徒達の更なる誤解を生んだのはまた別の話。
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特別編(第12話の予告(というより一部抜擢))
アースは特殊な黒色のスーツを着て、黒色のヘルメットを被っていた。
「お兄様、無茶はしないで下さいね。」
「あぁ、それは大丈夫だ。またいつもの依頼なんだろ?」
「えぇ、そうですけど…」
「なら、大丈夫だ。お前は、先に寝とけよ。」
「いえ、待っておきます。…では、いってらっしゃいませ。」
「…じゃあな。」
アースは手を振りながら闇の彼方へと去っていった。
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特別編、いかがでしたか?
12話もお楽しみに~!