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花田種苗の5人姉弟妹  作者: グレープヒヤシンス
第5章
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感染症?

 花壇のデザインが決まり、桐がスマホを操作、5分程で返信。

『オーケー!連休位が良さそうだから、苗持って帰省するね。』

ん?帰省?母、牡丹からのメール。ああ、花田姉妹の母。以前住んでいた所に帰るから帰省で合ってるのかな?親の所に独立した子供が帰るイメージだったので、ちょっと違和感があった。まあそれは余談として、植付け前にしっかり耕して、馴染ませる必要がある肥料を鋤き込んでおいた。


 夕食は、美月と彩花が当番で鮭の塩焼き、南瓜の煮付け、大根サラダ、なめこの味噌汁。純和風メニューだった。食器洗いを手伝って、3人でお風呂。昨日のリプレイは覚悟していたが、想定以上の美月の積極性に押され捲り、えっちな動画とかでしか聞いた事の無い声を漏らしてしまった。腰が抜けるってこう言う感覚?身体にチカラが入らなくなって、2人の肩を借りて、彩花のベッドに運んで貰った。

 2人がここに住むようになった経緯とか、こっちのもみじとの関係とかのお喋り、大体はあっちと変わらないが、松太郎の存在がないせいか、美月の恋愛対象は女性のままで、ターゲットはずっと私との事。ちょっと気不味いな。何か他の話題に振ろうと思ったら、視界が全部美月の顔になり、唇を柔らかな感触で塞がれると、口の中にねっとりした感覚が拡がったので、舌を絡めて応戦した。美月は少しずつ潜りながら、ニセモノじゃない膨らみに吸い付き、空いた方を揉んだり摘んだりを繰り返した。始めは擽ったいだけだったが、特別な場所と言う認識か、美月から伝わる何かのせいで、不思議な高揚感に変わって行った。気持ちいいんだろうか?間違いなく不快では無い。やっと落ち着いて来たと思ったら、美月は更に潜って、有り得ない場所から、有り得ない刺激が脳に響いた。驚きと、恥ずかしさで心臓が止まったかと思ったが、逆に何時もの数倍かとも思われる速度で脈打っていた。指での刺激は、一度自分で経験しているので、それでは無い事は理解できた。両方の内腿に髪の毛と思われる感触があることから、美月は今・・・

《以下、R18相当にて描写を自粛致します。》

美月は満足したのか、

「ありがとう、あとは彩花に譲るわ。いくら親友でも、貴女が他の女性に抱かれる所見たく無いから、自分の部屋に帰るわね。」

サクッと居なくなってしまった。ドキドキが収まらず呆然としていると、彩花はハグ。心臓のドキドキを聞きながら眠りに付いた。

 翌朝、目覚めた時の視界は、ほぼ全てにモザイクを掛けて然るべきモノだった。慌てて飛び起きると、

「今朝の攻撃(口撃)は、松太郎君の経験なの?それとも昨日の美月かろ学習したのかしら?」

「あっ、えっと、初めて、だよ、多分。」

彩花はキュッとハグして唇を重ねた。


 休校初日の月曜日。学校側も全く準備出来ていなかったので、終日自主学習。ノルマも目的も無く一日勉強するのって結構なハードルだ。取り敢えず、1学期の中間試験の模擬問題を楓の『AI殿』に頼んで、教科書を見ながら解いて行く事にした。それなりに予習になったと思うし、大検を取っている三つ子達がチョコチョコ助けてくれたので、結構実になった様に思えた。

 先生は、公共交通機関を使わずに出勤出来る人だけ出勤して、他は自宅待機との事。上原先生は自転車で出勤していた。オンライン授業の準備とか、宿題の問題を用意したりするらしい。急な事だし、前例が無いので、先生達も苦労している様子だった。


 普段の放課後の時間、どんよりした顔の雨が部屋から出て来た。

「やる事解らないから1年生の復習してたの。なんか、飽きちゃって疲れたわ。」

うわっ、しっかり者のせいで放置してしまった!

「ごめんね、一人ぼっちにしちゃって。」

「ううん、私だけ中学生だから仕方ないよ。でも、ちょっとココ教えてくれる?」

図形の問題で、パッと見てどう攻めるか思いつかない感じだったが、補助線一本でかなり先が明るくなる。

「補助線を引いて、2つに分けて考えてみて!」

あらら、そのヒントだけで、あっさり解いてしまった。満面の笑みでへやに引き揚げていった。


 夕食当番は、楓とこころ。ハンバーグを焼くそうだ。大量の肉塊が調理台に並んで解凍を待っている。私が下拵えして冷凍ストックしていたモノらしい。

「もみじ殿のハンバーグは、解凍でも絶品でござる、付け合わせもこれなら程良いであろう!」

松太郎の記憶の中で、秋野家でいろはが作ってくれた、ドッキリびっきー風に木の円い皿にサラダが盛られ、その上にはマヨネーズで固定したプチトマト。ハンバーグが焼けたら、ご飯とハンバーグを乗せたら完コピ。

「このお皿どうしたの?」

「某が来た時、既に有ったでござる。何度ももみじ殿のハンバーグを頂いておるぞ?」

また記憶とのギャップを見付けたけど、やっぱり楽しい方向にシフトしていた。

 焼くのも大丈夫そうなので、デザートにミニパフェを作る。据付けのガスコンロはフル稼働中なので、カセットコンロでお湯を沸かし白玉を捏ねる。沸騰した鍋に放り込んで浮き上がったら出来上がり。氷水で締めて冷蔵庫で待機。入れ替わりに出してきた生クリームの紙パックを開けて、ボウルに投入。甘さ控えめにして、人気○ーチューバーさんとお揃いのハンドミキサーでホイップ。

「むむ、左様でござろう。上原先生がご覧になると、『業務用』って喜びそうだと、真田氏が申しておる。」

確かにそうかも。大体、500ミリのパックを一気に使い切るのも一般的じゃないかもね。ケーキの時は1リットルだし。

 (つの)が立ったので絞り袋に詰める。こころがまた笑ってゴニョゴニョ。

「そのサイズも業務用だと笑っておる。」


 ハンバーグの香りが家中に漂い…住人達が集まってきた。先生は残業の連絡があったので、先に頂いた。完コピハンバーグは何度か食べているようで、特別なリアクションは無かったが、

「先生、ドッキリびっきー知ってるかな?先にお店で食べた方が楽しんで貰えるよね!」

こっちに来て1年、1度位は食べていそうだよね?学校からそう悠く無い所にも有るし。

 デザートの用意をしていると先生が帰って来た。食後も頑張るって言ってたのにその割には早かった。

「プリンターのトナーが切れちゃって、生徒に送るプリントが出なくなったのよ。分けて送ると郵送料増えるから、今日は出来る所までにして帰って来ちゃった!」

「先生もパフェ、食べるでしょ?」

「ドッキリびっきーでデザート我慢したの、どうして知ってるの?」

「知ってるとかじゃなく、皆んなの分を作ってるからね、今なら1個追加もカンタンですから!」

「えっ、じゃあ、お願い。」

白玉にディップしたアイスを乗せ、ホイップクリームを重ねる。チョコ、イチゴ、メープル、ハチミツ等、各自好きなソースを掛けて出来上がり。

「引っ越してから確実に体重がね・・・」

と、言いつつ完食していた。

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