スキル
この世界には、神から与えられし命が誕生する際に生まれながらにして『特殊なスキル』を持つ赤子が希にいる。 その1人が僕だ。
スキルと言っても、一般的なスキルといえば『作業効率上昇』『身体能力向上』『聴覚強化』『動物と、脳波によって意思疎通が可能』『対スライム体質』そして僕の『ドラゴンキラー』などがある。というかこの位しか知らん。
例えどんなスキルだったとしても、【スキル持ち】という肩書きだけで重宝されることもある。例外もある。つまり『スキル』の存在はそれほどまでに貴重である。
特に『対スライム体質』をスキルに持つ者は、このスライムだらけの世界では英雄扱いを受ける。
『対スライム体質』というスキルの能力は
1.スライムに対して耐性がある。
2.スライムに対して恐怖心を感じない。
3.スライムに対しての攻撃のダメージ量が一般人の60%増される
※なお、スライム耐性とは絶対耐性ではなく、スライムからのダメージ量を半減させる事が可能となる能力である。なお、まだ発見されていない効果もあると言われている。
2つ目の「スライムに対して恐怖心を感じない」とあるが、
─スライムなんかに恐怖心なんて感じないだろ
とお思いだろう。
スライム...怖いぞ。怖いやつ本気で怖いぞ。レベルの低いスライムならまだしも、Lv.30程になったら怖くて背中に冷や汗をかくほどだ。それほどスライムは強く、威圧感があり、存在感があるのだ。需要の無さそうな「スライムに対して恐怖心を感じない」という能力だが、スライムから命を守るのにとても効果的で、重要な能力である。
他にも実用性のあるスキル持ちは待遇が違ったりする。僕の持つ『ドラゴンキラー』は、「実用性なし」と村長に判断されたため、大した待遇も受けれず一般的な家庭に育っている。