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加護

「────誰も君を助けていない」

「村の人がお前を見つけた時にはスライムは死んでいた。少し、変わった形でな。」

親父が言った。

「ちなみに豚小屋にお前を突っ込んだのはアンライちゃんだ。」

わぉ衝撃の事実


「とりあえず、君にはスライムの死体を見てもらいたい。クリスタルが砕けていないからまだ死体も消えていない。」

※スライムの体にはクリスタルと呼ばれる物体がある。クリスタルがスライムそのものを構成、形作っている。クリスタルを壊すことによって、スライムは消滅する。


僕と村長と親父とアンライちゃんで『天使の巨木』へ向かう。


「そういえばアンライちゃん。僕が豚小屋に入ってたのアンライちゃんのおかげらしいね。」

無言で驚き無言で慌てて無言で謝ってきた。

可愛い


「着いたぞ。」



『天使の巨木』



村のはずれにある、巨木だ。樹齢400年という長い時代を見てきた木だ。


そんな巨木の下にスライムの死体があった。

僕の見たことのない死に方だった。



巨大な槍が刺さっている。



「でっかい槍だなぁ」

「は?」

親父が僕の方を見て言ってきた。

村長もアンライちゃんも僕の方を見て変な目で見ている。

「どこに槍なんかあるんだよ。どうみてもこれだろ。スライムにでっかい穴が空いてんじゃねぇか。」

意味が分からん。スライムには槍が刺さっている。

その槍によってスライムが死んだのは一目瞭然だ。僕が槍に触れようとした瞬間、槍は光を持って消え、スライムの死体を中心に草が生え、花が咲いた。


「はぁ?!んだこりゃ!お前何したんだよ!」

「僕も知らんわ!」



「...ぁ..ぅ。.......め...女神シルミトファの加護...か..な...」


アンライちゃんが言った。



親父も村長も目を見開き、何も言わない。

「お..にいさん...の....はな...しをきいたら...そ...れしかな...ない...かなっ.....て」

「僕はそんなの知らん。なにそれ」

「女神シルミトファの加護。生まれながらにして、あるスキルと共に与えられる女神からの加護じゃよ。生命に危機が訪れた時、女神シルミトファの槍が守ると言われている。」


森の賢者だった。


「つまり、、こいつが女神シルミトファの加護を持っていて、こいつのいう槍ってのはスライムに殺されかけたこいつを守るために現れた女神シルミトファの槍ってことなのか?!」

親父が声を荒らげて言う。


─うるさい


親父の疑問にアンライちゃんが頷く。


村長、親父、森の賢者が驚きでさっきから10秒ほど動かない。


女神の加護やらなんやら僕には分からないので何が起こってるのかも分からん。誰か説明してくれ僕に。

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