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花田種苗の5人姉弟妹  作者: グレープヒヤシンス
第4章
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復活

 いつもは真っ直ぐの角を曲がって、秋野家に帰宅。いろはは、嬉しそうに、

「コレ、早く届けたいね!」

「うん、ファッションショー見られるかもね!」

「じゃあ、着替えてね。」

スーツケースを開けると、松太郎用(メンズ)の着替えは無くなって、もみじ用(レディース)に変わっていた。

松太郎用(メンズ)は?」

「こっちよ!」

いつの間にか部屋のクローゼットやタンスに納まっていた。もみじの物は無く、更にはいろはの物も一切無かった。

 もみじになって、花田家に行った。コスプレセーラーは大盛況で早速全員で着替える事になった。わたしは(元自分の)いろはの部屋に行こうとしたら、芒に止められ、

「もみじの荷物は新しい部屋よ!」

1階の元物置き部屋に向かった。

 一応は部屋になっていて、細長い形を除いては、割とキチンとしていて、特別甘々ではないけど、女の子の部屋って感じに仕上がっていた。クローゼットを開けると、変身用?今着替えるセーラーを始め、オソロで買ったワンピや、潜入捜査で着た啓愛の女子制服、その他琴音が引っ越しの時、ミニ過ぎるからタンスの肥しって言っていたワンピとか、色々充実していた。引き出しを引くと、トランクスとかは一切無く、小さなお花畑を形成していた。

 着替えて、ダイニングに集合。夢愛は、自宅に置いてあるので、そのまま、小雪も付き合ってなのか、勉強重視なのか普段着のまま。美月は夏休みや連休で、アニメの聖地巡礼した時や、夢愛の学祭を観に行った時の動画を大画面で上映して、わたしの変身クオリティーの高さに改めて驚いていた。

 いろはと一緒に晩ごはんの仕度をしていると桜は、

「今夜はどうするの?」

どう?って?

「しょう君のうちにお泊りするわ。」

いろはの回答に違和感を覚えたけど、気にせずに料理を仕上げてディナータイム。皆んなコスプレのまま、学食みたいに楽しんでいた。

「雨が参加したかったってスネそうだね。そう言えば母さん達、正月に来るって言ってなかったっけ?」

「あれっ?聞いてなかった?明後日まで長崎よ!一応仕事らしいけど、雨も一緒よ!」

 周りを見渡すと、知らなかったのはわたしだけみたい。まあ、来ても食事の仕度が増えるだけだから、これはこれでラク出来て嬉しいんだけどね。まあ気にしないでおこうかな。

 食事が終わり、キッチンを片付けようとすると、

「私達か当番ですの!」

美月と彩花がキッチンを占拠した。

「じゃあ、わたし達は帰るわね!」

いろはは、わたしの手を引いて、秋野家に帰った。

 交代でお風呂に入った。風呂上りの脱衣所には、松太郎用(メンズ)のパジャマとトランクスが置いてあった。ベッドでゴロゴロしながらゲームをしたり、残りの冬休みの計画を話したりして日付が変わった頃灯りを消した。

「明日からは、お泊りに来れないけど、一人で大丈夫よね?」

「なんとなく、そんな気がするんだけど、ここが僕の部屋になったの?」

「うん、お年頃の女の子が大勢でほぼ女子寮になっちゃったでしょ?誰かの親御さんが来ても安心して貰えるように、しょう君はこっちって事になったのよ。」

「いろはの父さん母さんも知ってるの?」

「勿論よ、菖蒲さんとうちのママが話し合って決めたみたいなの。パパもしょう君がこっちに居た方が安心出来るって賛成なんだって。」

 いきなり沈黙が訪れた。少しして枕元の小さな灯りが光ると、お薬の紙袋とペットボトルのお水が置いてあった。

「昨日は騙して飲ませちゃったけど、今日はしょう君の意思に任せるわ。あと、塗る方も、緊張し過ぎてちゃんと出来なかったから、自分で塗った方が、、、。」

それ以上爆弾発言が続くとぼくの心臓が持たない気がしたので、唇を重ねて沈黙を取り戻すと、

「お薬が嫌なら、ムリしなくていいけど、その代わりわたしとだけ(・・・・・・)の事を何かお願いね。わたし、昨日、すっごい勇気振り絞ったんだからね!」

もう、皆んなと、色んな事をしちゃったから、いろはだけって今まで以上の事って、もうほとんど無いよね?ホントにいいんだろうか?覚悟を決めて、既にパジャマは着ていないいろはの背中のホックを外し、最後の1枚もそっと脱がせた。上手く出来る自信は無かったけど、いろはが少し腰を浮かせたりして、サポートしてくれたみたい。もう一度、舌を絡めてから、柔らかな感触を堪能した。他の誰かとはしていない事、触ったことの無い部分に手を移した、流石にやり過ぎだって叱られると思ったけど、薄暗い視界の中のいろはは、落ち着いていた。そっと指を動かしてみた。えっちな動画ではモザイクが掛かって居るので、どうしたらいいのか解らなかったけど、妄想していた様に試してみる。少しすると、いろはは身体を捻って、聞いた事のない声を漏らした。

「ゴメン、嫌だった?」

「ううん、恥ずかしいから聞かないで。あと、灯り、消してくれる?」

灯りを消して、、、《以下、R18相当にて描写を自粛致します。》

 いろはの反応で、僕の松太郎も反応するかと思ったけど、いつものまま。お薬を使うのは気が引けたので、ドキドキしたまま、もう一度舌を絡めてから、

「もう寝よっか?」

「うん。」

一段と強いハグで静かになった。パジャマどころか、トランクスも履けないまま眠りについたみたい。


 朝、目覚めるとしっかり甘えん坊になっていた。ガッツリ寝坊していてもう10時を回っていた。慌てていろはから離れると、薬のチカラ以外では久々に元気になった松太郎が存在感を放っていた。

「パパとママ帰るのお昼って言ってたから、もう少し時間あるわ!」

いろははゴム製品の箱を差し出したけど、流石にこのタイミングで使うって気にならないよね?服を着てブランチ。

 仕度をしているうちに、父さん、母さんが帰ってきた。起き抜けの頭での判断は正しかったようだ。


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