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花田種苗の5人姉弟妹  作者: グレープヒヤシンス
第3章
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球技大会・練習試合

 美月の部屋に入り、

「なんか変わった事無いかな?」

美月は手招きして、ベッドに並んで座った。

「別に変わったことなんてありませんわ!」

そう言いながら、パジャマのボタンを1つ外すして、そこから侵入、私の膨らみを堪能していた。

「やっぱり変わってるよね?」

「この姿で私のベッドに来るなんて、どうしても抱いて欲しいって事よね?仕方が無いから抱いてあげるわ!」

いつの間にか美月は馬乗りになり、残りのボタンを外し、右手は下を狙っていた。

「じ、冗談よ、そんなに簡単に、私に抱いて貰えるなんて甘いのよ!」

急に態度を変えた美月は、

「涙腺まで女子なのね。」

私の涙に反応してくれたようだ。

 誰かと一緒のベッドでも落ち着いて眠れるようになっていたけど、男子特有のカラダの変化に関しては気にしていたので、今の姿ならその心配も無いからすっかりリラックス出来た。

 朝、美月の吐息で耳がくすぐったくて目を覚ました。しっかりクリンチされて、なかなか起きられ無かったがなんとか解いてお風呂場に向かった。変化したままなのを鏡で確認していろはにメッセージ、すぐに飛んできてくれた。

「完璧な四ツ子ね!ここもお姉ちゃん達と一緒ね!」

ちょっと触れて手を引っ込めた。

「ゴメン、ついつい・・・」

「大丈夫、昨夜は美月にも揉まれちゃったしね。」

妙な表情のいろはに、

「すぐに泣いちゃって勘弁して貰ったんだ、下は死守したし!」

いろははプッと吹き出して、

「私の為に死守したみたいに聞こえたけど?」

「はふいったふもひひゃないけど!」

言葉にならなかったが、通じたようだった。

「今日の所は、『ニューもみじ』を堪能しましょ!学校の時は、サラシ巻いて押しつぶしたらなんとかなるかな?」

いつもと同じ身支度。違うのは、ブラの詰め物が要らないだけ。

 朝ごはんを済ませて、麻幌高校に向かった。キャッチボールしかしていない状況は伝えてあったので、午前中は初心者研修、午後は一応練習試合を2試合の予定。

 野球経験者の美羽、琴音は問題無し。カレンも大丈夫、美月と彩花は初心者と思えない位。いろはは、フライを取る事は出来なかったが、まあなんとかなりそう。もちろん姉達はあっという間に上達。帰宅部の楓、こころは参加する気配はなかった。

「12番、入って!」

ノックを打ってくれている、麻幌の監督に呼び出された。サードの守備に入ってゴロを捌く。ファーストのいろはにワンバウンド送球。ビシっと、送球も出来るけど、補欠なのが不自然になるし、いろはが受けやすいからね。何本か受けて、お昼休み。お弁当を食べて、午後は練習試合。第1試合、先攻だったけど、打つ練習って殆どしていなかったよね?取りあえずラインナップは、


1番 センター   琴音

2番 ライト    彩花

3番 サード    桜

4番 ショート   桐

5番 セカンド   芒

6番 キャッチャー 美羽

7番 ピッチャー  カレン

8番 レフト    美月

9番 ファースト  いろは


 琴音はフォアボールを選び、彩花は左打席に立った。テニスのバッグハンドの要領で一塁線を抜いて、1、3塁。クリンナップの姉達の3連続タイムリーで3点先取。ずっと1、3塁が続き美羽のエンタイトルツーベースで更に1点。カレンの犠牲フライ、美月のスクイズで計6点。いろはのいい当たりがサード正面のライナーになってスリーアウト。

 守備では、カレンの豪速球は封印して、守備の練習をした。内野ゴロは、姉達が華麗に捌き、いろはにワンバウンド送球。ファーストゴロはいろはが止めてカレンがカバー。外野まで飛んだヒットもあったけど、5点で収まった。2回以後、お互いにランナーは出るものの、生還出来ず、そのまま6対5で勝利。ただし、相手はベンチ入り出来なかった1年生で、ピッチャーは普段は外野手で初マウンド。初心者相手には妥当なハンデかな?第2試合はベンチ入りメンバーが相手になってくれた。カレンの豪速球の封印は解いて、キリキリ舞。ただこちらも打てず、7回表、いろはのフォアボール、琴音がバントで送り、彩花のバックハンドがピッチャー強襲ヒット。この試合初めて3塁に進むと、柵超えに近い外野フライを続けて上げていた桜の、まさかのスクイズで、1点先取。このまま逃げ切りかと思ったけど、その裏、握力が落ちたカレンはフォアボールで、パーフェクトを逃すと、もうひとつのフォアボールと代打のセンターオーバーで逆転サヨナラ負け。カレンは悔しそうだっが、相手チーム全員が褒め称えてくれた。コーチは、

「初めてでこれだけだったら、球技大会の後なら、ウチのレギュラーとやってもいいセン行きそうだね!10、11、12番ピッチャーの練習して、1番温存出来たら、県大会レベルになれそうだよ!」

皆んなにお礼を言って、球技大会の後でレギュラーと練習試合をする約束をして、格技場を覗きに行った。稽古の真っ最中なので、窓から覗くだけだったけど、柔道部の猛者達のうちに来たときには見せない真剣な表情はとても新鮮に見えた。

 更衣室も使わせてくれると言って貰っていたけれど、いろはは、

「ちょっと歩いたらスーパー銭湯があるわよ!お風呂でさっぱりしてから着替えたいわ!」

姉達、雨、カレン、夢愛は変化の事は知らないので、いろはの提案に驚きの様子だったが、他のメンバーが即答で賛成したのでそのままスーパー銭湯に向かった。心配そうな雨に、昨夜出来た膨らみを押し付けて、

「もみじ姉ちゃんだよ!」

雨は複雑な様子で、ガッシリ腕を組んだ。

 スーパー銭湯に着いて、脱衣場で率先して脱いだ。

「ごめんね、もみじちゃん、ホントは松太郎君が女装してるんじゃないかって疑ってたんだ。」

美羽と琴音が口を揃えた。

 打たせ湯、ジャグジー、サウナに水風呂。気兼ねなく楽しんだ。自分で選んで持ってきたお洋服を着て、バス停へ。バスの方向で二組に分かれ、最寄りのバス停で減っていって、夢愛とうちの住人だけになった。家に着くと、

「どうしてナイショだったの?」

桜はキツイ口調で聞いてきた。

「昨日、お風呂に入っていたら、彩花が入って来たんだ、松太郎の女装疑惑の調査だったんだよね、万事休すって思ったら、こんな姿になっていて・・・」

「彩花がキッチンのお手伝いしなかった事を反省していたからお風呂掃除勧めたんだよね、何も騒ぎにならなかったから不思議だったのよね。」

芒は呑気に微笑んだ。桐は自分の膨らみと比べて、

「同じくらいね、あのビキニ、色違いまだ売ってるかしら?」

雨は、

「いろは兄ちゃんになってくれるよね?」

皆んな呑気だけど、明日からの学校が心配なんだよね。薬局に寄ってサラシを買って来たので、ちょっと試してみた。皆んなに確認して一応、松太郎になれる事を確認してベッドに入った。

 少し遅れて来たいろはは、

「美月以上の事するわよ!」

「うん、お願い。」

昨日の事は伝えてあったので、パジャマのボタンを外し膨らみを揉んだ。

「死守した所、触っちゃうよ!」

返事をするのは恥ずかしかったので、黙って頷いてから毛布を被った。いろはの指はパジャマの中のそのまた中に入っ来たかと思ったら一瞬ビリっと、何かが全身を貫くと、酷い寒気を感じた。

「キャッ!」

いろはが勢いよく手を引っ込めた。

「急にしょう君に戻ったみたい。」

自分でも確かめると、しっかり戻っていた。

 ふと机を見ると、引き出しが何か光った気がした。引き出その中を見ると、入れておいた金貨が、光っているのか、よく解らない何かを放っていた。金貨を触ると、

『もみじのピンチで発動する魔法だよ。どこから見てもどう触っても、もみじに見えるんだよ!金貨を肌身離さずにいたら永久にとけないし、そうで無ければまる1日で松太郎に戻るからね、あと何回使えるかは解らないから気を付けてね!』

聞こえたんじゃなく、脳に直接届いた気がした。

 いつも通りに戻ってベッドに入った。白昼夢の話と、金貨の話、昨日からの話、金貨からメッセージを感じた話をいろはに伝えた。

「ファンタジー?普通なら信じられないけど、もみじがウソつく筈無いし、金貨は実在してるよね?さっき迄完璧に女の子だったよね?スーパー銭湯で遊んだのも夢じゃ無いよね?あと前に皆んなでみたラノベ、主人公って『エイミー』じゃなかった?」

慌ててブックマークを開いたけど、登録した筈の『バックトゥザ令和』は消えていたと言うか、元々存在していないかのようだった。結局考えても埒が開かないので、眠る事にした。

 

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