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花田種苗の5人姉弟妹  作者: グレープヒヤシンス
第4章
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家庭教師

 こころが帰って来て、昨日やった宿題に追付こうと部屋に籠もった。

「真田殿が苦戦しておる、助太刀願いたい!」

「うん、オッケ!、、、?楓は?」

「某、カレン殿と新創成にお買い物でござる。」

「それじゃあ、通訳出来ないじゃん!」

「通訳がいらない(すべ)があるではないか!では、某はこれにて!」

 嫌な予感?いや、想像通りだね。こころ部屋をノックすると、ちゃんと聞こえる声が僕を招き入れた。

「明けましておめでとう!しょう君!」

年越しも一緒に過ごしていたけど、声を聞いたのは今年初めてだった。

「おめでとう、こころ。あの、なんか着たらいいんじゃないかな?」

「勉強に集中するから、余計な事考え無いようにしようよ。」

 ちっとも、余計じゃ無いと思うけど、まあ仕方が無いか。早速宿題を開始。独りで済ませいた所も多く、数学では、量を熟す問題と、どの公式を使うのか思い付かない問題が数問くらい。

「じゃあね、、、」

ヒントを出そうと思ったら、

「しょう君だけ着てるのって、可笑しいよね?」

「えっ?僕が普通で、何も着ていないこころが可笑しいんでしょ?」

「余計な事考え無いって言ったじゃん!」

丸椅子に座った僕の膝に乗って、唇で唇を塞いだ。しばらく時が過ぎて、深く息が出来る状態にすると、

「皆んなが言ってたけど、キス、上手になったね、私は、他の人のキスって知らないけど、前の時よりも幸せな気持ちがいっぱいって感じよ!おかわり!」

リクエストに応えて、こころを膝からおろした。服は、こころの主張に合わせ、さっさと宿題を済ませる事にした。

 だいたいは、ちょっとのヒントでクリア。図形の問題で、大ヒントの補助線を引いたのを除けば、ほぼ自力で片付いていた。

 ランチはいろはが運んでくれた。僕の認識では、いろはが彼女で、こころはクラスメイトでアパートな住人の筈なんだけと、

「ランチの為に、着たり脱いだりするの面倒でしょ?」

全裸の僕等を見て、極々当たり前の光景と捉えているみたい。

 午後は残りの問題と、クリスマスプレゼントに小雪から貰ったUSBで休みアケのテスト対策。

 3時に終了しておやつタイム。服を着てキッチンに降りた。昨日から炊いていた小豆でおしるこを作る。小豆はロゼさんのお兄さんが送ってくれたもので、普通に買ったら結構しそうな代物。

「うーん、疲れた脳に、糖分が染みるわ!」

 小雪がノビをすると、夢愛も頷いてストレッチをしていた。皆んなも満足な様子、小豆からあんこを炊いたのは、婆ちゃんと一緒に習いながら何回か経験していたけど、一人では初めてだったので、上手く出来てひと安心。

「芒は?」

「家庭教師よ。」

山岸さんの家に行っているそうだ。流石に、受験生なので稽古の手伝いはせずにラストスパートとの事。桐が家庭教師って事だけど大丈夫なのかな?ドキドキして、既に覚えていた事まで忘れちゃったりしないのかな?最近は、うちに来ても動揺した感じじゃ無いけどね。

 晩ごはんが済んで少しすると、

「ただいま!」

「「お邪魔します!」」

芒と斉藤さんと千葉だった。遅くに芒を独りで帰す訳にもいかないし、山岸さんが送って来ると、勉強の時間が削れるし、それよりも脳がデートモードになって、勉強どころじゃなくなりそうなので、桜がボディーガードを手配したらしい。ご飯を多目に用意していたのは、ボディーガード達の報酬だったようだ。

 ボディーガード達が帰り、キッチンを片付けていると、予想通りこころが手伝ってくれた。宿題をしていた時既に、僕のスーツケースが運び込まれていたので、泊りが決まっているのは理解していた。サクっと済ませてお風呂に誘った。

 服を脱ごうとすると、こころが邪魔をして、僕の服を剥ぎ取った。最後の1枚を脱がせると、目を閉じて、唇を窄めた。軽く唇を重ねると、両手を上げてバンザイポーズ。

「脱がせるの?」

無言で頷く。サクっと脱がせて、身体を洗って風呂掃除。その間ずっとタオル無しのノーガード。昨日美羽に奪われていて、彼女達はしっかり情報共有しているので、今日隠すとクレームが付くだろう。

「ゲームの画像とだいぶ違うね!」

こころは、おとなしいままの松太郎をじっと観察して呟いた。流石に恥ずかしいので、急いで掃除を済ませると。

「今日のノルマの追加、何にしよう?」

どんどん過激なミッションになるので、ここは気楽な所を提案、

「手の甲にキスってどう?」

「却下。あんまりにもふざけたからペナルティーね。キスの間に2つ考えて!」

目を閉じて唇を窄めた。

じっくり舌を絡めあって時間を作る。

「部屋まで、お姫様抱っこは?」

「ベッドまでなら、いいわ。湯冷めしちゃうから早く行きましょ!」

パジャマを着ようとすると、

「そのままよ!」

何とか抵抗して、タオルだけ獲得。腰に巻いて、全裸のこころを抱いて脱衣所を出た。途中、ダイニングでは、

「宿題捗ったの?」

姉達が、いつもと変わらない雰囲気で話しかけ、こころは皆んなに聞こえる声で成果を話していた。

「じゃあ、明日からは、皆んな一緒ね!」

全裸の少女をお姫様抱っこするタオル1枚の弟を全く不思議に見えない様で、直ぐに元のお喋りに戻っていた。

 こころをベッドに寝かせると、そのまま引っ張り込まれたので、サクっとノルマを済ませた。

「今のじゃ駄目!ササってタッチだけじゃない!やり直し!」

あらら、失敗。こころの合格サインが出るまで、ゆっくり、ゆっくり。

「幸せな気分になれたから、ノルマの追加、勘弁してあげるね!」

ようやくミッションクリア。ホッとしたら直ぐに眠っていたようだ。

 まだ暗いうちに目覚めると、今朝も僕の口と右手は、こころの弾力を味わっていた。覚醒した状態でこのまま堪能するか、そっと離れるか迷っていると。後頭部を撫でられて、

「追加のノルマはこれね。美月の日から毎朝だから、ハードル低いでしょ?」

「あ、でも、無意識にしてるから、しないかも、、、。」

「その時は起きてからね!」

こころのハグで僕の顔面は再び柔らかい所に埋もれていた。

 明るくなるまではまだ1時間以上。ベッドの上で胡座をかいてスマホをチェック。気付くとこころがすっぽり収まっていた。

「今の体勢ならこれね!」

こころは『松太郎と一緒』の映像をスマホに映した。映像の僕は両方の膨らみを、、、

《以下、R18相当にて描写を自粛致します。》

「普段はどんなゲームするの?」

何とか話題を変えると、

「これかな?」

パズルゲームを開いて実演してくれた。

操作に伴って動くこころは、変化こそしないけど、敏感な松太郎に刺激を与え続けた。頭が可笑しくなりそうになったけど、何とか1ゲームクリアしたので、ベッドを脱出した。

 服を着てキッチンに降りる。こころはスーツケースを運ぼうとしているので、

「どこに運ぶの?」

「客間だよ。」

既に服を着たこころは、耳元でやっと聞こえる回答だった。スーツケースを自分で運んで朝ごはんの仕度に取り掛かった。

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