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花田種苗の5人姉弟妹  作者: グレープヒヤシンス
第4章
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四ツ子

「おはよ、ショタ!」

桜が先にキッチンにいた。手巻き寿司ならぬ『手挟みサンドウィッチ』?ハムやベーコン、サラダとかスクランブルエッグとか、パンに挟む物を色々準備して、食べる人が好きな物を挟んで食べる。姉弟妹だけの時は結構頻繁にやってたけど、凄い久し振りなメニューだな。

「なんか、懐かしいメニューだね!」

「そうね、昨日いろはが思い出して、早速!あっ、ショタ、こころ飲み物お願い!」

 コーヒーメーカーに豆と水をセット、紅茶様にヤカンで熱湯を沸かす。顔を洗ってから、ミルクティーも作っておこうかな?皆んなが起きて来て、手挟みサンドウィッチパーティーが始まった。

「起き抜けでも結構食べられるわ!」

眠そうな小雪が、卵サンドに噛り付いた。パンの消費だけでも、トーストの時の倍位だもんね。切り落としたパンの耳を集めて、小分けにして冷凍。少し残した分をラスクにして今日のおやつにしよう。

 

 午前中はそれぞれ宿題とかで過ごして、ランチを考えていると、桐と芒が、

「お昼は、うどんよ!力うどん!」

正月のお餅、あんまり消費していなかったもんね。

「鰹節の香りが、お昼を教えてくれたよ!」

目の下に隈をつくだた夢愛が、ツユまで平らげた。

「よし!元気、1万倍!」

子供に人気のアニメキャラの2桁上を行く回復を宣言して、受験勉強に戻った。


 午後、佐藤姉弟と鈴木君がやって来た。佐藤くんは、クリスマスパーティのお礼だと、年越しで帰省した時のお土産と、お歳暮に貰ったハムの詰め合わせを持って来てくれた。鈴木君は、

「俺、どこも行ってないから。」

と言って、麻幌名物のレンガクッキーを買って来てくれた。お土産で買う事はあっても、自分で食べる機会って無いよね?灯台もと暗しの逸品かもしれないね。

「鈴木君が誘えって言ったんだ。」

佐藤君は姉さんのお供で鈴木君も一緒なのが不思議かと思って聞いてみると、鈴木君が二人を誘って来たそうだ。改めて鈴木君の視線を確かめると、佐藤姉をロックしてウットリしていた。

「友達関係に影響出るから、慎重に考えて行動するんだよ!」

姉達に振られた友達や先輩が、僕との距離感も微妙になって面倒な事を鈴木君に説明すると、一応は、理解してくれた様子だった。宿題のヘルプをして、レンガクッキーとラスクでお茶をして三人は早めに切り上げて行った。小雪と夢愛は、リフレッシュ出来たと、また勉強。


「また、これよ!」

晩ごはんは、姉達の得意技?箱レシピカレー。今日はルウを変えて見たそうだ。やっぱり美味しくて、凝ったカレーを作る気がしなくなってしまった。

 キッチンを片付け、

「お風呂、皆んな済んだ?」 

桐が確認、皆んな頷くので4人でお風呂に向かった。昨日までの様に、脱がせあったりはせずに、淡々と脱いで、不必要な接近接触はないまま入浴を済ませ、掃除も終えた。お姫様抱っこで3回?ってのも要らぬ心配で、一緒に歩いて行った客間には修学旅行スタイルで布団が4組敷いてあった。

 ピザ教室のあとに、小雪の家にお泊りしてからの報告をさせられた。姉達は初めて聞くようにしていたけど、控え目に言ってあとでバレた時の事を考えると、なるべく正確に伝える様に頑張ってみた。

「うん、みんなの報告と誤差はないわね。」

桐が大きく頷いた。

「知ってるんなら、聞かなくったっていいじゃん!」

「からかっただけよ。で、今夜はどうするの?皆んなと同じ様にノルマ熟す?」

桜がニッコリ聞いた。

「出来ればパスしたいな。今までも異常だけど、姉弟だともっと異常だよね!」

「じゃあ、兄妹なら?」

桐も楽しそうにツッ込む。

「いや、もっともっと異常でしょ?」

どうやらこれも、からかわれただけで、他愛のない話をして気付くと眠っていたようで、朝を迎えていた。

 徐々に覚醒した僕の脳は、とんでもない事態を認識していた。隣の布団に居たはずの桜が、僕の布団にいて、パジャマを着ていた筈なのに、繊維の手触りは一切なく、僕の唇と両手は、ノルマと言われていた部分を堪能していた。慌てて離れると、

「朝の甘えん坊も報告通りね!」

謝ろうと思ったら、

「キスもお願い。」

リクエストに応えると、

「私達、出来るだけ平等がいいのよね。次、こっち来て!」

桐はそう言って、パジャマを脱いだ。布団を移動して先ずはキス。上々の反応でノルマを熟すと、

「次は芒ね!」

二人は爆睡中の芒のパジャマを脱がした。ハイどうぞ!って目で僕を見るんだけどね、

「流石に眠っている所を襲うみたいでしょ?」

「じゃあ、起こすわよ。」

桜が近付いて唇が重なった。しばらくすると、寝ぼけな様子でキョロキョロ。

「おはよ、芒!ショタがね、芒が起きたらキスして色んな事したいんだって!」

ちょっと?いや、随分盛られているよね?芒が手を伸ばすと、桐は僕を押し付け、芒のハグの圏内に入った。視界が芒の顔でいっぱいになり唇が重なった。ハグで離れられないので、ゆっくり舌を絡め合った。

「噂通り、上達したな!次行っていいよ。」

芒は目を覚ましていたようだ。僕が固まっていると、自分が少し上にズレて、胸の位置を調整してまたハグ。今更逃れられないので、しっかり堪能することにした。芒にも合格を貰って、

「ねえ桜、パジャマって僕が脱がしたの?」

「ううん、自分で脱いで、そっちに行ったの。だから強制わいせつ罪ってことじゃないから安心して。」

 もう一回りキスをして、布団を片付けた。

「今日は、いろはの番ね!待ち遠しかったでしょ?」

芒は悪戯っぽく笑っていた。

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